プレスリリース
漢方をDXするVARYTEX株式会社がシードラウンド資金調達を実施 日本東洋医学会と「漢方診断支援ソフトウェア」の共同開発事業をスタート
VARYTEX(ヴァリテックス)株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:平野喜一郎)は、NES投資事業有限責任組合(運営者:NES株式会社)・株式会社グランツ等を引受先とするJ-KISS型新株予約権を発行し、シードラウンドにおける4200万円の資金調達を実施したことをお知らせします。これにより、一般社団法人日本東洋医学会と締結した「漢方診断支援ソフトウェア」の共同開発事業を加速化してまいります。
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■資金調達の目的と背景
当社は、創業より主に漢方薬のオンライン相談・販売を行なってきましたが、この度、日本東洋医学会※1と共同開発事業基本協定書を締結し、「漢方診断支援ソフトウェア」開発事業を本格的にスタートすることになりました。「漢方診断支援ソフトウェア」とは、漢方医学の診察方法や適正な漢方薬の使い方をサジェストして、医師の漢方治療をサポートするプログラム医療機器(SaMD)※2及び非医療機器などのプロダクトです。
プログラム医療機器(SaMD)開発は、現在政府が積極的に支援を推進しており、成長が見込まれる産業分野ですが、その開発には多大な費用と期間がかかります。
今回の資金調達は、「漢方診断支援ソフトウェア」をプログラム医療機器(SaMD)及び非医療機器として開発することを目的としたものとなります。
■「漢方診断支援ソフトウェア」へのニーズ
医療現場における医療用漢方製剤の使用量は年々増加し、現在は臨床医32万人のうち約9割の医師が処方している※3といわれています。近年では、未病や不定愁訴への対策や、個別化医療・プレシジョンメディスンとしても大きな期待が寄せられています。
しかし漢方医学は、1000年以上前に古代中国より伝来し日本独自に発展した医学で、西洋医学とは異なる独自の医学体系を持つため、一部の漢方専門医師以外には、正しい診断方法の習得や漢方薬の適正使用が難しいとされてきました。そのため処方する医師は多いにもかかわらず、漢方専門医の数は約2000名にとどまっています。
「漢方診断支援ソフトウェア」は、このような漢方医学が浸透しない課題を解決するためのキラーソリューションとしての役割を担うとともに、西洋医学ではカバーが難しく、診断や治療に難渋する疾患に対して漢方薬を正しく使用したいという医師のニーズに応えるプロダクトとして大きな期待を寄せられています。
■新たにパーパスなどを制定した「VARYTEX-SHIP」も更新
今回の事業革新に合わせて、企業としての理念や方針を明示した「VARYTEX-SHIP」を以下の通り新たに制定しました。この「VARYTEX-SHIP」は、全てのステークホルダーに対する当社のコミットメントとなります。
◯パーパス ひとりでも多くの健康と幸せのために最高のIntelligenceとTechnologyを駆使して「漢方の進化」に貢献する
◯ビジョン 誰もが自分の健康状態や体質=証を正しく理解し最適なソリューションを実践している世界の実現
◯ミッション 漢方理論の標準化と適正使用の推進
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■各投資家からのコメント
NES株式会社パートナー 石川智明氏
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この度、VARYTEX社のシードラウンドにリードインベスターとして参加させていただきました。近年、拡大を続ける漢方薬市場ですが、医療現場では適正な漢方診断に課題を抱えており、決して狭くない事業領域で同社のプロダクトがソリューションとなることを期待しております。医療領域のプロダクト開発・上市は、長期の挑戦になりますのでシードにとどまらず継続的に支援をしていく方針です。
【企業概要】
NES株式会社 (https://nes-vc.com/)
代表取締役 今川信宏
所在地 東京都港区
設立 2019年7月
株式会社グランツ代表取締役 山内善行氏
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私は医療分野の事業経験が長く、面談医師も500近い。現場視点で言うと漢方は、1)大学病院含め医師と薬剤師の「ほぼ全員」が扱うという医療市場カバー率、2)家庭の健康コントローラである女性のニーズ強さ、3)実は日本独自の医学なので「標準化」は日本の学会のみで進捗中でVARYTEXはそこに独占協業状態、という強みが魅力。オンライン診療とも相性良く、スピーディな将来拡張が期待出来る。
【山内善行氏プロフィール】
東京大学を卒業し、米国にて5年勤務後、1994-2005年株式会社カレン代表取締役。2006-2016年株式会社QLife代表取締役。日本最大級の医療情報サイトや日本最多級の診療所向けサービスを展開。2017-2021年株式会社AIメディカルサービス代表取締役COO。内視鏡の画像診断AI開発の創業期をリード。著書複数。
■代表取締役CEO(最高経営責任者)平野喜一郎 メッセージ
2021年の創業時点では、「いつか実現できれば」と夢みていた「漢方診断支援ソフトウェア」の開発に、想定以上に早く着手することができました。これは我々VARYTEXだけの夢ではなく、日本の漢方医学に携わる医療関係者の長年の悲願でもあります。今回は、よきアドバイザーである投資家の皆さまとの出会い、日本東洋医学会とのアライアンスや国際情勢など、これ以上ない環境が整い、我々のチャレンジに対する追い風が吹いていると感じています。VARYTEXは、これからも、より一層の「漢方の進化」に貢献してまいります。
■取締役CTO(最高技術責任者)大竹隼人 メッセージ
私は2年前に漢方と出会い、その有効性や安全性に大きな感銘を受けています。しかし、多くの有識者の方とお話しをしてきた中で、まだまだ漢方の真の力を世の中に発揮しきれていないことに課題を感じました。 特に、一部の漢方専門医師以外には、正しい診断方法の習得や漢方薬の適正使用が難しいという点です。 私はこの課題をTechnologyの力で解決し、ひとりでも多くの健康や幸せのために漢方の進化に貢献したいと思います。
VARYTEXの目指すプロダクトは、今までTechnologyが踏み込みきれなかった領域に対して、漢方専門医などと一緒に新しいチャレンジができる環境です。
社会に貢献をしたい。新しい領域、技術でチャレンジしたい。そんなエンジニアにとって憧れの会社となるように努めてまいります。
■漢方の未来を作るエンジニアを募集中
当社では、さらに事業を拡大していくため、理念に共感し、強い当事者意識を持つメンバーを募集しています。採用特設サイトを立ち上げていますのでぜひご覧ください。
採用特設サイト https://www.wantedly.com/companies/varytex
■運営会社概要
会社名: VARYTEX株式会社 (英文 VARYTEX Inc.)
所在地: 〒107-0061 東京都港区南青山
設 立: 2021年3月31日
資本金: 11,000,000円
代 表: 代表取締役CEOファウンダー 平野喜一郎
U R L : https://www.varytex.co.jp/
※1 一般社団法人日本東洋医学会(http://www.jsom.or.jp/)は、東洋医学(漢方・鍼灸・生薬・日本医学)に関する研究の発表等を通じ、東洋医学の進歩普及に貢献し、学術文化発展に寄与することを目的とした日本唯一・最大の学術団体です。日本医学会の分科会加盟学会の一つであり、厚生労働省から広告可能と認可されている「漢方専門医」の試験や認定も行なっています。
※2 プログラム医療機器(SaMD:Software as a Medical Device)とは、デジタル技術を利活用して診断や治療を支援するソフトウエアとその記録媒体を含むものを指します。汎用コンピューターや携帯情報端末などにプログラムをインストールして使用します。
※3 漢方薬処方実態調査2011 日本漢方生薬製剤協会
※ 漢方薬のオンライン販売ブランド「KAMPO MANIA」及びドラッグストア「KAMPO MANIA TOKYO」は、2023年1月末をもってサービスをクローズさせていただきます。
プレスリリース提供:PR TIMES