プレスリリース
この資料は、モデルナ(マサチューセッツ州ケンブリッジ)が2023年3月30日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳したもので、報道関係者の皆さまに参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については、英語が優先されます。英語版は、https://www.modernatx.comをご参照下さい。
製造施設はモデルナのグローバル公衆衛生に対するコミットメントの一環であり、ケニアやアフリカ大陸でのmRNAワクチンの活用と健康安全保障の提供を目指す
本施設では年間最大5億回分の製造が可能となる予定
【米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、2023年3月30日発】 メッセンジャーRNA(mRNA)治療薬とワクチンのパイオニアであるバイオテクノロジー企業のモデルナ(NASDAQ:MRNA)は、ケニア共和国政府と、ケニア共和国でのmRNA製造施設の設立に向けて最終合意に至りました。この施設はアフリカにおける初めてのモデルナのmRNA製造施設です。
モデルナは、ケニア共和国政府と連携してケニアに最先端のmRNA施設を建設し、年間最大5億回分のワクチンを製造予定です。モデルナは、この新施設によりケニアやアフリカ大陸での原薬および製剤の製造が可能になると考えています。さらに、この施設は、アフリカ大陸およびグローバル公衆衛生上の緊急事態に対応できる製造能力を備えています。
モデルナの最高経営責任者ステファン・バンセル(Stéphane Bancel)は「ケニア共和国政府との最終合意は、モデルナのグローバル公衆衛生戦略における重要な柱の一つです。モデルナは、アンメットニーズの高い分野である急性呼吸器感染症、HIVのような持続性感染症、ジカウイルス感染症やエボラ出血熱などの大流行の脅威に対し、mRNAによるイノベーションをアフリカの人々に提供したいと考えています。これは、ケニアの投資環境に対するモデルナの信頼の証であり、mRNA技術の活用がアフリカにおいて医療安全保障上のレジリエンスを築くために重要であることを示しています。このプロジェクトのために多大な支援をしてくださった駐ケニア米国大使メグ・ホイットマン(Meg Whitman)と米国国際開発庁長官サマンサ・パワー(Samantha Power)のリーダーシップに感謝しています」と述べています。
ケニア共和国大統領ウィリアム・ルト(William Ruto)は「ケニアのみならずアフリカ全体に恩恵をもたらす投資を促進するという経済モデルを維持してきた政府の努力が実を結び、この節目を迎えたことを嬉しく思います。ケニア共和国政府は、ケニアがビジネスを積極的に誘致していることを投資界に示す象徴として、この投資を支援することを表明します」と述べています。
ケニア共和国政府の投資・貿易・産業長官のモーゼス・クリア(Moses Kuria)閣下は「この投資は、製造業のGDP比率を現在の7%から2030年までに20%に高める計画である、ケニア政府の『2030年に向けた製造業20%ビジョン(manufacturing 20 by 30 vision)』で掲げた年間目標100億ドルを達成する原動力を生み出します」と述べています。
ケニア共和国政府は、外国直接投資を現在の年間4億4800万ドルから100億ドルに高めるという投資加速化計画を支持しており、これは雇用創出に向けた投資誘致を目的とするアフリカ大陸内で最も意欲的な計画となっています。今回のモデルナによる投資は、ケニアのビジネス環境に対する信頼だけでなく、ヘルスケアにおいて海外および現地への投資を支援する準備があることを示すとともに、グローバル公衆衛生に対するモデルナの継続的なコミットメントを表すものです。モデルナは経済特区(SEZ)の条件下で事業運営することになり、これは、ケニアが経済成長の重要な原動力として、SEZプログラムにさらに注力していることを意味します。
この合意により、モデルナは、ケニア、米国、カナダ、オーストラリア、英国にmRNA製造施設を設立し、世界の健康安全保障を推進することに取り組みます。モデルナは、mRNA治療薬の開発速度と完成度を高めるべく、mRNAプラットフォームの改良に10年以上を費やしてきました。モデルナのmRNAプラットフォームの開発速度、規模、そして柔軟性は、一般に「Disease X」といわれる深刻な多国間で流行する感染症への迅速な対応に非常に適しています[i]。
モデルナは、新たに出現している感染症または顧みられない感染症を対象に2025年までに15本のワクチンプログラムの臨床試験を開始し、低所得から中所得国に重大な影響を及ぼしている既存の疾患に対応するワクチンやDisease Xに備えたワクチン開発に尽力しています。また、HIV、結核(TB)、マラリア、顧みられない熱帯病、および世界保健機関(WHO)や感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)が指定する優先病原体を含めグローバル公衆衛生への持続的脅威とされている病原体に対する開発を優先して進めます。詳細については、https://www.modernatx.com/responsibility/our-commitmentをご覧下さい。
モデルナ社について
モデルナは、創業から今日までの10年強の間に、メッセンジャーRNA(mRNA)分野の科学研究型企業から、現在は7つのモダリティにわたる多様なワクチンと治療薬の製品ならびに臨床開発段階のプログラムと幅広い知的財産ポートフォリオ、迅速な臨床・商業生産を可能にする製造施設を有する企業へと発展しました。モデルナでは国内外の様々な政府や企業との提携関係を継続しており、革新的な科学の進展と速やかな製造拡大の実現を可能にしています。最近では、これらモデルナの能力を結集した例として、新型コロナウイルス感染症拡大に対し、効果的なワクチンを早期に開発、承認取得に至ったことがあげられます。
モデルナのmRNAプラットフォームは、基礎および応用の研究・医薬デリバリー技術・製造においての継続的な進歩を目指して構築されており、感染症、免疫腫瘍学、希少疾患、循環器疾患、並びに自免疫疾患のための治療薬とワクチンの創出を可能にしています。過去8年間、Science誌によりトップのバイオ医薬品企業として選出されました。さらなる詳細は、www.modernatx.com または
https://www.modernatx.com/ja-JPをご覧ください。
将来予測に関する表明
本プレスリリースには、改正された1995年度米国民事証券訴訟改革法の意味の範囲内における将来予測に関する記述が含まれています。これには、ケニアでのmRNA製造施設の建設計画、当該施設の予想製造能力や製造量、公衆衛生上の緊急事態に対応できる施設の能力、HIV、ジカウイルス感染症、エボラ出血熱、その他の公衆衛生上の病原体に対する治療またはワクチンの開発に対するモデルナの計画、将来の疫病に対するモデルナmRNAプラットフォームの対応能力、ケニアのヘルスケア部門への在外投資、ケニアの経済特区でビジネスを行う利点、米国、カナダ、英国、オーストラリアで製造施設を設立するモデルナの計画などを含みます。将来予測に関する声明は場合によっては「予定である」、「かもしれない」、「はずである」、「可能性がある」、「期待する」、「意図する」、「計画する」、「目的とする」、「予想する」、「信じる」、「推定する」、「予測する」、「可能性」、「継続する」、またはこれらの語句の否定形もしくはその他の同等の語句によって識別することができます。ただし、これらの語句がすべての将来予測に関する声明に含まれているわけではありません。
本プレスリリースに記載されている将来の見通しに関する記述は、約束でも保証でもなく、これらの将来の見通しに関する記述は、既知および未知のリスク、不確実性、およびその他の要因が関わり、その多くはモデルナの統制の範囲外にあり、かつ実際の結果を将来予測に関する表明に表現されている、あるいはそれから黙示的に示されるものから大きく異なる可能性があるため、これらの将来予測に関する表明に対して過度に依存しないようお願いいたします。これらのリスク、不確実性、およびその他の要因には、米国証券取引委員会(SEC)のウェブサイト(www.sec.gov)から入手可能な、モデルナがSECに提出した2022年12月31日を期末とする年度のフォーム10-K年次報告書およびそれ以降にSECに提出したその後の報告書の「Risk Factors」欄に記載されたリスクと不確実性が含まれています。法によって求められる場合を除き、モデルナは本プレスリリースに含まれるいずれの将来予測に関する表明についても、新たな情報、将来的な展開、あるいはその他のいずれを理由とするかを問わず、更新または改訂する意図または責任を持ちません。これらの将来予測に関する表明はモデルナの現時点での予測に基づくものであり、本プレスリリースの日付においてのみ有効です。
[i] 「Disease X」はWHOにより、現時点ではヒトに疾患を引き起こすことが知られていない病原体により、大規模な国際的流行が引き起こされ得るとの知識を指すものとして命名されました。
https://www.who.int/activities/prioritizing-diseases-for-research-and-development-in-emergency-contexts.
出典元: Moderna, Inc.
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