プレスリリース
- 10月13日 イタリアで開催予定の国際宇宙会議IAC2024にて署名式 -
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民間にひらかれた商業宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」を運営する北海道大樹町(町長:黒川豊)とSPACE COTAN株式会社(本社:北海道広尾郡大樹町、代表取締役社長兼CEO:小田切義憲)は、大樹町・SPACE COTANを含めた5大陸8つの商業宇宙港で、商業宇宙港に係る国際協力に関する覚書(MOU)を締結することとなりましたので、お知らせします。
覚書を結ぶのはHOSPOのほか、アメリカのVirginia Spaceport Authority(VSA)とPacific Spaceport Complex - Alaska、オーストラリアのSpace Centre Australia、イギリスのSaxaVord SpaceportとSutherland Spaceport、スウェーデンのSweden Space Centre(SSC)、ペルーのStargate Peru S.A.C.です。
商業宇宙港による国際協力は世界初の試みとなります。民間企業による宇宙産業の拡大が見込まれる中、ロケットや人工衛星の打上げ需要の更なる拡大に応えるため、ワーキンググループを設立の上、国際標準化による相互運用性の確保や運用コスト削減に向けた合理化などを検討し、ロケット打上げの高頻度化、さらにはロケット事業者・人工衛星事業者の利便性の向上を図ります。
現地時間10月13日にイタリア・ミラノで開催予定の国際宇宙会議IAC(International Astronautical Congress)2024の会場にて、署名式を行います。署名式にはSPACE COTAN代表取締役社長兼CEOの小田切が参加する予定です。
また、10月10日に帯広市で開催される北海道宇宙サミット2024にVSAのCEO and Executive DirectorであるRoosevelt “Ted” Mercer, Jr.氏が登壇し、小田切とともに覚書の内容や締結の背景についてお話します。
署名式の詳細
日時:2024年10月13日 16:30(現地時間)
場所:イタリア・ミラノ MiCo Milano Convention Centre
締結の背景:複数宇宙港での打上げ事業者増加とP2P開始に向けて、宇宙港連携の必要性が高まる
人工衛星の打上げ需要が高まる中、打上げ機会を確保するため、世界の複数宇宙港での利用を検討するロケットの打上げ事業者が増えています。また、ロケットを活用して大陸間を移動する高速2地点間輸送(P2P)の開始を見据え、そのプラットホームとなる宇宙港同士の連携が進んでいます。こうした動きを背景に、各宇宙港では相互運用性の確保や施設・設備の共通化・標準化などによる高頻度打上げの実現が求められており、この度の覚書締結に繋がりました。
参加宇宙港
Pacific Spaceport Complex - Alaska:アメリカ
- アメリカ・アラスカ州コディアック島にある国営企業「Alaska Aerospace Corporation」が運営しており、1998年から弾道および軌道ミッションの打上げを行っています。米国連邦航空局の認可を受けた宇宙港で、政府および民間の顧客に柔軟で即応性が高く、低コストの宇宙へのアクセスを提供しています。
Virginia Spaceport Authority(VSA):アメリカ
- アメリカ・バージニア州ワロップス島にある宇宙港「Mid-Atlantic Regional Spaceport(MARS)」を所有・運営しています。質の高い宇宙港の運営により、バージニア州の航空宇宙関連の経済発展を促し、科学、技術、工学、数学の教育機会をつくることで、宇宙への確実なアクセスを提供することを使命としています。
SaxaVord Spaceport:イギリス
- ヨーロッパで初めて完全に認可された垂直打上げ型の宇宙港で、イギリス・スコットランドのシェットランドにあります。シェットランドは多様な産業にサービスを提供してきた長い歴史があり、ヨーロッパ最高の宇宙港に理想的な場所です。SaxaVord Spaceportは、ロケットエンジンのテストから研究開発まで幅広いサポートが可能で、さまざまな打上げミッションに対応できるよう設計されています。
Sutherland Spaceport:イギリス
- スコットランドの北部に位置し、イギリス本土で初めて運用される小型衛星の射場です。ヨーロッパの衛星打上げ需要の高まりに対応するのに絶好の立地にあります。83°〜100°の軌道傾斜角への打上げが可能で、低軌道(LEO)、極軌道、太陽同期軌道(SSO)への安全なアクセスを提供します。持続可能性に焦点を当て、環境への影響を最小限に抑える計画で、イギリスの宇宙産業と地域の経済成長に大きく貢献する可能性を秘めています。
Space Centre Australia(SCA):オーストラリア
- オーストラリア初の大規模多目的宇宙港です。オーストラリアと世界の宇宙産業の発展に取り組んでいます。クイーンズランド州北部に位置し、航空路から離れた人口密度の低い地域に位置しているため、さまざまな軌道への打上げが可能です。施設は安全でセキュリティが確保されており、所望の目的地への打上げ機会を提供しています。
Sweden Space Centre(SSC):スウェーデン
- 1966年から運用され、現在は国際科学コミュニティによる微小重力や大気研究用の観測ロケットのほか、天文学や大気研究、宇宙船・航空機の落下試験用の高高度気球の打上げに使用されています。新しい設備では、再使用ロケットやエンジン、燃料の試験に加え、人工衛星の打上げでも使用されており、EUで軌道打上げ機能を備えた最初の場所となっています。
Stargate Peru S.A.C.:ペルー
- 今後ペルー空軍およびペルー宇宙局の認可を受ける予定の宇宙港です。ペルーのピウラに射場を建設し、衛星や飛行船、その他の宇宙機のグローバルゲートウェイを提供する予定です。赤道から約480km離れた年間を通じて天候に恵まれた地域で、南太平洋を通ってすぐにアクセスできます。
コメント
大樹町長 黒川 豊
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今後、民間による宇宙産業の拡大・成長が見込まれ宇宙輸送のニーズが高まることにより、宇宙港がより重要性を増すものと考えております。
各国の宇宙港と連携を図ることは、今後の宇宙産業の発展に向け大変重要であり、当町としても、宇宙産業の発展に貢献できるよう各国の宇宙港とともに取り組みを進めてまいります。
SPACE COTAN株式会社 代表取締役社長兼CEO 小田切 義憲
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この度、5大陸8つの商業宇宙港で覚書を締結できることとなり、大変うれしく、また胸が高鳴る思いです。民間による宇宙利用が進展する中、ロケットや人工衛星の高頻度打上げと、国際的な宇宙港連携へのユーザーニーズは高まっています。HOSPOにおいても各宇宙港との連携・協力のもと、将来のP2Pを含めた、多様な機体を高頻度に打上げられる安全で持続可能な宇宙港運営を検討し、宇宙産業の発展と北海道・日本の発展に貢献してまいります。
団体・会社概要
北海道大樹町
代表:町長 黒川 豊(くろかわ ゆたか)
所在地:北海道広尾郡大樹町東本通33番地
事業概要:人口5,300人の一次産業が基幹産業の町。昭和59年の北海道大規模航空宇宙産業基地構想で航空宇宙基地の適地とされ、以降40年近くにわたり宇宙のまちづくりを推進し、HOSPOを本格稼働。北海道スペースポートを核とした宇宙版シリコンバレーの形成を目指しています。
WEB:https://www.town.taiki.hokkaido.jp/
SPACE COTAN株式会社
代表者:代表取締役社長兼CEO 小田切 義憲(おだぎり よしのり)
所在地:北海道広尾郡大樹町西本通98
事業概要:大樹町からの委任に基づくHOSPOプロジェクトの推進業務全般(スペースポートの管理運営、整備資金調達支援、射場設計、国の認定取得、国内外顧客開拓、PR活動等)を実施しています。
WEB:https://hokkaidospaceport.com/
北海道スペースポート(HOSPO)とは
HOSPOは、2021年4月に大樹町で本格稼働した民間にひらかれた商業宇宙港です。大樹町はロケットを打上げる東と南方向に海が広がり、広大な土地によるロケット射場の拡張性の高さ等の地理的優位性があることから、世界トップクラスの宇宙港の適地と言われ、約40年前から航空宇宙産業の誘致を進めてきました。
「北海道に、宇宙版シリコンバレーをつくる」というビジョンに向けて、ロケットやスペースプレーンの射場・実験場を整え、世界の宇宙ビジネスを支えるインフラとして、航空宇宙産業の発展
に貢献します。また、航空宇宙産業による地方創生やビジネス創出を推進します。
現在新たな人工衛星用のロケット射場Launch Complex-1(LC-1)の整備工事を進めており、整備資金の一部は企業版ふるさと納税制度を活用しています。地域特性を活かした地方創生の取り組みで人口減少に歯止めがかかっていることなどが評価され、大樹町は2022年度の企業版ふるさと納税制度の内閣府特命大臣表彰を受けました。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/78016/102/78016-102-b1dd01205e063b202f53b84568ee1121-3840x2160.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
北海道スペースポートの将来イメージ
プレスリリース提供:PR TIMES