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「STI for SDGs」アワード優秀賞を受賞!システム受託開発会社が社会課題に向き合い自社サービスを開発した理由

(PR TIMES STORY) 2024年11月22日(金)12時29分配信 PR TIMES

2024年10月、IT FORCE株式会社は科学技術振興機構の「STI for SDGs」アワードにおいて優秀賞を受賞しました。

この賞は科学技術・イノベーションを用いて社会課題を解決する日本発の優れた取り組みを表彰するものです。当社では介護タクシー予約アプリ『よぶぞー』の取り組みを評価いただきました。

写真提供:科学技術振興機構


当社は、元々システム受託開発およびエンジニアリングサービス(SES※)を主軸とし、自社製品がないところからのスタートでした。

※ システムの開発・保守・運用などの業務に必要なエンジニアを必要な期間提供するサービス


今回受賞した『よぶぞー』は、当社最初の自社製品です。

システム受託開発会社が「なぜ自社製品を開発し受賞に至ったのか」経緯や想いを代表取締役社長の陰山光孝からご紹介します。

移動困難者へ移動手段の提供|介護タクシー予約アプリ『よぶぞー』について

『よぶぞー』は介護タクシーに特化した配車予約のためのマッチングアプリです。介護タクシーを簡単に利用できることで、高齢者や要介護者などの移動困難な方に手軽な移動手段の確保を提供し、社会活動への参加を促します。介護タクシー事業者にとっても参画しやすいプラットフォームで、社会全体の生産性の向上に貢献しています。


<介護タクシー予約アプリ『よぶぞー』の主な機能>

・よく利用する場所や予約履歴から簡単予約

・お気に入りのドライバーの指名予約

・複数の利用者の予約を一括管理(ケアマネージャー向け)


『よぶぞー』公式HP:https://yobuzo.jp/

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「社会課題の解決に挑戦」誰も取り組んでいない分野かつ自社で実現できること

当社は2006年の設立以来、多岐にわたるシステム開発を手がけ、2014年からは事業領域を拡大しSalesforceのコンサルティングパートナーとして150社以上に導入支援を行ってきました。

「デジタル技術を活用して、社会と人々の生活を変革する」をミッションに掲げ、自社製品を通じて社会に貢献する事業として、最初に『よぶぞー』が生まれました。

健康寿命と平均寿命のギャップ(約10年)に着目

自社製品を開発する際に念頭にあったのは「社会課題の解決に挑戦すること」です。

日本経済の先行きを考えると、国民の5人に1人が後期高齢者(75歳以上)となる2025年問題が差し迫っており、優先度が高い課題と考えていました。

そして健康寿命と平均寿命のギャップが約10年あることに着目し、仮説を3つ立てました。

※参照:厚生労働省「健康寿命の令和元年値について」


<仮説>

@外出しやすい環境が整う事で、健康寿命が延伸できるのではないか

Aそれにより社会保障費の歳出を削減できるのではないか

B介護ICTプラットフォームを構築することで自治体の業務負荷を削減する事ができるのではないか


当時、誰も取り組んでいない分野かつ自社のリソースでできることを考えた結果、介護タクシーを手軽に呼べる予約アプリ『よぶぞー』の開発にたどり着きました。


介護タクシーの予約は基本的に電話で行っていたため手間がかかる上、利用者によっては予約すること自体に困難を抱えていたりと、ハードルが高い状態でした。

また、乗降時にドライバーが利用者の体に触れる必要があるなど、一般のタクシーとは異なる事情が多々存在し、大きな参入障壁があります。担い手の多くは個人事業主で、供給量は十分とはいえません。

DX化により事業者の稼働率を上げる事で、事業の継続性の担保や新規参入のしやすさを実現し、業界全体を盛り上げる一助になればと考えました。

自治体との連携(DX)については、これからになりますが、利用者と事業者の利用履歴を連携することで業務簡素化や社会保障の不正受給の防止に繋がると捉えています。

『よぶぞー』の開発

介護業界の知見なし!まずは現場の声を聞くことからスタート

初の自社製品開発の中心となったのは幹部3人で、社内に介護業界の知見がないところからのスタートでした。まずは現場の声を聞くことに注力しました。

介護施設ケアマネージャーの方などの現場の意見を伺うカンファレンスを開催し、そこでの意見を製品開発に取り入れました。

カンファレンスは継続的に開催しており、現場の声をアプリ改修に活かし、現在の形になっています。


ちなみに、「よぶぞー」の名称については、主に高齢者が使うアプリなので、呼びやすく、愛着をもって呼んでもらえるようなものをつけました。孫を呼ぶような感じで呼んでもらえると嬉しいですね。

アプリリリース後の苦労と喜び、そして「STI for SDGs」アワード優秀賞の受賞

介護タクシー事業者様へのご理解と信用をいただくまで半年以上

介護タクシー利用者に利便性が高いと感じてもらうには、介護タクシー事業者の登録数が多いことは非常に重要な要素です。

最初はこの介護タクシー事業者の獲得がとにかく大変でした。

当然、IT FORCEという有名ではない中小企業が出した日本で最初の介護タクシー予約アプリであるため、知名度や安心感がリリース当初はなく、無償にもかかわらず事業者の契約獲得ができない。契約できたとしても、初回の利用がなかなかされない。といった壁がありました。

半年程度は苦しい状況が続きましたが、事業者様のもとに何度も何度も繰り返し足を運び続けることで関係構築し、なんとか形にすることができました。

今でこそ笑い話ですが、実は最初の半年から1年ぐらいは予約を完全にシステム化できておらず、アプリで入った予約を裏で手動で流し込むということをやっていました。

担当者が常に予約状況を確認し、サービスが滞らないように汗をかいていたのが今となっては懐かしい思い出です。

事業者様やご利用者様から喜んでいただけるのが嬉しい

多くの事業者様に参画いただき、より利便性を高めることで利用者が増加した『よぶぞー』ですが、実は現在でも事業者様の現場の声を聞くカンファレンスは大事にしており、定期的に開催しています。

個人事業主の方が多い介護タクシー業界では大きな協会等がなく、横の繋がりを作りにくいことから、

「同業者と繋がれて、成功事例を共有できるのがありがたい」

「普段直接やり取りする機会が少ないケアマネージャーからの意見が聞けるのが非常に新鮮」

といった声をいただいています。結果としてカンファレンスが介護タクシー事業者様同士のコミュニティ形成の一歩になったことは嬉しく思います。

また、ご利用者様からは「孫の結婚式に参加することができた」というお礼のメールをいただいたこともあり、感動しましたね。

「STI for SDGs」アワード優秀賞の受賞

あとはやはり直近の「STI for SDGs」アワード優秀賞の受賞は印象的でした。


今回の受賞は、「介護タクシーは、結局は“人”の手が必要なものである」という考えのもと、介護タクシーに特化した工夫が、利用者のみではなくサービスを提供するドライバーの視点からもしっかり考えて開発されている点で評価をいただきました。

多くのノミネートがある中から『よぶぞー』を選んでいただけたことに感無量で、同時に持続可能な社会への責任を改めて認識する素晴らしい機会になりました。


当社のケイパビリティとして、「エコシステムの構築力」というものがあります。これは「すべてを自分たちだけでやる必要はなく、有力事業者様との仲間づくりをする事で、より良いサービスが提供できる」という考え方です。

今回の受賞によって様々な機会が増大することが期待でき、それにより介護タクシー事業者様やご利用者様に貢献できるよう引き続き取り組んでまいります。

現在と今後の展望について

『よぶぞー』の現在地|6府県でアプリ会員数5,000人突破!直近1年間で8倍の伸び

『よぶぞー』は、2024年10月時点で、6都府県(東京都/神奈川県/千葉県/埼玉県/大阪府/兵庫県)で展開し、提携タクシー業者様は100社を超えています。

また、アプリ会員数は直近1年間で8倍に伸び、5,000人を突破しました。

毎月利用者が増え、嬉しい声もたくさんいただいています。

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目指すは移動困難者0!「誰一人取り残さない社会」の推進に貢献

対象地域および利用者の拡大により「誰一人取り残さない社会」の推進に貢献していきます。究極は移動困難者0の世界となることが願いです。


外出することは社会とのつながりや生きがいに大きな関わりがあり、逆に外出しづらいということはそれらの消滅に影響すると考えています。

手軽に外出できる環境が備わることで、イキイキできる社会を実現したい。

そのためにも、今後は自治体や行政と連携し、介護・福祉にかかる業務効率化およびコスト低減をはかることで、すべてのステークホルダーにとって持続可能な社会を目指していきます。

社会に意義あるサービスを!

当社のビジョンは『Seeds × Needs × FORCE = Happy!』です。

社会・顧客のニーズ(Needs)を捉え、ITの最先端技術(Seeds)を用いて、力づけする(FORCE)ことで、新しい「Happy!」を実現し続けます。


社会貢献のためには、ニーズを捉えた自社製品を提供し続けることが必要です。

『よぶぞー』から始まった自社製品ですが、現在は子どものバス置き去りや飲酒運転の根絶、自治体DXの推進をテーマとした製品をラインナップしており、今後も拡充していきたいと考えています。


当社は2025年8月に20年目を迎えます。

今後は30年続く会社を目指し、社会常識の変化を捉え、大義ある事業の創出を絶えず行っていく所存です。

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