プレスリリース
INCLUSIVE株式会社の100%子会社であるLAND INSIGHT株式会社(本社:北海道札幌市、代表取締役社長:藤田誠、以下「LI」)は、南相馬市地域農業再生協議会(所在地:福島県南相馬市、会長:末永孝雄、以下「南相馬市再生協」)と、衛星データを活用したデジタルトランスフォーメーション(以下「DX」)による農業行政の業務効率化を目的とした業務委託契約を締結しましたのでお知らせいたします。
■契約と提供業務
昨年度、福島県南相馬市で実施した実証実験の成果を基に、衛星データを活用した農政業務のDXを推進するため、南相馬市再生協と業務委託契約を締結しました。この契約では、以下の業務に取り組みます。
・衛星データを活用した現地調査(※)の負担軽減支援
・GIS(地理情報システム)で使用するデジタルデータの作成および南相馬市再生協が利用する各システム等とのデータ連携支援
※農業者が提出する営農計画書に基づき、水田で主食用米以外の作物が作付けされているかを現地で確認する転作確認業務のこと。南相馬市ではこれまで、毎年8月に約30,000筆の農地を目視で確認し、調査結果を集計していた。
■農業行政DXのポテンシャル
農業行政では、自治体や関連機関が農地に関する独自の台帳情報を持ち、目視による現地調査を実施しています。また、これらの台帳の多くは紙で管理されています。こうした調査業務は人的稼働の負担が大きく、デジタル庁による試算では、関連台帳の更新や紙地図の準備、調査員の実施調査、データ集計等を含めて、1地方公共団体で年間約4,900万円、国全体で年間約820億円のコストが発生しているとされています。
LIでは、昨年度の実証実験から、衛星データの活用や台帳情報等のデジタル化を推進することで、コストを半分まで圧縮することが可能であると試算しています。さらに、夏に行われる現地調査の実稼働が軽減されることで、調査員の熱中症リスクの低減も見込まれ、自治体関連職員の労働環境の改善につながることが期待されます。
■今後の展開
令和6年3月に実施された衛星リモートセンシングデータ利用タスクフォース大臣会合で、令和6年度からの3年間を各府省の業務における「民間衛星の活用拡大期間」と定める方針が決定されました。全国的な人口減少・少子高齢化の進行に伴い、生産年齢人口が急減することが予想されるため、行政業務への衛星データの活用は今後さらに進むと予想されます。
LIは、今回の南相馬市での取り組みを起点として、東北や北関東などの近隣地域、そして全国での農業行政業務への衛星データ活用の取り組みを広げてまいります。また、農業行政以外の行政領域での業務支援ソリューション開発も進めます。
■LAND INSIGHT株式会社について
https://landinsight.space/
衛星データを活用して第一次産業などにおける地域課題を解決する事業を開発することを目的に2022 年 4 月に設立された INCLUSIVE 株式会社の子会社。地上(LAND)の課題に対して宇宙からの視点を活用して得られる新しいインサイト(INSIGHT)によってソリューションを展開。光学衛星とSAR 衛星のデータを駆使した、マーケットインで地上の課題解決を加速させていきます。
■INCLUSIVE株式会社について
https://inclusive.co.jp/
INCLUSIVE株式会社は「ヒトを変え、事業を変え、そして社会を変える。」をビジョンに掲げ、メディア事業、コミュニケーションコンサルティング事業に加え、人工衛星データ活用事業や食関連事業など自社および協業先ビジネスの変革を通じて社会変革を成し遂げる事業開発会社です。
代表者:代表取締役社長 藤田誠
所在地:東京都港区南青山5-10-2 第2九曜ビル3F
お問い合わせ先:INCLUSIVE広報担当
メールアドレス:pr@inclusive.co.jp
プレスリリース提供:PR TIMES