プレスリリース
耐久性と耐水性に優れ、水と森林資源を守る紙の代替製品
株式会社TBM(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:山崎敦義、以下TBM)は、山形市、山形市観光協会、蔵王温泉観光協会が共同発行する「蔵王トレッキングガイドマップ」に、石灰石を主原料とする「LIMEX Sheet(ライメックスシート)」80μm(白色ソフト)が採用されたことをお知らせいたします。LIMEX Sheet 80μmは現行のLIMEX Sheetの中では最も薄く、経済産業省の補助金が採択され2021年に竣工した当社多賀城工場にて製造されています。本件は同シートがマップに採用された初の事例となります。
同シートは1枚当たりの厚さが80μmと、一般的な上質紙(コピー紙)と同等かやや薄めでありながら、紙と比較し、耐久性と耐水性に優れているため、天候の移り変わりが激しい山岳地帯でも、安心してお使いいただけます。また、製造時に必要とされる水使用量を大幅に削減でき、製品の原料に木材パルプを使用しないため、森林資源の保全にも貢献できます。
蔵王のトレッキングコースは、「自然を満喫する新しい旅の形」を推進する「ジャパンエコトラック推進協議会」の「JAPAN ECO TRACK No.14蔵王」に登録されており、この度は、LIMEXの豊かな自然を守ることにつながる環境性能に共感いただき採用に至りました。本マップは本日より山形市役所観光戦略課にて配布されます。また、山形市観光協会でも順次配布予定です。
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■ 背景
通常、紙を生産するには水と森林資源を必要としますが、2050年までに世界人口の51%が高い水リスク*1に陥る可能性が予想され、2015年以降毎年約10万平方キロメートル*2の天然林が失われるなど、水と森林資源に対する企業の対応が求められています。2021年11月に開催されたCOP26(第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議)では、「森林と土地利用に関するグラスゴー首脳宣言」が発表され、日本を含む100カ国以上(世界の森林の86%を占める)が2030年までに森林破壊をなくすという目標に合意しました。
*1 WWF “Water Risk Scenarios”(2020)
*2 FAO “Global Forest Resources Assessment 2020” (2020)
■ LIMEX Sheet をマップに使用した場合の特徴
特徴 1 水や森林資源の使用量削減に貢献
LIMEX Sheetは紙と比較し、製造時に必要とされる水資源を約97%削減することができ、原料に木材パルプを使用しないため、枯渇リスクのある天然資源の保全に貢献できます。
特徴 2 優れた耐久性と耐水性
LIMEX Sheetは紙と比較し、耐久性と耐水性に優れているため、野外で繰り返し利用されるマップの利用に適しています。
特徴 3 鮮明な印刷と上質な質感
LIMEX Sheet は、高級感のあるマットで上質な質感が特徴です。色の再現性に優れているため、観光マップや登山マップ等によく使用される風景写真も鮮明に印刷することが可能です。
■ LIMEX(ライメックス)とは https://tb-m.com/limex/about
LIMEXは、炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合素材です。LIMEXは6,000以上の企業や自治体にて採用されており、世界40ヶ国以上で特許を取得、COPやG20の国際会議で紹介される他、日本の優れた技術として、UNIDO(国際連合工業開発機関)のサステナブル技術普及プラットフォームに登録されています。プラスチックや紙の代替製品を製造する際に使用する石油や水や森林資源など枯渇リスクの高い資源の保全に貢献することが可能です。また、ライフサイクルアセスメント(LCA)という科学的分析手法を用いて、製品の原材料調達から生産、流通、使用、廃棄に至るまでのライフサイクルにおける環境影響を算定し、素材開発に活用しています。
LIMEX Sheetは、溶融状態の複合体であるLIMEXを押出し成形によってシート状にした後、延伸加工によってシート内部に白さや軽さを生み出す空孔構造を形成しながら製造します。LIMEX Sheetは、実質「100%再生可能エネルギー」「CO2排出係数ゼロ」の電力を使用している白石工場と多賀城工場で製造されています。
<石灰石について>
LIMEXの主原料である石灰石は、資源輸入国である日本においても自給率100%、地球上に非常に豊富に存在する資源です。石灰石は石油由来プラスチックと比較して、原材料調達段階のCO2排出量を約50分の1に抑えることができ、焼却時のCO2排出量を約58%削減できます。
<リサイクルについて>
LIMEXは、無機成分を主成分とする無機・有機複合マテリアルのJSA規格(JSA-S1008)の対象素材であり、LIMEXの主要構成素材である無機物と熱可塑性樹脂を分離することなく再生利用が可能である為、単一素材で設計された製品と同様、再資源化の可能性が担保されています。これまでに事業者や消費者、自治体と連携し、既存のリサイクル設備を活用したLIMEXのマテリアルリサイクルの取り組みを数多く実施しています。
■ 株式会社TBM
代表取締役CEO :山崎 敦義
本社 :東京都千代田区有楽町1-2-2 15F
設立 :2011 年
資本金 : 234億2,993万円(資本準備金含む)/ 2021年7月時点
事業内容 :環境配慮型の素材開発及び製品の製造、販売、資源循環を促進する事業等
URL :https://tb-m.com/
2013年 経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業「先端技術実証・評価設備整備費等補助金」に採択
2014年 国内特許を取得し、現在、日中米欧を含む40ヵ国以上で登録。その他100件以上の特許出願を実施
2015年 宮城県白石市に年産 6,000 トンの LIMEX を製造する第一プラントを建設
2015年 経済産業省の「津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金(製造業等立地支援事業)」に採択
2016年 米国シリコンバレーの「Plug and Play」で初の 『世の中に最も社会的影響を与える企業ソーシャルインパクトアワード』を受賞
2018年 COP24(第24回国連気候変動枠組条約締約国会議)に日本政府代表団として参加
2019年 軽井沢で開催された「G20イノベーション展」に出展。G20大阪サミット2019の会場での運営品としてLIMEX製品が採用
2019年 中国・河南省、モンゴルでのLIMEX事業化に向けた基本合意を締結
2019年 代表取締役 CEOの山崎敦義が、「EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー 2019 ジャパン」
Exceptional Growth 部門「大賞」を受賞
2020年 使用済みプラスチックなどの再生材料を50%以上含む素材「CirculeX(サーキュレックス)」を発表
2020年 100%再生可能エネルギーの電力を LIMEX の生産拠点に導入
2020年 BtoC 向けの EC 事業「ZAIMA」を開始
2021年 宮城県多賀城市に年間23,000 トンの LIMEXを製造する第二プラントを建設
2021年 韓国財閥のSKグループと135億円の資本業務提携を合意
2021年 神奈川県横須賀市で国内最大級のリサイクルプラントのプロジェクトを始動
*本リリースに記載された会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
*本リリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
プレスリリース提供:PR TIMES