プレスリリース
〜日本の取り組みをアピールするとともに、現地鉱業実態を把握し投資の機運を醸成〜
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:高原 一郎)は、アフリカ諸国との更なる関係強化に向け、南アフリカ共和国ケープタウンにて行われたアフリカ最大の鉱業大会「アフリカン・マイニング・インダバ 2024(AFRICAN MINING INDABA 2024)」に参加し、JOGMECセッション及びブース展示を行いました。また、石井 拓経済産業大臣政務官とアフリカ諸国等の閣僚らとの会談に同席し、関係強化に向けた具体的な議論を実施しました。
さらに、この機会をとらえ、コンゴ民主共和国のンサンバ鉱山大臣と日本企業を交えた会談を上記大会の開催中に行うとともに、石井政務官を団長として日本企業7社とともに同国を訪問し、同国内の精錬所及び銅鉱山を視察しました。
1. アフリカン・マイニング・インダバ2024
世界的に重要鉱物への注目が高まる中で、鉱物資源が豊富なアフリカ諸国の存在感がますます高まっており、2024年2月5日〜8日にかけて開催された「アフリカン・マイニング・インダバ 2024」には、昨年より1,500人多いおよそ9,000人の鉱業関連政府関係者、鉱業関連企業関係者が参加しました。JOGMECは、日本のアフリカでの取り組みをアピールするため、セッション開催とブース展示を行いました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12624/781/12624-781-81ac1eb4fdd705e36726af7a65f813ea-800x353.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
JOGMECセッション(左)と石井経済産業大臣政務官(右)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12624/781/12624-781-0b9546e592e1b0bae8c5716641ddb316-700x450.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ブースの様子
●JOGMECセッション
「新資源時代・持続可能な開発」 (New Paradigm / Sustainable Development of Mineral Resources)と題して、重要鉱物のサプライチェーン強靭化への日本政府及び日本企業の取り組みについて紹介しました。
冒頭、JOGMEC 和久田 肇副理事長からオープニングリマークとして、金属鉱物資源の確保にはアフリカ諸国への資源投資が必要であり、JOGMECは人材育成や探査、日本企業の開発投資等への支援強化を通じ、アフリカ諸国との更なる関係強化を望んでいることを述べました。
石井 拓経済産業大臣政務官の講演では、ネットゼロを見据えたエネルギー転換のために必要な重要鉱物サプライチェーンの確保に向け、日本政府として、アフリカにおける有望プロジェクトへの日本企業の投資促進とともに、アフリカ諸国の鉱業分野における人材育成支援など、日本がアフリカ諸国とのウィン-ウィンの関係を重視していることが強調されました。
次に、プライムプラネットエナジー&ソリューションズ(PPES)株式会社の青木 努GX本部バッテリーメタル戦略推進部長から、鉱物資源が豊富なアフリカ諸国と持続可能な開発を念頭に、鉱山と自動車メーカーをつなぐサプライチェーン全体での協力関係への同社の取り組みなどが紹介されました。
続いて、三井物産株式会社の齋藤 健太金属資源本部ベースメタル部長から、世界的な銅需要の高まりを支えるためにアフリカが重要な役割を果たすことが指摘され、同社のアフリカにおける具体的な取り組みが発表されました。
最後に、JOGMEC 久野 和博参与がクロージングリマークとして、本日のセッションを契機にアフリカ諸国と日本の関係がさらに強化されることへの期待を述べて、閉会しました。● JOGMECブース展示
4日間にわたった展示は、JOGMECがアフリカで実施している探査プロジェクトや日本企業へのファイナンス支援プロジェクト、開所後15周年を迎えたボツワナ・地質リモートセンシングセンター(以下、センター)を拠点としたアフリカ諸国との人材育成・共同地質調査などについて紹介・説明し、多くの参加者から高い関心を集めました。かつてセンターで人材育成教育を受けたアフリカ関係者が懐かしい映像の前で足を止める一幕も見られました。また、高い専門性を持つ機構職員と参加者との意見交換の場としての役割も果たしました。● 各国政府との会談
石井経済産業大臣政務官と各国の閣僚・政府高官との会談に同席しました。
ザンビア共和国のポール・カブスウェ鉱山・鉱物開発大臣との会談では、2024年4月にカブスウェ大臣の日本への招聘に向けて両国間で調整を進めていくことが確認されました。その後、ザンビア側より鉱物資源分野における両国の更なる関係強化を期待する旨の声明が発表され、JOGMECとの長年の探査協力への謝意も伝えられました。
タンザニア連合共和国のスティーヴン・キルスワ鉱物副大臣との会談では、ニッケル等の鉱物資源ポテンシャルや今後の協力可能性について意見交換を実施しました。その中で、キルスワ副大臣からは、AIなど最新技術の活用に関する期待が寄せられました。また、会談には、センターで研修を受けた方の同席もありました。
南アフリカ共和国のノブフレ・ンカバニ エネルギー鉱物資源副大臣との会談では、JOGMECの人材育成への関心とその関係継続に対する希望や、JOGMECが参画する鉱山プロジェクトに対する謝意が示されました。
アメリカ合衆国のホセ・フェルナンデス国務次官との面談では、今後の鉱業分野における協力可能性について議論がなされました。その中で、2023年11月のJOGMECとGECAMINESとの間のMOU締結(注1)について歓迎の意が示され、新たなサプライチェーン構築のための具体的な取り組みについて支援する申し出がありました。
フランス共和国のバンジャマン・ガエゾ首相府戦略的鉱物・金属資源の供給に関する省庁間代表との会談では、二国間での重要鉱物に関する協力の継続が確認され、特にJOGMECとOFREMI(French Observatory of Mineral Resources for Industrial Sectors:産業部門鉱物資源監視機関)との間での重要鉱物サプライチェーンに関する情報交換を促進していくこととなりました。
2. コンゴ民主共和国(以下、コンゴ民)での官民ミッション
2024年2月6日にインダバにおいてコンゴ民鉱山省との会談を実施し、7日〜9日にかけて、コンゴ民における官民ミッションを経済産業省とともに実施しました。7日〜9日の現地視察には、日本からは、石井経済産業大臣政務官を筆頭に、小川 秀俊駐コンゴ民日本国全権大使、JOGMEC和久田副理事長、日本企業7社12名、総勢29名で参加しました。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12624/781/12624-781-b4e2e94e89745a32e04651745e434a85-600x264.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
コンゴ民鉱山省との集合写真
●コンゴ民鉱山省との会談
アフリカン・マイニング・インダバ 2024の期間中、官民ミッションの一環として、コンゴ民政府との会談を実施しました。同国からは、アントワネット・ンサンバ・カランバイ鉱山大臣他が参加され、日本からは、石井経済産業大臣政務官を筆頭に、JOGMEC及び日本企業5社が参加しました。同大臣との間で、同国の鉱物資源ポテンシャル、鉱山投資に関する情報提供及び同国への鉱業投資に係る意見交換を実施し、同国の鉱業投資についての理解が深化しました。
また、2023年11月にコンゴ民の国営鉱山会社であるGECAMINESとJOGMECが締結したMOU(注1)について、日・コンゴ民の両政府間のサポートのもと、同MOUに基づいた取り組みを加速化させ、具体的な案件組成に向けて連携することで合意しました。●STL社精錬所視察
コンゴ民のルブンバシにおいて、GECAMINES社の子会社であるSTL社の精錬所を視察しました。日本からは、石井経済産業大臣政務官を筆頭に、小川 秀俊駐コンゴ民日本国全権大使、JOGMEC和久田副理事長、日本企業7社12名、総勢29名で参加しました。現地では、事業説明及び安全講習の後に、電気炉、ストックヤードや湿式処理施設について説明を受け、その後の質疑応答の中で、有意義な意見交換を実施しました。また、亜鉛酸化物や銅アノード、ゲルマニウム精鉱など先端作業に欠かせない素材の製造工程を視察しました。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12624/781/12624-781-ea849613a429f7f5656c5f9a2cd711b6-700x450.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
精錬所視察の様子
●Ivanhoe Mines社カモア・カクラ鉱山視察
その後一行は、2024年2月8日及び9日にかけて、コンゴ民のコルウェジにおいて、カナダのIvanhoe Mines社が操業するカモア・カクラ鉱山、Western Forelandプロジェクト、地元住民対応施設等を視察しました。視察中は同社の技術者から各所において説明があり、同国の実際に稼行している鉱山の情報提供を受け、同国における鉱業投資への理解が深まりました。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12624/781/12624-781-460d7de97367445d29e2aa95932f1fb1-700x450.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
カモア・カクラ鉱山の様子(坑内)
JOGMECは、今後もアフリカ諸国、アフリカ諸国にて活躍する有志国政府及び金属鉱物資源企業との関係を強化し、我が国への資源の安定的な供給の確保とアフリカの資源国の持続的な発展に貢献してまいります。(注1)GECAMINESとのMOU締結(2023年11月)
JOGMECはコンゴ民鉱山省と、2013年にMOUを締結し、これまで鉱物資源分野の探査や人材育成などの協力を続けてきました。2023年8月には、西村康稔経済産業大臣(当時)がコンゴ民を訪問し、同行した高原理事長が、同国鉱山省と探査協力に加えて環境モニタリングの技術支援など新たな協力分野も加えた実施合意書を締結しています(参考)。これらの経緯を踏まえて、2023年11月に、同国の鉱業分野で探査から生産までを実施している同国最大の国有企業であるGECAMINESと、コンゴ民の鉱業・鉱物資源分野に関する協力覚書を締結しています。■参考
重要鉱物の確保に向けて、アフリカ諸国と合意文書を締結〜西村経産大臣のアフリカ諸国歴訪に同行し、各国との関係を強化〜(2023年8月18日)
(URL)https://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_00131.html
リリース本文はこちら↓
https://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_00165.html?mid=pr20240220
d12624-781-d56ab05c110812c4020706784868bf2e.pdf
プレスリリース提供:PR TIMES