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株式会社ビットブレイン

医薬治験業務プロセスのDX化推進事業の実証実験結果の公表と、「SPG-Remote Medical for SYNOV-R 2.0」運用開始のお知らせ

(PR TIMES) 2021年11月30日(火)12時15分配信 PR TIMES

ー リモートSDVの有効性検証結果の公表 ー

株式会社ビットブレイン(本社:福井県福井市、代表取締役:斎藤 智示、以下「ビットブレイン」)と、株式会社EP綜合(本社:東京都新宿区、代表取締役:山本 賢一、以下「EP綜合」)は、2021年6月16日に発表した業務提携にもとづき、医薬治験業務プロセスのDX化推進事業に向けて共同開発したリモートSDVシステム『SPG-Remote Medical for SYNOV-R(サイノブ)』の効果を図るために取り組んだ実証実験について検証結果を公表します。
また、検証結果から接続予約による閲覧制御、利用者の閲覧管理の必要性が実証され、それを受けて機能改良した『SPG-Remote Medical for SYNOV-R 2.0(サイノブ)』を本日より運用開始し、同時に、全国展開を開始します。
【実証実験の背景】
 医薬品開発の主流となっている国際共同試験では、医薬品市場の大きさだけではなく治験パフォーマンス(Quality、Speed、Cost)によって、治験に参加する地域、国、実施施設が検討・決定されます。
 他国と比較して日本の位置づけは、Speed及びCostの評価が低いのが現状で、このままでは国内の新薬流通に大きく負の影響を与えます。具体例は、新型コロナウイルス感染症のワクチンや治療薬において、日本国内の流通は諸外国よりも遅れており、現在も安定供給はされていない状況があります。

 日本の治験パフォーマンスが低い原因は、治験当たりのコスト及び時間が非常にかかることにあります。(※1)その改善のため、SDV(※2)業務を効率化することを目的に、株式会社ビットブレインと株式会社EP綜合は、リモートでSDVが可能になるリモートSDVシステム(※3)を開発し、その有効性を実証実験で検証しました。

【実証実験】
 リモートSDVの有効性を図るため、2021年4月より、北海道、東北、中四国、九州地方の治験実施5施設を対象に実証実験をおこないました。治験実施施設は、大学病院、総合病院、専門病院、クリニックと規模別に、東京のサテライト閲覧室(SDV《電子カルテなどの照合》を行うための専用の部屋)を使用して検証を行いました。
 検証には、SPG-Remote Medical for SYNOV-Rを使用し、その有効性を確認しました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/19901/17/resize/d19901-17-977bc779bb8474d115af-0.png ]


【SPG-Remote Medical for SYNOV-R のイメージ】
 実施医療機関のSDV用端末と医療機関外のサテライト閲覧室のリモートSDV端末との間で、画面転送を行い、リモートSDV端末で遠隔操作する仕組みです。


[画像2: https://prtimes.jp/i/19901/17/resize/d19901-17-47f68b51ece9edc49b9f-2.png ]


【検証結果】
 検証から主に下記5点が分かりました。
[画像3: https://prtimes.jp/i/19901/17/resize/d19901-17-a754229906f67bafcce3-3.png ]


 実証実験を通じて、リモートSDVの導入意思決定に影響する重要なファクターがあることが分かりました。治験実施施設の費用負担がないこと、導入が短期間(1ヶ月以内)であること、治験実施施設のシステムやネットワーク工事がないこと、利用している電子カルテシステムを問わずリモート接続が可能なこと、などが重要視され、普及のためにはそれらの検討が必要と分かりました。
 また、リモートSDVは、治験実施施設へ訪問せずにSDVが可能になることで治験業務の継続性(治験業務のBCP対策)が実現できることが分かりました。

 一方で、より安全にリモートSDVを実施するためには、接続予約による閲覧制御、ユーザー管理の必要性があることが分かりました。
 また、リモートSDVの利用者である治験依頼者の効率効果をより高めるために、閲覧室(SDV《電子カルテなどの照合》を行うための専用の部屋)は治験依頼者の近くに設置する方がよいことが分かりました。

メディア関係者向けに検証結果の要約を別添します。下記よりDLください。
https://prtimes.jp/a/?f=c-19901-2021113000-1391538d0148bc5c89afeacd6eab024c.pdf

【検証結果を受けて機能追加と閲覧室の増設】
 実証実験を通じて、接続予約による閲覧制御、ユーザー管理の必要性があることが分かりました。また、治験依頼者の近くに閲覧室を設置することが重要と分かりました。
 これらを受けて、接続予約による閲覧制御、ユーザー管理機能を追加したSPG-Remote Medical for SYNOV-R 2.0を開発しました。また、治験依頼者(CRA)が東京の次に多い大阪地区にサテライト閲覧室を新設しました。


SPG-Remote Medical for SYNOV-R 2.0
 SPG-Remote Medical for SYNOV-Rに、接続予約による閲覧制御、ユーザー管理機能実装しました。
 この機能により、治験依頼者(CRA)が治験実施施設にリモートSDVの予約申請をし、院内担当者(CRC)が実施日時を予約することで閲覧室のリモートSDV端末から治験実施施設のSDV端末に接続が可能になります。
 この機能により、治験実施施設が許可していない治験、日時にはリモートSDV実施ができないため、閲覧情報を間違えるといったことはなく、より安全に便利に利用できるシステムとなりました。
[画像4: https://prtimes.jp/i/19901/17/resize/d19901-17-9db2bf614c838a4de818-4.png ]


大阪サテライト閲覧室新設
 大阪地区にサテライト閲覧室をEP綜合 大阪支店内に2部屋新設しました。

【大阪サテライト閲覧室】
株式会社EP綜合 大阪支店内
大阪府大阪市中央区道修町1-5-18 朝日生命道修町ビル3階
TEL:06-4706-3210 / FAX:06-4706-3212

 また、SPG-Remote Medical for SYNOV-R 2.0は、EP綜合社内のサテライト閲覧室以外での利用も想定した安全性を追求して開発しています。
 今後、治験依頼者(製薬会社)が社内に閲覧室を設置してSPG-Remote Medical for SYNOV-R 2.0を利用する、といった運用も想定しており、その実現によって治験パフォーマンスを飛躍的に向上させることが可能になると考えます。


【用語解説】
※1 日本の治験パフォーマンスが低い原因
 CRA(臨床開発モニター)の業務にSDV(※2)という照合業務があり、被験者(治験に参加した患者)の電子カルテと症例報告書の照合を行うため、治験実施施設に訪問し業務を行っています。日本ではCRAの担当する治験実施施設数が少なく、また施設で実施するモニタリング回数(訪問頻度)が多いことから、他国と比べ治験パフォーマンスのSpeed及びCostの低評価になっています。

※2 SDV
 SDV(Source Document Verification 原資料の直接閲覧)とは、製薬会社が実施する治験において、医療機関が保存するカルテ、ワークシート等の原資料を直接閲覧し、提出されたデータ(症例報告書)と原資料の記録を照合し、検証することをいいます。治験の信頼性を確立する上で欠かせない、重要なモニタリング作業の一環です。

※3 リモートSDVシステム
 SDVを遠隔地からリモートで行うシステムのことです。



プレスリリース提供:PR TIMES

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