プレスリリース
ITエンジニア向け国内最大の転職・就職・学習プラットフォーム「paiza(パイザ)」が提供するプログラミング学習サービス「paizaラーニング」。
本サービスは2019年8月より「学校フリーパス」という施策を始めました。これは学生・生徒・児童、そして学校で教鞭をとる先生たちに対してpaizaラーニングの全講座を完全無料で提供するというもの。2023年8月現在で累計申し込み1600校180,000名にご利用いただいております。
なぜpaizaは無料でpaizaラーニングを提供する施策を開始したのか、今回はそのストーリーをお届けします。
プログラミングは教育の中で当たり前となりつつある
paiza株式会社 代表取締役 片山良平
2023年現在、小学校・中学校ともにプログラミング教育の必修化が始まり、「プログラミング」という言葉そのものが以前より身近になりました。高等学校では、2022年度から新科目として「情報T」がスタート。必修科目である「情報T」の導入を受けて、2024年度以降実施の国立大学の入学試験でも「情報T」が必須科目になります。必修化された理由は、国や経済を成長させるためにIT人材をより多く生み出していく必要があると考えられているからです。
2010年以前は、世界の時価総額トップテン企業にはエネルギー系や日用品企業が多くランクインしていましたが、現在ではIT系企業が名を連ねます。Apple、Microsoft、Googleを運営するAlphabetなど。インターネットを日常的に使い、スマホで買い物のできる今の世の中では当たり前とも言える結果です。
そして、これらすべてはIT技術で成り立っており、その裏には必ずプログラミングが存在しています。この流れは今後も加速し、すべての産業のあらゆる職種で必要なスキルとなっていきます。また、急速なAIの発達によりさまざまなものが自動化され、仕事そのものが変わりつつもあります。
時代が変化するスピードが加速する中で、プログラミングは当たり前の技術となっており、必要不可欠なスキルとなってきているわけです。
しかし、その急速な時代の変化の中で重大な問題が顕在化してきてもいます。
とにかくIT人材が足りない、教育現場の現状
プログラミングスキルのあるIT人材の重要性は日に日に高まっています。その一方で、これらを担うIT人材はまったく足りていない状況です。
急速に伸びる産業の中で、人材育成が追いついていないのです。
経済産業省が発表した「IT人材供給に関する調査」(2019年3月、p.42)を見ると、2020年ですでに約30万人、2030年には約79万人が不足すると予測されています。
しかも日本は2008年をピークに人口減少のフェーズに入っており、このまま放っておくとGDPも下がり、結果として国力が落ち込むという悲観的な予測も立っています。
そんな中で、政府は「生産性が高く成長産業であるIT産業に労働人口をシフトさせていこう」と考えており、そこからプログラミング教育の必修化を実現させたわけです。今、人口減少速度以上に生産性を高めることが急務なのです。
プログラミング教育が必修化され、人材育成が急務とは言われても、教育の現場では「教えられる人がいない」「教材がない」「ノウハウがない」という現実に直面しています。
GIGAスクール構想によってPCやタブレットなどのハードが整ったとしても、それらにプログラミングができる環境を用意する環境構築作業が必要だったりと、一筋縄ではいかない課題が山積しています。
こういった課題を解決するために、paizaでは「paizaラーニング」を作成したのです。
学習ハードルを下げた「paizaラーニング」提供
プログラミング教育の現場において、環境構築作業のハードルは非常に高いです。そこでpaizaラーニングでは、ブラウザでサービスページにアクセスできるようにしています。
普段使用しているGoogle ChromeやMicrosoftEdgeを通して、動画とプロの声優による音声でプログラミング学習ができます。しかも、動画の横エリアにはプログラミングできる環境が用意されており、環境構築のハードル自体をなくしています。すぐにプログラミングの楽しさに触れることができるわけです。
動画コンテンツの数も2023年8月現在1800本以上の動画と、さまざまな言語、フレームワーク、周辺技術についての情報を揃えており、毎月25本程度の動画コンテンツも追加され続けています。
また、その延長で問題ドリルのようなプログラミング問題を3,000問以上用意しており、プログラムを設計し組むトレーニングもできるようになっています。
何よりも、プログラミングの楽しさを感じてもらう設計にしているので、自学自習時にも抵抗感なく、継続的に学習できるコンテンツ構成になっています。
課題解決の難しさと無料化へ踏み切った裏側
paizaラーニングは一部コンテンツこそ無料で利用可能ですが、基本的に月額1,078円のサービスです(6か月プラン、12か月プランでは一月あたりの単価が下がる割引きあり)。
しかし、サービスを開始してみると、学生には費用がネックとなり利用者が増えませんでした。一方でお金に余裕のある社会人の利用者が増えました。
社会人の利用が増えたことはとても喜ばしいことではありましたが、学生からIT人材を育成するという一役は担えないわけです。
また、当初は個人利用を考えていたため学校単位での利用は考えていませんでしたが、学校での利用需要があることもわかりました。これはプログラミング教育コンテンツやノウハウがなく困っているものの、予算が付けられないという切実な悩み故の需要・相談でありました。
そこで、学校であれば無料で使える「paizaラーニング 学校フリーパス」を開始することにしたのです(学校区分は小学校から大学院まで、社会人向け学校は非対象)。
paiza株式会社のメイン事業は、プログラミングスキルチェックを通じた、ITエンジニアの就職、転職サービスです。日本のITエンジニアの取り巻く環境を向上させ、日本からGoogleやMicrosoft、Appleのような企業を生み出すことを目指しています。
無料であっても、多くの学生がプログラミングを学んでくれれば、主力事業の一つであるITエンジニア就職サービスの「paiza新卒」の利用にも繋がっていきます。
コンテンツを無料で学校提供し、弊社がIT人材育成の一役を担う。その未来のIT人材がpaizaに登録し、スキルチェックを受けプログラミングのレベルを上げていく。そしてpaiza新卒でITエンジニアとして就職していく。
全員にとってWin-Winな関係が築ける。それが「paizaラーニング 学校フリーパス」なのです。
paizaとしてのこれからの挑戦
「paizaラーニング 学校フリーパス」を利用してプログラミングスキルを学んだ先で、結果ITエンジニアにならず、paiza新卒を利用しなかったとしても、それはそれでよいと考えます。
世の中全体のITリテラシーが向上すればITエンジニアの環境改善につながり、なによりIT産業の成長をさらに加速させることができるからです。
その結果、paizaの中長期的な成長にもつながり、産業全体を弊社自ら盛り上げることができます。
paizaの事業を通して、CTOやVPoEはもちろんのこと、ITエンジニアに限らない優秀なIT人材を多く輩出していきたいです。そこから次世代のGAFAのような企業が生み出されていくことによって、日本の生産性が上がり、再び日本が成長軌道に乗るような未来につなげていきたいと思っています。
そのためには「paizaラーニング 学校フリーパス」によって、より多くの学生の方にプログラミングに触れてもらう機会をつくりつつ、男女問わずエンジニアに向いてる方を発掘し、IT業界やITエンジニアを目指すようにしていきたいと考えています。
今ITエンジニアとして働いている人たちを、より生産性が高く、より輝くようにサポートし、あこがれられる存在にする。そこを目指したときに、スムーズにITエンジニアになれるような教育のエコシステムをつくっていきたいと考えています。
<付録>「paizaラーニング 学校フリーパス」について
1)無料でのサービス提供
学校を通した申し込みであれば、すべての生徒・学生は無料で「paizaラーニング」の全サービスを利用可能です。
2)環境構築が不要
PCとブラウザがあれば、PC環境の差異にかかわらず環境構築不要で即サービスを利用開始できます。Chromebookでもご利用いただけます。
3)多様な言語対応、レベル別の問題集で生徒・学生の理解度に合わせた指導が可能
「paizaラーニング」では、Java,PHP,Python,Ruby,JavaScriptなどの主要言語をカバーし、全200レッスン、1,800の学習動画のほか、難易度の異なる3,100の演習課題が利用可能です。さらに動画コンテンツと演習課題は毎月追加されます。
これらの豊富な教材を活用して、授業の予復習や演習課題として利用可能です。また、生徒や学生は自分のレベルにあった教材で自ら学習を進めることができ、教員がレベル別に個別の教材を準備する必要はありません。
4)“楽しさファースト”の仕様で自宅学習を促進
すべての学習動画は1本3分程度で視聴しやすく、さらに動画の解説をプロの声優が担当したり、学習の進捗状況をRPG形式で表示したりするなど、“楽しく学べる”工夫を凝らしています。自宅での取り組みやすさから「反転学習(※)」に活用し、生徒同士で教え合う授業を実現することもできています。
(※)反転学習とは、映像教材などを用いて自宅で先に学んでから学校に集まり、課題を解いたり、学習内容に関するディスカッションなどをしたりすること。
5)就職直結の仕組み
上記に加え、ITエンジニアやプログラミング学習者向けの国内最大の転職・就職・学習プラットフォームであるpaiza(https://paiza.jp/)では、「paizaラーニング」で学んだ成果を活かし、「paiza新卒」サービスを通して、スキルに合った仕事とのマッチングも可能です。
【学校・教員の皆さま向けお問い合わせ先】
●お申し込みページ:URL https://paiza.jp/works/lp/free_pass
●お問い合わせ:learning_free_pass@paiza.jp
※対象となるのは日本国内にある小学校、中学校、高等学校、高等専門学校、専門学校、大学のほか、paiza株式会社が認めた学校です。
■paizaについて
paizaは国内最大のITエンジニア向け転職・就職・学習プラットフォームです。 オンラインでのプログラミングテスト「paizaスキルチェック*」を受験してスキルを証明し、それを使って転職・就職する独自のサービスで、2023年8月現在、paizaの登録者数は約64万人。4,000社を超える企業が採用に利用しています。 「paizaスキルチェック*」の総受験回数は2,330万回(2023年8月現在)に達しています。
「paiza転職」は、ITエンジニアの“スキルを可視化”し、実力重視で企業とマッチングするITエンジニア向け転職サービスです。そのほか、学生向け就職サービス「paiza新卒」、未経験、若手エンジニア向け転職サービス「EN:TRY」、および転職・就職直結型のプログラミング学習サービス「paizaラーニング」、「paizaラーニング 学校フリーパス」を展開。現役エンジニアの転職はもちろん、「paizaラーニング」で学んだ後に「スキルを可視化」して転職、就職する例も多数生まれています。
*paizaが特許を取得したプログラミングスキル評価機能。およびpaizaで利用しているプログラミングスキルチェック全般をさす。