プレスリリース
世界水準のデータ管理体制を構築し、音声翻訳技術の研究開発における「AIデータ」収集を強化
NICT(エヌアイシーティー)先進的音声翻訳研究開発推進センターは、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である「ISO /IEC27001」の認証を取得しました。我が国では、情報通信業界の企業を中心に約6,800件がISO/IEC27001認証登録されていますが、国立研究開発法人としては3例目、AI分野の研究開発を自ら行う国立研究開発法人としては初めての認証取得となります。
【ポイント】
■ 情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格「ISO/IEC27001」を取得し、セキュアなデータ管理体制を構築
■ AI分野の研究を担う国立研究開発法人としては初めての認証取得により、音声翻訳技術の研究開発を推進
■ 民間企業等の会議録音・申請書類等を「AIデータ」として収集し、音声翻訳技術の研究開発と社会還元を加速
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT(エヌアイシーティー)、理事長: 徳田 英幸)ユニバーサルコミュニケーション研究所 先進的音声翻訳研究開発推進センターは、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である「ISO /IEC27001」の認証を取得しました。我が国では、情報通信業界の企業を中心に約6,800件がISO/IEC27001認証登録されていますが、国立研究開発法人としては3例目、AI分野の研究開発を自ら行う国立研究開発法人としては初めての認証取得となります。
NICTでは、AIによる音声翻訳技術を研究開発するために、大量の音声データ・言語データ等を「AIデータ」として集積していますが、これらの大切なデータを高い水準のセキュリティで守っていることを国内外に広くご理解いただくため、この度ISO/IEC27001認証を取得しました。今後、多くの組織、個人のご理解・ご協力を得て、実際の会議録音や申請書類等の「AIデータ」の収集を強化することで、音声翻訳技術の研究開発を加速し、成果を社会に還元していきます。
【背景】
AIの研究開発には、大量のデータを収集することが不可欠です。NICTでは、「翻訳バンクプロジェクト」により、民間企業等から大規模な対訳データをご提供いただき、特許、製薬、金融など個別分野に特化した高精度な翻訳エンジンを研究開発し、その成果を社会に還元してきました。これらのデータの管理に当たり、NICTは、政府機関等のサイバーセキュリティ対策のための統一基準群に基づいたサイバーセキュリティ対策を行っています。さらに、民間との協業・情報提供を円滑に進めるために、民間でも広く使われている国際規格である「ISO/IEC27001」の認証取得を検討してきました。
【今回の成果】
[画像: https://prtimes.jp/i/98970/4/resize/d98970-4-6b3b21f36c79632f595b-0.png ]
NICTユニバーサルコミュニケーション研究所 先進的音声翻訳研究開発推進センターは、ISO/IEC27001:2013, JIS Q 27001:2014の認証を2022年3月14日(月)付けで取得しました。認証範囲は、「先進的音声翻訳研究開発推進センターの音声処理技術及び機械翻訳技術の研究開発、音声コーパス、対訳コーパス、並びに関連する言語コーパスの構築」です。審査機関(認証機関)は、ビューローベリタスジャパン株式会社です。
今回、我が国の情報通信業界の企業を中心に民間企業で広く受け入れられている国際規格の認証を取得したことで、高水準のセキュリティ管理を行っていることを明らかにしました。これにより、民間企業等の会議録音・申請書類等の大量の「AIデータ」を一層安心してNICTに提供いただけるものと考えます。
【今後の展望】
民間企業等との連携を一層強化して、従来の対訳データに加えて音声データをも含む「AIデータ」の集積を進め、音声翻訳技術の研究開発及び研究開発成果の社会還元を加速していきます。
プレスリリース提供:PR TIMES