プレスリリース
植物肉のDAIZ、国内初 経済産業省・農林水産省の融資制度を併用し資金調達 シリーズCラウンドでデット含め総額71億円超を調達 累計調達額は131億円超に
次世代植物肉原料「ミラクルミート」を開発・製造するフードテックのDAIZ株式会社(本社:熊本県熊本市、代表取締役社長:井出 剛、以下「DAIZ」)は、独立行政法人中小企業基盤整備機構の「ディープテックベンチャーへの民間融資に対する債務保証制度」と日本政策金融公庫の「農林水産物・食品輸出基盤強化資金」を国内で初めて併用し、株式会社三菱UFJ銀行をアレンジャーとするシンジケートローンと株式会社日本政策金融公庫による制度資金(デットファイナンス)による融資契約を締結しました。
本融資契約による資金調達と併せて、シリーズCラウンドにおいて資本提携先6社及び金融投資家5社を引受先とする第三者割当増資(エクイティファイナンス)を実施し、シリーズCラウンドでの資金調達額は総額71億円超を達成、累計調達額は国内フードテック業界で最高額の131億円超となりました。
今回調達した資金をもとに2025年2月操業予定の国内最大級となる植物肉原料工場へ投資し、国内・海外市場での成長加速によるさらなる事業成長を実現してまいります。
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調達した資金の用途
調達した資金は、2025年2月からの操業開始を計画しているDAIZミラクルミート工場(仮称)の第1期工事に投資予定です。新工場は熊本空港近くの工業団地「くまもと臨空テクノパーク」内40,000平方メートル の敷地に建設を予定しており、環境負荷の低減や生産効率向上、技術開発の観点において独自設計を施した工場を目指します。新工場では年間20,000トンのミラクルミート生産を見据え、第1期工事では年間8,000トンの生産能力を計画し2025年2月からの操業開始を予定しています。
DAIZは現在パートナー企業と共に欧州、北米、アジア圏の植物肉マーケットへの積極的なアプローチを推進しています。今回の新工場建設でより強固なミラクルミートの生産体制を確立することで国内市場の拡大、及び海外への輸出戦略を加速化させていく狙いです。
デットファイナンスの概要
DAIZは本ファイナンスに先立ち、経済産業省から産業競争力強化法に基づく「革新的技術研究成果活用事業活動計画」の認定を受け、中小企業基盤整備機構によるディープテックベンチャーへの民間融資に対する債務保証制度(保証率50%)が利用可能となりました。これにより、三菱UFJ銀行をアレンジャー、農林中央金庫をコ・アレンジャーとして、金融機関8行が参加するシンジケートローン契約(総額17億円)を締結しました。
また、農林水産省から農林水産物・食品輸出促進法に基づく「輸出事業計画」の認定を受け、国内で生産された農林水産物・食品の輸出に取り組む事業者向けの融資制度である「農林水産物・食品輸出基盤強化資金」の活用が可能となりました。これにより、日本政策金融公庫より17億円を調達する契約を締結しました。
中小企業基盤整備機構の債務保証制度「ディープテックベンチャーへの民間融資に対する債務保証制度(革新的技術研究成果活用事業円滑化債務保証制度)」と日本政策金融公庫の制度資金「農林水産物・食品輸出基盤強化資金」の両制度を併用してのデットファイナンスは国内初の事例となります。また、両制度ともに制度上の最長期間が適用されるとともに、両制度の活用によりデットファイナンス全体に係る費用総額(オールインコスト)は実質的に年率1%台の低水準に抑えることに成功しています。
<中小企業基盤整備機構による債務保証制度「革新的技術研究成果活用事業円滑化債務保証制度」を活用したシンジケートローン>
・アレンジャー兼エージェント:株式会社三菱UFJ銀行
・コ・アレンジャー:農林中央金庫
・参加金融機関:株式会社三菱UFJ銀行、株式会社鹿児島銀行、熊本第一信用金庫、株式会社三井住友銀行、農林中央金庫、株式会社商工組合中央金庫、株式会社福岡銀行、株式会社北九州銀行
・組成金額:17億円
・借入期間:10年間(制度上最長)
<日本政策金融公庫の制度資金「農林水産物・食品輸出基盤強化資金」>
・金融機関: 株式会社日本政策金融公庫(農林水産事業)
・借入金額:17億円
・借入期間:25年間(制度上最長)
シリーズCラウンドにおける第三者割当増資(エクイティファイナンス)の引受先
▽事業会社・金融機関(6社)
●Roquette Freres(フランス)※1
●株式会社日清製粉グループ本社 ※2
●ミヨシ油脂株式会社 ※3
●JA三井リース株式会社
●株式会社鹿児島銀行
●熊本第一信用金庫
▽金融投資家(5社)
●株式会社海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)※4
●三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合(三菱UFJキャピタル株式会社)※追加投資
●MSIVC2021V投資事業有限責任組合(三井住友海上キャピタル株式会社)※追加投資
●アグリビジネス投資育成株式会社(農林中央金庫)※追加投資
●Golden Asia Fund III, L.P.(日台ファンド)※追加投資
※1 2023年1月24日発表 (https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000051.000052858.html)
※2 2022年9月2日発表 (https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000052858.html)
※3 2022年6月14日発表 (https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000052858.html)
※4 2022年10月28日発表(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000052858.html)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/52858/58/52858-58-602ea7070727454432c9a739c9046d53-3352x2290.jpg ]
DAIZ株式会社 取締役CFO 小板橋 達也よりコメント
この度のDAIZのファイナンス(総額71億円、累計調達額131億円)に参画いただいた事業会社・投資家・金融機関の皆様に心から御礼申し上げます。
足元のスタートアップの資金調達環境が軟調と報じられるなか、既存株主を含む11社から総額37.8億円、前回ラウンドから評価額を引き上げてご出資いただきました。また、増資と併せて金融機関9社から総額34億円のデットファイナンスも実施しております。新産業は規制の端境から産声を上げますが、今回は経済産業省と農林水産省の融資制度を併用することで、スタートアップ向けとしては異例の長期のコーポレートローンを低コストで調達することができたと考えております。
ご支援いただいた皆様からのご期待に応えるべく、今回の調達資金を次世代植物肉原料「ミラクルミート」の新工場建設をはじめとする成長投資に充てることで、日本を代表するフードテックへの成長を目指してまいります。
DAIZの事業戦略
現在、植物肉市場においては「肉の代わりに植物肉を食べる」という”植物肉第一期”を経て、肉や魚との共存、すなわち動物性たんぱく質と植物性たんぱく質を組み合わせる「ハイブリッド戦略」が重要であるという認識が欧州を中心とした大手食品メーカーや研究機関の間でも共通認識として広まりつつあります。
DAIZはこの”植物肉第二期”における植物性たんぱく質の原料メーカーとしてハイブリッド戦略を提唱し、国内外の小売・流通企業や食品メーカー、外食等、幅広い企業へミラクルミートを供給しています。
さらに現在上場企業17社を含む33社から出資を受け、大手事業会社との資本業務提携による製品の付加価値向上を目指した協業を推進しています。
DAIZについて
DAIZは独自技術「落合式ハイプレッシャー法」*1をコア技術とした熊本発のフードテックベンチャーです。畜産・水産業と共存する「ハイブリッド戦略」を提唱し、環境負荷の小さい次世代植物性食品「ミラクルミート」「ミラクルエッグ」の普及を通じて、豊かな選択肢のある食生活とサステナブルな社会の実現を目指しています。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/52858/58/52858-58-a7caa3b778f38ad51534b939da18c962-2804x1754.jpg ]
会社名:DAIZ株式会社(https://www.daiz.inc/)
本社 :熊本県熊本市中央区南熊本五丁目1番1号 テルウェル熊本ビル4階
代表者:代表取締役社長 井出 剛
設立:2015年12月1日
資本金:2億円
事業内容:次世代植物肉原料「ミラクルミート(チップ)」及びその他の植物性代替食品の開発・製造及び販売
*1 大豆の発芽中に酸素・二酸化炭素・温度・水分などの生育条件を制御し、酵素を活性化させることで遊離アミノ酸量が増加し、素材の旨味を引き出す栽培法。(特許第5722518号)
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