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株式会社ドクターズ・マン

世界で初めての水素水を飲用した際の水素の体内への吸収、分布をみた実証実験

(PR TIMES) 2021年11月30日(火)14時15分配信 PR TIMES

高濃度の水素溶液を短時間で飲むことで、門脈血中の水素濃度を 5 0 倍に上昇させることが出来る。


 慶應義塾大学医学部内科学教室(循環器)の市原元気助教、佐野元昭准教授と小林英司客員教授らは、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート水素ガス治療開発センターの活動のなかで、水素水を飲用した時の水
素の体内への吸収・分布・代謝・排泄についてブタを用いた当社との共同研究で明らかにしました。

 水素を多く含む水を飲むことは、水素を摂取する一般的な方法です。疲労回復や認知機能改善などに水素を多く含む水を飲むことが有効であることは多くのヒトでの研究で示唆されています。しかし、水素水を飲用した時、実際に水素が体内に入り、どのように分布するかは知られておらず、水素水の効果に関する信憑性には疑問が残されていました。

 そこで研究グループは、水素が豊富に含まれるブドウ糖液を麻酔をかけたブタにチューブを用いて飲水させ、世界で初めて、ブタにおける水素の吸収・分布・代謝・排泄の体内動態を調べた研究を行いました。8週齢の雌ブ
タ4頭の空腸静脈、門脈、肝下大静脈 、頸動脈に採血用のカテーテルを挿入しました。採血用にカテーテルチューブを入れることは、実験では一般的ですが、本研究では、水素水が飲用された時の空腸領域に腸管のうっ血を起こさないでカテーテルを留置する新しい技術を開発しました(図1)。実験は、水素含有(水素飽和度340%) または 水素なしのグルコース溶液 500mlを、胃前庭部から空腸に挿入したチューブを介して2 分以内に空腸に注入し、120分間にわたって、静脈血および動脈血中の水素濃度の変化を測定しました。水素含有グルコース溶液の注入後、水素水の注入領域に当たる空腸静脈から再現性をもって極めて高い水素が検出されました (図2) 。その後、肝臓につづく門脈中の水素濃度は、他の腸管領域(回腸や大腸)からの血液の合流で希釈されピーク時で 0.05mg/L 程度でしたが、1 時間後まで0.016mg/L(水素飽和度 1 %)以上を保持しました。一方、水素なしのグルコース溶液では、注入後に水素濃度は上昇しましたが 0.001mg/L (水素飽和度0.06 %)以下ときわめて低値で 推移しました。頸動脈では水素が検出されなかったことから、 飲料水として水素を服用した場合、水素は 腸管から吸収され、肝臓で代謝されたか、肺を経由している間に呼気中に排出され、動脈血を介して全身に供給されることはないと考えられました。

 今回の実験で、世界で初めて水素水を飲用した際の水素の体内への吸収、分布が実証されました。以上の結果から、高濃度の水素溶液を短時間で飲むことは、門脈血中の水素濃度を高め、肝臓に水素を供給する良い方法である
と考えられました 。
本成果は、2021年11月14日(英国時間)『 Heliyon 』電子版に掲載されました 。
https://authors.elsevier.com/sd/article/S2405-8440(21)02462-2


[画像1: https://prtimes.jp/i/74666/4/resize/d74666-4-fe653b8fb6f6aa71b482-1.png ]


図1. この技術は単にマイクロサージャリーを使って空腸静脈の分枝にカテーテルを入れただけではなく、 1. 静脈のアーチがあってうっ血をしない静脈を選択した。 2. 並走するリンパ管を傷つけないように静脈のみを小切開で注射針のフックを使って入れた(下記の技術)。 Sugai K, Hakamata Y, Tamura T, Kataoka M, Fujisawa M, Sano M, Kobayashi E.: A microsurgical techniue for catheter insertion in the rat femoral artery. Acta Cir Bras. 2020 Nov 23;35(10):e202001004. doi: 10.1590/s0102-865020200100000004. eCollection 2020.


[画像2: https://prtimes.jp/i/74666/4/resize/d74666-4-30ceb2def70a7b3a1b97-0.png ]


図2. 水素含有(水素飽和度 340%)または水素なしのグルコース溶液 500mlを、胃前庭部から空腸に挿入したチューブを介して2分以内に空腸に注入した際の水素の体内動態
1. 水素含有 グルコース溶液の注入後、水素水の注入領域に当たる空腸静脈から再現性をもって極めて高い水素が検出されました。
2. 門脈中の水素濃度は、他の腸管領域(回腸や大腸)からの血液の合流で希釈されピーク時で0.05mg/L 程度でしたが、1 時間後まで0.016mg/L(水素飽和度 1 %)以上を保持しました。
3. 頸動脈からは水素は検出されませんでした。


特記事項:本研究は、株式会社ドクターズ・マンからの支援によって行われました。 水素濃度の測定には、一般財団法人日本分子状水素普及促進協会 (JHyPA) の技術協力を仰ぎました。
論文:
英文タイトル:
Pharmacokinetics of hydrogen after ingesting a hydrogen-rich solution: A study in pigs
タイトル和訳:水素が豊富に含まれるブドウ糖液を飲 んだ 時の水素の吸収・分布・代謝・排泄の 体内動態 ―ブタを用いた非臨床試験
著者名:市原元気、勝俣義紀、 守山秀則、北方 博規 、平井暁男、桃井瑞生、高聖淵、新屋貴章、木内謙一郎、小林英司、佐野元昭
掲載誌:Heliyon (電子版)
DOI:



プレスリリース提供:PR TIMES

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