プレスリリース
本当に「若者のブランド離れ」は起きているのか?Z世代の身の丈と憧れ、周りの目のバランス感覚とは
株式会社SHIBUYA109エンタテイメント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:石川 あゆみ)が運営する若者マーケティング機関『SHIBUYA109 lab.(読み:シブヤイチマルキュウラボ)』は、学生と社会人を含む20代のZ世代(20〜26歳)を対象に、外部調査パネルによるWEB調査とSHIBUYA109 lab.独自ネットワークによるインタビューから「Z世代のハイブランドに関する意識調査」を行いました。
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SHIBUYA109 lab./https://shibuya109lab.jp
【Z世代のハイブランドに関する意識調査トピックス】
【1】Z世代が「奮発」する際のファッションアイテムは平均約1万円!?彼らのハイブランドとの付き合い方とは
Z世代が「良いものを買おう」と思った時に購入するファッションアイテムの平均金額は、大学生が8,787円、社会人が12,393円でした。ハイブランドの接点としては「SNS上でよく目にする(26.5%)」が最も多く、「まとめ投稿やK-POPアイドルの着用画像をよく見る」といった声もありました。
【2】ハイブランドデビューは若年化?Z世代がハイブランドに触れるきっかけ
ハイブランドのファッションアイテムを初めて着用・利用し始めた時期と初めての自己購入について、どちらも現役大学生は「大学生前半(1~2年生)」がボリュームゾーンだったのに対し、現役社会人は「社会人」が最も多くなりました。デビューのきっかけは「誕生日(25.2%)」、自己購入のタイミングは「お金が貯まってきた時(22.4%)」が多いようです。
【3】ハイブランドのファッションに関心があるZ世代は約半数。ブランドのイメージはどのようにつくられるのか
ハイブランドのファッションへの関心や憧れを抱いているのは共に約半数程度で、ハイブランドの展示会やPOPUPストアへの関心は約4割程度となっています。ハイブランドアイテムをSNSに投稿する際は、自慢げに見えないように工夫する様子が見られます。
【4】SHIBUYA109 lab.所長が分析!「ハイブランドを持つ自分」は周りからどう見える?
Z世代の身の丈と憧れ、周りの目のバランス感覚とは
周囲からの目を気にしている彼らにとって、ハイブランドアイテムを持っていることがネガティブに働く要素になりうることから、デザインのさりげなさや、親子での共用などの「言い訳」を必要としているのかもしれません。
【1】Z世代が「奮発」する際のファッションアイテムは平均約1万円!?彼らのハイブランドとの
付き合い方とは
「若者の○○離れ」と表現されるものの1つに「若者のブランド離れ」がありますが、実際に現在大学生(大学院生含む)や社会人(26歳まで)である20代Z世代が、ハイブランド消費にどのような価値観を持っているかを調査しました。
Z世代が「良いものを買おう」と思った時に購入するファッションアイテムの平均金額※図1は、大学生が8,787円、社会人が12,393円、今まで購入した中で最も高いファッションアイテムの平均金額は、大学生が15,564円、社会人が26,139円となりました。
一ヶ月あたりにファッションアイテムにかける平均金額についても調べてみると、大学生が5,752円、社会人が8,214円となっています。普段購入するファッションアイテム1つあたりの平均金額を聞いてみると、大学生が4,246円、社会人が6,284円となりました。さらに、プレゼントとしてファッションアイテムを購入する際にかけるお金の平均金額は、大学生が7,528円、社会人が10,844円となっています。
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ハイブランドとの接点※図2について聞いてみると「SNS上でよく目にする(26.5%)」「店舗の前を通った際に目にする(25.5%)」「店舗の中で商品を目にする(19.9%)」という回答が多く上がった一方、最も多い回答は「特に接点はない(29.6%)」になりました。
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グループインタビューでは、「TikTokやInstagramで、ハイブランドのまとめ投稿(例:財布など)を目にする」「K-POPのアイドルがハイブランドを身に着けているのを見ると、憧れるしかっこいいと思う」「Instagramや動画配信サービスで好きな人が着ているのを見て、真似したいと思うのが一番多い。あとは渋谷に遊びに来ると店舗に寄って欲しいものに目星をつけておき、後日お金を貯めて買う」などの声が聞かれました。 現在持っているハイブランドのアイテム※図3を聞いてみると、全体では「財布・パスケース(54.8%)」「洋服(49.9%)」「バッグ(49.4%)」が多くなりましたが、女性だけに絞って聞いてみると、「化粧品(60.1%)」「財布・パスケース(59.6%)」「バッグ(56.9%)」と、結果が大きく変わりました。
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グループインタビューでも、「友達からDIORのコスメを貰って気に入ったので、自分でも買ったのが初めてのハイブランド商品購入」「親から財布と時計は高いものを持っていなさいと言われて、kate spadeの財布を購入した」 などの意見がありました。また、「SNSにブランド物を載せるのは気が引けるが、コスメは気にしない」「コスメとファッションアイテムで好きなブランドは別」「コスメは頑張れば買えるが、バッグはすごく高くて憧れがある。いつか買いたい」など、コスメアイテムはハイブランドの中でも低単価で初めての購入品にもなりやすい商材であるものの、コスメアイテムとファッションアイテムではブランドの選び方や印象などが少し異なる傾向が見受けられました。
【2】ハイブランドデビューは若年化?Z世代がハイブランドに触れるきっかけ
次に、ハイブランドのファッションアイテム(洋服、鞄、小物、靴、財布、アクセサリーなど)に関して、利用・着用デビューと自己購入デビューについて調査してみました。ハイブランドのファッションアイテムを初めて着用・利用し始めた時期※図4について、大学生は「大学生前半(1~2年生)(30.3%)」社会人は「社会人(28.4%)」が最も多い回答となりました。さらに、初めて自分のお金でハイブランドのファッションアイテムを購入した時期※図4も聞いてみると、最も多い回答が、大学生は「大学生前半(1~2年生)(34.8%)」となったのに対し、社会人は「社会人(32.0%)」となっており、現役の大学生の方が早い段階でハイブランドのファッションアイテムに触れる傾向があることがわかります。
また、ハイブランドのファッションアイテムを初めて手にしたタイミング※図4を聞いてみると、「誕生日(25.2%)」「入学・卒業(12.8%)」「お金が貯まってきた時(12.1%)」という回答になりました。グループインタビューでも「高1の時に、お祝いで親戚にGUCCIの財布をもらった」「中学生になる時に、時計を買ってもらった」などの声が聞かれました。
自分で初めてハイブランドのファッションアイテムを購入したタイミング※図4は「お金が貯まってきた時(22.4%)」「ボーナスや臨時収入などまとまったお金を得た時(22.1%)」「誕生日(19.7%)」という回答が多く、「今後購入したいタイミング」を聞いた場合も同じ項目が上位に上がっています。グループインタビューでも「まだバイトを始めたばかりなので、お給料が来月に入った時にお財布を買おうと思っている」「大学生になるタイミングで学校用に買った」などといった声が聞かれました。
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また、家族とハイブランドアイテムをシェアしている※図5のは全体の32.6%で、シェア相手※図6として最も多かったのは「母(44.9%)」でした。
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【3】ハイブランドのファッションに関心があるZ世代は約半数。ブランドのイメージはどのようにつくられるのか
最後にハイブランドのイメージや関心について聞いてみました。まず、「ハイブランドファッションに関心がある」と回答したのは52.7%、「ハイブランドファッションに憧れがある」と回答したのは53.9%、「将来はハイブランドファッションを身に着けていたいと思う/購入できるようになりたい」と回答したのは48.7%※図7で、ハイブランドファッションは誰もが憧れるものではなくなっており、ハイブランドに関する考え方が多様になっていることがわかります。
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「ハイブランドだ」と判断する基準※図8を聞いてみると「商品の値段が高い(49.6%)」「ブランドイメージが確立している(42.6%)」「知名度がある(41.4%)」という回答が多くなり、ハイブランドのファッションアイテムに感じる魅力※図9としては「質がいい(38.3%)」「長く使うことができる(35.2%)」「デザインが良い(27.9%)」「持つことで自信が湧いてくる(25.3%)」「自分の価値を高めることができる(24.1%)」などの回答が多くなりました。実際にグループインタビューでは、「シンプルなデザインのTシャツでも数万円しているのを見ると、ブランド力を感じる」「歴史があって名前が知れ渡っているから、その名前にお金を払っても良いと思える感じ(がハイブランドである)」などという声が聞かれ、ブランドを持つ魅力として「持っていると自分の質があがるし、会話も広がる」「持っていると、それに見合うように毎日を頑張ろうと思える」などの声がありました。
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33586/256/33586-256-90766391892a9da00ebc08eac96df235-800x712.png ]
Z世代の約4割がハイブランドの展示会やPOPUPイベントなどに行ってみたい※図10と回答し、グループインタビューでは、「DIORの香水のイベントに行った。今まで自分が思っていたブランドイメージが具現化された空間だと思った」「GUCCIのポップアップに行って、世界観が独特で良いなと思った」「ブランドのイメージが伝わってきて、自分の中での価値が変わった」など、世界観を体験として感じることを楽しんでいる様子が聞かれました。
好きなハイブランドファッションがある※図11と回答したのは45.7%で、好きなブランド名の自由記述※図12で回答が多かったのは「GUCCI」「DIOR」「LOUIS VUITTON」などでした。グループインタビューでは、特定のブランドが好きな理由として「値段がものすごく高いので、いつか買いたいという憧れがある」「(わかりやすいロゴデザインなど)ブランドを主張しているのがあまり好きではないが、(好きなブランドは)いやらしくないのが良い」などの理由が聞かれました。
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[画像10: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33586/256/33586-256-c22d6c7fa3fed579d855287eaaebbd1f-835x319.png ]
ハイブランドのファッションアイテムをSNSに投稿する※図13のは45.6%で、グループインタビューでは女性の中から「コスメなら気にならないが、ファッションアイテムはInstagramの親しい友達設定、あるいはサブアカウントのストーリーズに投稿」「『どうしてそんなにブランド品を持っているの?』と色々と詮索されたら怖い」「『お金を貯めてやっと購入!』など、頑張って購入した感じの文章を載せることで、自慢っぽさを軽減させている」「親と共有で使っているPRADAのバッグは、ロゴが写っていない写真を選んで投稿する」など、周りからの見え方を気にする声が聞かれました。
[画像11: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33586/256/33586-256-688329165c1e07e3476a99a9e7b99a86-767x365.png ]
最後にコピー品や模倣品について、購入したことがある※図14のは25.1%となりました。コピー品に関しては「絶対に購入したくない(29.6%)」「家族や友達には購入してほしくない(18.4%)」「炎上している商品は避けたい(13.5%)」※図15などの声が聞かれました。グループインタビューでも、「自分は手を出さない。友達に見せた時に、偽物だとバレたら恥ずかしい」「他人が着ていても何も思わないが、コピーと知っていて着ているのを見ると、そんなに無理しなくても良いのにと思う」などの声が聞かれました。
[画像12: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33586/256/33586-256-9c2b350975c5a56577c502554f0dd32d-769x269.png ]
[画像13: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33586/256/33586-256-fa3936b0d7c9a7fb8005b2a80abe154c-773x381.png ]
【4】SHIBUYA109 lab.所長が分析! 「ハイブランドを持つ自分」は周りからどう見える?
Z世代の身の丈と憧れ、周りの目のバランス感覚とは
Z世代のファッションの楽しみ方として、「遊びに行く場所や体験に合わせる」「ブランドよりもテイストを重視」といった実態が過去の調査でも明らかになっている一方で、ハイブランドへの関心は持っています。
彼らのハイブランドとの接点の1位がSNSである理由として、“推し”の着用などのインフルエンサーマーケティングだけでなく、ブランドのPOPUPカフェ・イベントなどを通した「ブランドの世界観」との接触体験を起点とした一般消費者によるSNS投稿も影響していると考えられます。また、「ハイブランドを持つことで自分に自信を持てる」というの声があると同時に、「ハイブランドを持っている写真を投稿すると、周りからよく思われないかも・自慢げに見えるかも」といったマイナスを回避したいという意識が強く見られます。
周囲からの目を気にしている彼らにとって、ハイブランドアイテムを持っていることがネガティブに働く要素になりうることから、デザインのさりげなさや親子での共用などの「言い訳」を必要としているのかもしれません。
■アンケート調査概要
1.WEB調査
調査期間:2023年9月
調査パネル:外部調査会社のアンケートパネルを使用(SHIBUYA109 lab.調べ GMOリサーチプラットフォーム利用の調査)
居住地:一都三県
性別:男女
年齢:20〜26歳(20代のZ世代)
対象:大学生・短大・専門学校生・社会人・フリーター
回答者数:423名(男性205名:女性218名/学生145名:社会人・フリーター278名)
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。
※直近1年で何らかのファッションアイテムの購入をしたことがある方が本調査対象者
2.SHIBUYA109 lab.による定性調査
グループインタビュー
対象者条件:高校生〜大学生の男子3名、女子4名の2G(合計7名)
・その他過去定性調査をもとに考察
■SHIBUYA109 lab.概要
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する新しい世代に特化した若者マーケティング機関。SHIBUYA109のターゲットである「around20(15〜24歳)」を中心に彼らの実態を調査し、SHIBUYA109独自の視点から分析している。
設立:2018年5月17日
所長:長田麻衣(株式会社SHIBUYA109エンタテイメント所属)
ホームページ:https://shibuya109lab.jp
■株式会社SHIBUYA109エンタテイメント概要
SHIBUYA109渋谷店(東京都・渋谷区)を中心とした4つの施設を展開。「Making You SHINE!-新しい世代の“今”を輝かせ、夢や願いを叶える-」の企業理念を掲げ、これからを担う新しい世代の今を輝かせ、夢や願いを叶えるため、商業施設運営に留まらないエンタテイメント事業展開を行う。
設立:2017年4月3日
代表取締役社長:石川 あゆみ
ホームページ:https://www.shibuya109.co.jp/
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プレスリリース提供:PR TIMES