プレスリリース
直動・回転案内に必要な機能と非磁性&超高耐食性を両立
THK株式会社(代表取締役社長:寺町彰博、以下、THK)は、強磁場や腐食性薬剤の影響を伴う特殊環境下でも、通常環境に匹敵する直動・回転案内性能が発揮できる「高機能非磁性・超高耐食製品」のラインナップを追加いたします。
[画像: https://prtimes.jp/i/69594/30/resize/d69594-30-44520acba8054a1ba628-0.jpg ]
「高機能非磁性・超高耐食製品」の直動・回転案内は、磁気をほとんど帯びない高水準の非磁性性能と軸受に適した高硬度の特長を併せ持つ特殊合金(THK-NM1)で構成されており、既存の直動・回転案内とほぼ同等の耐荷重性能に優れた非磁性製品が製作可能です。また、腐食性薬剤が飛散する環境下でも極めて優れた耐食性を発揮します。
半導体の製造プロセスでは特殊環境と呼ばれる工程が数多く存在し、例えば超微細回路パターンを描く電子線描画装置をはじめ、フォトレジストなどを用いたフォトリソグラフィ工程などは、磁気の影響を極端に嫌い、特殊薬剤による耐食性を極限までに要求される技術領域があります。
最先端技術を有する特殊環境下では、非磁性、耐食性といった特長の一点一点を追求する製品がこれまで広く採用されてきました。ただ近年は、強磁場や腐食性薬剤を扱う環境下でも通常環境に匹敵する動作性能を厳しく評価、検証するケースが増えてきており、半導体業界もその1つではありますが、非磁性・高精度・高耐食の三拍子揃ったニッチな汎用製品を強く望む声が寄せられています。そこでTHKは、お客様のニーズに応えるべく新製品開発を進めてまいりました。
まずはTHKの代表製品である「LMガイド、ボールねじ、ボールスプライン、クロスローラーリング」の「高機能非磁性・超高耐食製品」をラインナップし、課題としてあった非磁性・高精度・高耐食を実現しました。とりわけ特殊合金(THK-NM1)の採用は、一般的な高硬度のセラミックス材と比較すると、ボール接触面が適度な弾性変形を伴うことで予圧の付与ができ、軸受に適した特殊材の中でも磁気の影響を受けずガタつきのない滑らかな動きが可能となります。また、腐食性薬剤への耐食性にも優れ、さらに高精度な動作を実現できるようになったことで、技術の高度化が近年目まぐるしく進む半導体製造プロセスの分野に寄与いたします。
THKは、次世代技術をリードする半導体装置業界に向けて、高速化/高精度化/小型化/長寿命化を提案し、確かな技術力をもって進歩する技術革新に貢献してまいります。
<ニュースリリース>
https://www.thk.com/?q=jp/node/23304
<プレスリリース>
https://prtimes.jp/a/?f=c-69594-2022120713-1ce9c8a0df94e0833b3f6605c65ff321.pdf
特長
高水準の非磁性
磁気をほとんど帯びない高水準の非磁性(比透磁率が1.005未満)のため、強磁場環境や電荷を帯びた粒子を制御する機器等で使用するのに最適です。
優れた耐荷重性能
特殊合金(THK-NM1)は軸受に必要な硬度を有しているので、従来の特殊鋼(ステンレス鋼、オーステナイト系非磁性鋼、チタン、セラミックなど)と比べると耐荷重性能が大幅に向上します。
高精度かつ滑らかな動き
特殊合金(THK-NM1)製の直動・回転案内製品は、材質が適度な弾性を有するため予圧を付与することができ、高精度でガタつきのない滑らかな動きを実現できます。
極めて優れた耐食性
極めて優れた耐食性を備える特殊合金(THK-NM1)は、腐食性薬剤が飛散する環境下でも装置性能の維持に寄与します。
プレスリリース提供:PR TIMES