プレスリリース
~大日本コンサルタントとの協業により、独自の自動飛行・精度管理システムを開発~
株式会社FLIGHTS(本社:東京都渋谷区、代表取締役:峠下周平)は、ドローンによる橋梁点検を可能にする「FLIGHTS橋梁点検システム」の正式提供を開始したことをお知らせいたします。本システムの提供により、効率的で高精度なドローンによる橋梁点検を従来よりも安価に実現できるようになります。
▼詳細はこちら
https://drone-infrastructure.com/
[画像1: https://prtimes.jp/i/18381/57/resize/d18381-57-83ae7ba765042887e4ee-0.jpg ]
※自社調べ(調査期間:2023年4月1日〜4月21日)「近接目視点検の代替をドローンで安価に実現できるサービス」として
「FLIGHTS橋梁点検システム」とは
FLIGHTS橋梁点検システムとは、コンクリート製の橋脚を対象にドローンによる橋梁点検を近接目視と同程度の精度で実現することができるシステムです。ドローンによる橋梁点検では、大きく飛行撮影、精度管理、画像処理、損傷検出、成果品作成という流れで点検作業を行います。
[画像2: https://prtimes.jp/i/18381/57/resize/d18381-57-4b4dce59fc2d485bccdc-1.png ]
これらの工程において、非GPS環境下でも所定の撮影距離を保ち、撮影角度を正対に維持した状態で自動飛行撮影ができる「FLIGHTS CONTROL(フライトコントロール)」や、画像の撮影条件が近接目視と同等の精度が得られるかどうかの判定を行う「精度管理アプリ」、画像データから生成されるオルソモザイクの作成、オルソモザイク画像からAIによって自動で橋脚のコンクリート面のひびわれ等を検出する「高精度AIひび割れ検出」により、ドローン点検に必要な工程をワンストップで支援します。
[画像3: https://prtimes.jp/i/18381/57/resize/d18381-57-50dd2a80b1fafee3b63e-2.png ]
日本を取り巻く、インフラ老朽化の問題
インフラの老朽化は、日本の大きな社会課題の一つです。インフラの多くが高度経済成長期以降に建設され、建設から50年以上経過する施設の割合は、今後加速度的に増加すると言われています。実際に、国土交通省が2020年度に算出した「建築後50年以上経過する社会資本の割合」によると、全国約73万ある道路橋は、建設後50年を経過する施設の割合が2020年3月時点では約30%に対し、2040年3月には75%まで急増するという試算も発表されています。
[画像4: https://prtimes.jp/i/18381/57/resize/d18381-57-f882560176e6fffcbaa5-3.png ]
国土交通省令和2年度「資本社会の老朽化の現状」
(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/maintenance/_pdf/roukyuukanogenjou.pdf)
これらのインフラが老朽化することにより、人命に関わる事故やライフラインの寸断事故といった深刻な事態が発生する可能性があります。このような事態を未然に防ぐためにも、定期的な点検業務は欠かせません。しかし人口減少に伴う点検員の不足や、維持にかかる予算の確保、膨大な作業工数が問題となっています。これらの課題を解決すべく、2019年には定期点検要領が改定され、人の近接目視と同等の診断が可能であることを条件としてドローンなどの新技術を用いることが可能となり、新技術の活用に対する道筋が付きました。
従来のドローンによる点検における課題
ドローンによる点検に注目が高まる一方、従来技術と同様に使われるまでには至っていないのが現状です。その背景として、ドローンなど画像で点検する技術の場合は以下のような工程が必要になりますが、これらを人手で行うと作業者の技量によって作業の精度にムラが発生し、作業工数が膨大になり現実的ではありませんでした。
飛行撮影:撮影距離・角度を一定に保つつ、点検漏れがないように撮影する必要がありますが、手動でこのような飛行撮影を行うのは非常に難易度が高く、操縦者の技量が必要になります。
精度管理:取得した数百枚以上の画像の中から、点検に利用できる画像であるかどうかを一枚一枚確認し報告する必要があり膨大な時間と工数がかかります。(点検要領より提出が求められている)
画像処理:取得した画像のうち、レンズの歪みの影響により画像内の周辺部分がピンボケするため、画像を1枚毎にピンボケ箇所を取り除く必要があり、膨大な時間と工数がかかります。
損傷検出:取得した数百枚以上の画像から、約数百ある損傷を点検漏れがないように正しく検出する必要があり膨大な時間と工数がかかります。
これらの課題を解決するためには、各工程を自動化したシステムが必要であり、従来の点検にかかる費用よりも安価でなければなりません。しかし、ゼロからシステムを構築しようとすると膨大な費用がかかり、従来技術と同等に使われるまでには至っていませんでした。
そこで弊社では、従来のドローン点検の課題解決のため、建設コンサルタントでの橋梁分野のシェアトップでドローン点検の知見が豊富な大日本コンサルタント株式会社と共同で、社会実装に資するドローン点検システムの開発を行なうに至りました。
「FLIGHTS橋梁点検システム」による解決策
「FLIGHTS橋梁点検システム」は、独自の知見と技術を活かし、自動飛行撮影アプリと精度管理アプリの開発、市販機への実装により、各工程の自動化と安価な価格での提供を実現することで課題解決を実現しました。
飛行撮影:非GPS環境下においても点検に必要な飛行撮影を自動で行うアプリを開発しました。これによりパイロットの腕に左右されず、撮影距離・角度を一定に保ちつつ画像合成で必要になるラップ撮影を効率よく行うことができるようになります。
精度管理:飛行撮影直後に取得した画像精度の確認を自動で行い、精度管理結果を作成するアプリを開発しました。一枚ごとに写真を精査する手間や確認漏れを防ぐことができます。画像処理:画像から3Dのモデルを作成する技術(SfM)を活用し取得した画像のうち、レンズの歪みの影響が少ない画像中心部分のみを自動で合成することができるようになります。
損傷検出:取得する画像の品質に合わせて、AI損傷検出の最適化を行えるようになります。汎用アプリとは異なり、技術者による確認、修正作業を最小限に抑えることができます。
経済性 :市販の機体を利用することで安価で利用しやすいシステムとできたこと、飛行撮影アプリと精度管理アプリにより現場での作業効率が向上し2名での運用が可能となったこと、AI損傷検出を最適化したことにより損傷図作成の技術者の関与を減らせたこと、等により、従来技術であるロープ高所作業、BT-400あるいはゴンドラ車の利用と比べて、同等以上の経済性を発揮できるようになりました。
2022年4月より受託業務として全国で80橋脚の実績を積み重ねてまいりましたが、今回点検システムとして確立できましたことをお知らせするものです。本システムは、橋梁での近接目視点検をドローンによる点検で代替可能した業界初の取り組みとなります。
今後の展望
株式会社FLIGHTSは、今後もインフラ点検の効率化と安全性向上に貢献する技術の開発と普及に努めてまいります。また、ドローン技術を活用したインフラ点検システムを通じて、インフラの維持管理や整備におけるコスト削減や作業効率の向上に貢献していくことを目指しております。
株式会社FLGHTSとは
「ドローン・ロボティクス前提社会の創出に最も貢献する会社へ」をビジョンに掲げ、 測量、 インフラ点検といった産業分野におけるプロダクト開発や導入支援を行う会社です。会社設立時より蓄積したドローンおよび関連プロダクトの運用ノウハウと実績を活用し、 様々な産業に知見のあるパートナー企業と協業し、 事業を展開しています。
株式会社FLIGHTS 会社概要
・社名:株式会社FLIGHTS
・所在地:〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-19-12 道玄坂今井ビル6階
・代表:代表取締役 峠下 周平
・設立:2016年3月4日
・URL:https://flightsinc.jp/
プレスリリース提供:PR TIMES