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Mastercard Economics Institute:Economic Outlook 2024

(PR TIMES) 2023年12月23日(土)18時40分配信 PR TIMES

〜アジア太平洋地域の消費者の裁量的支出が増加する傾向に〜

・インフレが弱まるなか、必需品の価格が低下し、消費活動に余裕が生まれる
・中国からの旅行者がさらに増加し、アジアおよび世界中の観光地を下支え
本文書は、12月12日にMastercardがシンガポールで発表したプレスリリース(https://www.mastercard.com/news/ap/en/newsroom/press-releases/en/2023/mastercard-economics-institute-asia-pacific-consumers-will-likely-have-more-to-spend-on-discretionary-items-in-2024/)に基づいた日本マーケット版となります。

Mastercard Economics Institute(Mastercard 経済研究所)(https://www.mastercardservices.com/en/reports-insights/economics-institute)は、来年の世界経済の見通しに関するレポート、Economic Outlook 2024: Balancing Prices & Priorities(https://www.mastercardservices.com/en/advisors/economic-consulting/insights/economic-outlook-2024?campaign_id=701UH000001ljUA&channel=pr&2023.q4.apac.press.e24report)を発表し、世界の経済成長に影響を及ぼすプラスとマイナス要因について解説しています。本レポートによると、アジア太平洋各地域の景気動向にばらつきがあるものの、マクロ的には経済が安定し、主要な成長要因である輸出や観光などの水準が新型コロナウィルス感染症パンデミック前に近づき、2023年とほぼ同水準の緩やかな成長が見込まれます。

地域別にみると経済成長の見通しは地域によって異なり、シンガポール、マレーシア、フィリピン、タイ、台湾、韓国では成長率が上昇する一方、オーストラリア、中国本土、日本、ニュージーランドでは鈍化が予想されます。インドとインドネシアは2023年の水準からほぼ横ばいで推移することが予想されます。

予想される消費動向の変化
インフレが顕著だった2022年から2023年にかけては、家計に食料品や燃料などの生活必需品が占める割合が大きくなり、「欲しいもの」や「余分なもの」への支出が少ない傾向が見られました。
実際に日本では、2023年9月の裁量支出カテゴリー(日用品、外食、アパレル、ジュエリー、航空券/ホテル等)における一般消費者の支出割合は、2019年同時期と比較して9.12%減少したことが明らかになりました。一方で、同時期の必要不可欠な支出カテゴリー(ドラッグストア、健康・美容用品、食料品、自動車燃料等)の支出割合は9.12%増加したことが明らかになりました。コロナ禍の経済への波及的効果が収束すると見られる2024年には、アジア太平洋地域の消費者は旅行や娯楽などの自由裁量的消費により多くの支出を割り当てることが可能となることが考えられます。

Mastercard アジア太平洋・中東アフリカ地域のチーフエコノミストであるデビッド・マンは次のように述べています。
「2024年は、消費者が家計を見直す再調整の年になると思います。市場によってレベルは異なるものの、人々は引き続き旅行や外食に意欲的であることをデータが示しています。Mastercard経済研究所は、混乱した現世界情勢を背景としたマクロ経済に影響を及ぼす要因を国、業界、さらには企業レベルにまで落とし込み、分かりやすく解説し、予想されるシナリオと需要動向への影響についてアドバイスを提供しています。」

需要動向のもう一つの変化を示すものとして、2024年には、アジア太平洋地域の消費者は、前年に比べ、商品に対する消費額を増やすことが予想されます。2022年から2023年にかけては、コロナ禍の収束に伴い、消費者は食事や「リベンジ」旅行といった「外出する」サービスを重視しましたが、来年は商品需要の成長率がパンデミック前の水準に回復するといった新たなサイクルが始まると考えられます。

2024年には家庭用品や衣料品などの商品需要の高まりによって世界経済で重要な役割を果たすアジア太平洋地域の製造業の回復を助けることが予想されます。この動きにより、2023年には減速していた製造業と急成長していたサービス業と逆方向の動きを見せていた業種が軌を一にすると考えられます。

注目の中国
2024年の一番の話題は、中国のアウトバウンド旅行のさらなる回復になると考えられます。中国は、個人旅行に比べてビザの取得条件が緩い海外団体旅行を認める旅先を増やし、海外観光消費を引き続き下支えするとみられます。

各地域の回復は、フライトの運行本数の割り当てにかかっています。2023年には、シンガポール、マレーシア、ベトナム、タイといった東南アジアの都市がいち早く回復しましたが、2024年には北東アジア、北米、ヨーロッパの都市が追い上げを見せることが予想されます。

Mastercard アジア太平洋・中東アフリカ地域のチーフエコノミストであるデビッド・マンは次のように述べています。
「中国のアウトバウンド消費の回復は、今後も注視されるでしょう。パンデミック前の中国本土からの旅行者は、海外旅行ではショッピング、特に高級品の購入に重点を置いていましたが、パンデミック後にいち早く旅行に出た中国本土の旅行者は、娯楽や食事といった体験への支出をする傾向が見られています。このような中国人観光客の旅行支出の動向の変化に合わせ、世界各地の観光当局や小売業者は、戦略を練り直す必要があると考えます。」

Economic Outlook: Balancing Prices & Priorities(https://www.mastercardservices.com/en/advisors/economic-consulting/insights/economic-outlook-2024?campaign_id=701UH000001ljUA&channel=pr&2023.q4.apac.press.e24report): アジアとオセアニアの13の市場*を調査し、集計や匿名化されたMastercardの販売活動、経済活動の推定を目的としたモデルなど、複数の公開データおよび独自データを利用しています。

*オーストラリア、中国本土、香港特別行政区、インド、インドネシア、日本、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ

Mastercard (NYSE: MA) www.mastercard.co.jp
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