プレスリリース
近年、日本では激甚災害の種類や頻度が増えており、迅速な対応が必要とされています。同時に、情報技術の進歩により、ドローン、レーザー、高解像度衛星、スマートフォン、人工知能などを活用して、様々な支援が可能になっています。例えば、2016年11月にオープンしたG空間情報センターでは、民間企業のプローブカーによる通行実績データが災害対策本部に提供され、災害発生後1日以内に配信が開始されています。
しかし、災害時に役立つデータを持っている民間企業が多いにも関わらず、それらのデータを有効活用する仕組みはまだ整っていません。
そこで、東京大学空間情報科学研究センター(CSIS)と一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会(AIGID)は、2019年から産官学連携で「民間事業者によるリアルタイム災害情報提供研究会」を立ち上げました。この研究会では、民間企業が持つリアルタイムあるいはそれに近いデータを迅速に収集し、大規模災害時に被害状況を瞬時に把握でき、持続可能なサービスとして提供する仕組みを議論・設計してきました。
2023年には戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期の課題「スマート防災ネットワークの構築」において採択されたサブ課題A「災害情報の広域かつ瞬時把握・共有」の共同研究開発機関として、「産官学連携による評価・検討用プラットフォーム構築の研究開発」を開始したことを受け、これまでの研究会活動を拡大しました。その結果、産官学民が連携して評価・検証用プラットフォーム(リアルタイム災害情報提供システム)を構築しました。さらに、大規模災害が発生した際には、民間企業とデータ提供に関する契約を民間企業各社と結びました(一部予定を含みます)。この契約はデータ提供が義務付けられるものではなく、データが提供された場合に契約内容に基づき対価の支払いが行われる仕組みです。このプラットフォームとデータ提供の仕組みを使って、情報を提供する社会実験を行うことになりました。
■リアルタイム災害情報提供システム
URL https://front.geospatial.jp/rtds/
■社会実験の開始日
7月12日以降、県域範囲で被害が及ぶような災害が発生したとき
■大規模災害時に収集・提供するデータ
[表: https://prtimes.jp/data/corp/69280/table/27_1_6775b437a92d297eec2a5a4b0e652aee.jpg ]
注意
・大規模災害とは、県域範囲で被害が及ぶような災害で、その都度状況を見て情報提供の開始をAIGIDが判断します。
・航空斜め写真は、災害毎に民間企業のデータ収集状況が災害毎に変わるため、提供の有無・タイミングが異なります。
・提供するデータは順次追加を予定しています。
*1 利用者・目的限定:研究会メンバーに限り、当該災害関連分析目的で利用できます。
*2 目的限定:研究目的に限って申請なしで利用できます。
*3 要許諾申請:提供者に利用申請を行い、許諾を得る必要があります。
■データ収集及び配信のイメージ
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/69280/27/69280-27-0f3cc6ac0c5a347ea4c24be50221a7fa-567x235.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■過去の大規模災害時の情報提供事例
・令和6年能登半島地震
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/69280/27/69280-27-3bfafb9ecc4c21dcc1e74b7a3d818cee-621x309.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■問い合わせ先
一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会
民間事業者によるリアルタイム災害情報提供研究会事務局
大伴真吾、新井千乃
Mail:disaster-info@aigid.jp
プレスリリース提供:PR TIMES