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H&M ファウンデーション主催のグローバル・チェンジ・アワード、 受賞者数と助成金を拡大し、第7回目の受賞者を発表!

(PR TIMES) 2023年06月14日(水)19時15分配信 PR TIMES

今年は受賞者を10組に、助成金は3億円相当に拡げ、 イノベーションを通じてよりサステナブルなファッション業界への変革を促進。


H&M ファウンデーション(H&M Foundation)は、今年で第7回目となるグローバル・チェンジ・アワード2023(Global Change Award)の受賞者を発表しました。生ごみを生分解性ポリエステルに生まれ変わらせる技術、海藻から作られる繊維素材、 AIを活用した廃棄物ゼロのデザイン技術、微生物の力を借りた繊維染色など、ファッション業界に革新を起こす数々のイノベーションが受賞しました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/11958/737/resize/d11958-737-6f1e1ec69280abcd5eb3-0.png ]

グローバル・チェンジ・アワードは、「ファッション業界のノーベル賞」とも言われるイノベーション・アワードで、ファッションの未来を変える可能性のある画期的な初期段階のイノベーションを発掘・支援し、プラネット・ポジティブ(※)な業界を実現することを目的としています。受賞者には、助成金に加えて、1年間の「GCA Impact Accelerator(インパクト・アクセレレーター)」への参加の機会が提供され、受賞アイデアの拡張に向けたコーチングや業界でのネットワーク構築などの支援を受けることができます。これまでに46以上のイノベーションが受賞し、計800万ユーロ(12億円相当)の助成金とH&M ファウンデーションやパートナー団体による支援を受けています。
(※)プラネット・ポジティブとは、気候だけでなく、水、海、生物多様性、土壌のすべての地球環境にプラスの影響を与えること

そしてこの度グローバル・チェンジ・アワード2023では、業界の変革をさらに加速するために、 例年5組としていた受賞者数を10組に、助成金は計200万ユーロ(3億円相当)へと拡大し、受賞者が発表されました。

受賞者発表時の様子はこちらからご覧いただけます。
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=kWHn6DNrdVA ]


グローバル・チェンジ・アワード2023 受賞アイデア


Materials(素材)部門
[画像2: https://prtimes.jp/i/11958/737/resize/d11958-737-d21774a6148f6db619fb-2.jpg ]

・Algreen(イギリス)
天然素材で作られるバイオベースのフォーム(発泡素材)、接着剤、コーティング剤でマイクロプラスチックによる汚染を減らす。
公式ページ:https://www.algreen.tech/
靴に使われるフォームやコートのコーティング、ジム用の服に施される見えない縫い目など。これらはすべて、マイクロプラスチック汚染の原因となる石油由来のポリウレタンを含んでいます。Algreenはこれの代替品となる、天然素材を利用したバイオベースの素材です。プラスチック汚染の削減につながる再生技術で接着剤、フォーム、コーティング剤の生成を可能にします。

[画像3: https://prtimes.jp/i/11958/737/resize/d11958-737-8425597934365c1a31db-3.jpg ]

・ALT TEX(カナダ)
食品廃棄物を発酵させることによって作られる生分解性ポリエステルで、フードロスを削減。
公式ページ:https://thealttex.com/
世界で生産された食料のうち消費されるのはわずか3分の2。残りはフードロスとして捨てられ無駄になります。そんな食品廃棄物をALT TEXは3つのステップで変化させ、着用可能な繊維製品にします。まず廃棄物を発酵させてポリマーにし、ポリマーを溶かして糸に、その糸を紡いで生分解性の高いポリエステルへと再生させるのです。



[画像4: https://prtimes.jp/i/11958/737/resize/d11958-737-19bb28d3fb094f259bf4-12.jpg ]

・KBCols Sciences(インド)
生きた微生物由来の次世代染料で、従来の染色方法による水汚染を防ぐ。
公式ページ:https://www.kbcolssciences.com/
従来の繊維産業で使われてきた合成物由来の染色方法は、淡水汚染の主な原因となっています。KBColsは生きた微生物由来の次世代染料で、染色の過程で地球環境にかかる負荷を減らすことを可能にします。


[画像5: https://prtimes.jp/i/11958/737/resize/d11958-737-5d113b618cc84096e06b-3.jpg ]

・Nanoloom (イギリス)
銅鉄の200倍の強度を持ちながら軽量で柔軟な素材グラフェンを元にした、耐久性の強い高性能テキスタイル。
公式ページ:https://www.nanoloom.co.uk/
グラフェンは、鉄の200倍の強度を持ちながら軽量で柔軟性のあるこれまでにない素材です。Nanoloomは、グラフェンを生分解性繊維へと紡ぎ、着用可能な素材にすることで、繊維業界の未来を変える力を秘めています。



[画像6: https://prtimes.jp/i/11958/737/resize/d11958-737-6c17251242b0bc0fda37-3.jpg ]

・PhycoLabs(ブラジル)
海藻を再生可能な繊維に加工することで、地球環境への負担が少ないだけでなく生産地域での健全な雇用機会を作る。
公式ページ:https://www.phycolabs.com/
ぬめりがあり、大量の炭素を吸収する海藻。PhycoLabsはそんな海藻を再生可能な繊維に加工します。これによって地球環境へプラスの影響を与えるだけでなく、奇跡の源となる海藻をブラジルの広大な海岸線沿いの農家から仕入れることで、トレーサビリティのある素材を生産しながら、その地域の農業コミュニティの経済にも寄与します。


[画像7: https://prtimes.jp/i/11958/737/resize/d11958-737-e0115cbcbb0d8a0595d3-3.jpg ]

・Rethread Africa(ケニア)
砂糖キビやトウモロコシの生産過程から出る農業廃棄物をバイオベースの合成樹脂に変えることで、自然に分解される繊維を開発。
公式ページ:https://rethread.africa/
砂糖キビやトウモロコシの生産過程で出る農業廃棄物をバイオベースの合成樹脂に変えることで、石油由来の素材と同じ品質を維持しながら、はるかに少ない資源での繊維生産を可能にします。さらに特筆すべき点は、この繊維は自然に分解され、廃棄物として残り続ける心配がないことです。


Recycle(リサイクル)部門
[画像8: https://prtimes.jp/i/11958/737/resize/d11958-737-cc7452d9ed3e7d439ca2-13.jpg ]

・DyeRecycle(イギリス)
廃棄された古い布地から色素のみを抽出し、新しい布を染めるための染料へと再利用できる技術。
公式ページ:https://www.dyerecycle.com/
これまで難しいとされてきた、色のリサイクルをDyeRecycleは可能にします。グリーンケミストリー(有害物質の使用と発生を最小限に抑える技術)を用いて、廃棄された古い布地から色素のみを抽出し、新しい布を染めるための染料としての再利用を可能にします。



[画像9: https://prtimes.jp/i/11958/737/resize/d11958-737-fdcb7b418e612d2689f5-3.jpg ]

・Refiberd(米国)
衣類のリサイクル過程で障壁となる素材ごとの分類が、AIとロボット工学を利用することで高速で可能になる。
公式ページ:https://refiberd.com/
循環型のファッションを実現するにはリサイクルが非常に重要です。その過程の1つ目である素材ごとの分類が大きな障壁となっています。Refiberdは、AIと最先端のロボット工学を利用して衣服の組成を検出し、高い精度で素早い素材分類を可能にします。



[画像10: https://prtimes.jp/i/11958/737/resize/d11958-737-4abd23c0b38bce452bd0-3.jpg ]

・Tereform(米国)
リサイクルの難しい廃棄繊維を酸化させることで、完全に分解し、再構築できる循環型ソリューション。
公式ページ:https://www.tereform.com/
Tereformは、スパンデックスのようなリサイクルをするのが難しい素材を含む繊維を分解し、新しい素材に組み替えることを可能にします。繊維を酸化させることで、ポリエステルをベースとした素材を完全に分解・再構築することができ、布地から布地へのリサイクルを通して循環型のファッションを実現します。


Design(デザイン)部門
[画像11: https://prtimes.jp/i/11958/737/resize/d11958-737-7480a0d362f62b5894f6-3.jpg ]

・SXD(米国)
AIを活用することで生地の端切れを残さず、無駄のない効率的なデザインを可能にするプラットフォーム。
公式ページ:https://www.shellyxu.design/for-brands/
SXDは、衣服が作られるたびに発生してしまう生地の端切れ(残布)を無くすことができます。AIを活用したこの技術は、デザインデータと生地情報をもとに、生地をミリ単位で使用する最も効率的なデザインを生成します。生地の無駄を省き効率的で、アイコニックなデザインを可能にするプラットフォームです。


上記10組の受賞者はそれぞれ20万ユーロ(3,000万円相当)を授与され、受賞アイデアの規模拡大までの道のりを加速させるための、1年間のコーチングと支援が H&M ファウンデーションと、アクセンチュア(Accenture)、KTH王立工科大学(KTH Royal Institute of Technology)、ミルズ・ファブリカ(The Mills Fabrica)によって提供されます。

「業界全体を変革するイノベーションの緊急性から、今年は助成金と受賞者数を倍増しての支援を決定しました。受賞者には総額200万ユーロ(3億円相当)の助成金とコーチングなどの支援、さらにイノベーターと業界間のネットワークを提供します。受賞者たちが業界にどんな影響を与えるのか楽しみです。」
- カール・ヨハン・パーション、H&M ファウンデーションの役員兼H&Mグループ会長


「今年の受賞アイデアには多様なソリューションがあります。これらの規模を拡大し、業界全体に変化を起こすことで、地球環境に配慮したファッションの未来に到達できると信じています。受賞者と協力しながら、これらのイノベーションを加速させ大きくしていくのが楽しみです。」
- クリスティアン・ドルヴァ、H&M ファウンデーション・ストラテジー・リード


Global Change Award(グローバル・チェンジ・アワード)について


H&M ファウンデーション(H&M Foundation) が主催するグローバル・チェンジ・アワードは、業界初のイノベーション・ アワードとして 2015年に始まりました。ファッションをプラネット・ポジティブなものに変革することを目的とし、初期段階のイノベーションを発掘し、産業レベルへと拡張することを支援しています。
受賞アイデアは、次の3つのカテゴリーのいずれかに該当する必要があり、受賞者にはそれぞれ20万ユーロ(3,000万円相当)の助成金とアイデア実現と規模拡大に向けた1年間の支援が提供されます。

・Regenerate(リジェネレート、再生する):プラネット・ポジティブな効果をもたらすようなアイデア
・Repurpose(リパーパス、別の目的のために再利用する):循環型につながるようなアイデア
・Reimagine(リイマジン、新たに想像する):誰も考えついたことのないアイデア

本アワードは、業界全体に大きな変化をもたらすようなイノベーションを見出すことを目的としていることから、H&M ファウンデーションもH&Mグループも、考案されたイノベーションの株主資本や知的財産権を得ることは一切なく、受賞者は、希望する相手とコラボレーションすることができます。

詳しくは globalchangeaward.com をご覧ください。

H&M Foundation(H&M ファウンデーション)について


H&M ファウンデーション(H&M Foundation)は、H&Mを創業したオーナーであるステファン・パーション一族が設立した、スウェーデンのストックホルムに本部を置く世界規模の非営利財団です。世界中のすべての人の生活を向上させることを目的に、国連の2030年の持続可能な開発目標(SDGs)の達成を早急に進めるために設立され、コラボレーションとイノベーションを活用して、世界で最も緊急な課題に対するソリューションを共同で作成、資金提供、共有しています。人類の福祉を守るために、ファッション業界が地球に優しい存在になるようにリードする役割を果たし、インクルーシブ(包摂的)な社会のために開発を加速させています。

詳細については、hmfoundation.com、またFacebook、Instagram、YouTube、LinkedInでは@hmfoundationにてご覧いただけます。



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