プレスリリース
東京都市大学が生成AIを利用したオリジナル英会話学習システム「Merry Chat」を開発 ― レベルにあわせた英会話練習のほか、英語のゲーム機能も搭載
東京都市大学(東京都世田谷区、学長:野城智也)はChatGPT連携システムの受託開発等を行うアーガイル株式会社(東京都新宿区)とともに、生成AI(ChatGPT- 4o)を搭載した英会話学習システム「Merry Chat」を開発。2024年9月から運用を開始した。当面は1年生を中心に授業と連携した活用を行いながら、段階的に運用を拡大していく予定。Merry Chatを利用したタスクを盛り込んだ共通テキストの作成や、留学準備講座や英語能力試験(IELTS等)のスピーキングテスト対策クラス等への導入、東京都市大学グループの付属校への展開などを視野に入れている。
2022年11月にOpenAIがChatGPTを公開して以来、生成AIの実社会での応用が多様な形で進んでいる。
英会話の分野においては、現在ではアプリ等を導入し、実際に声に出して生成AIと英会話を行うこともできるが、適切なレベルで会話が弾むような体験をするためには、プロンプトで生成AIをカスタマイズする必要がある。
一方で、日本人が英会話の練習に後ろ向きになる理由の一つに「恥ずかしさ」や「相手への気兼ね」といった心理的障壁が存在するといわれる。
いつでもどこでも、好きな時に好きなだけ、誰に気兼ねすることもなく英語を話すことができる生成AIによる英会話学習システムは、こうした状況への一つの対応策として最適なツールではないかと東京都市大学は考え、アーガイル株式会社とともに生成AIを搭載した英会話学習システムの開発に着手した。
このたび運用を開始した「Merry Chat」は、英会話レベルを3段階から選ぶことができ、会話のテーマや状況、使いたい語彙や文法等も自由に設定することができる。また、会話の中で使用された語彙や文法についてMerry Chatからのアドバイスを表示することも可能。個人で練習する英会話機能のみならず、授業と連携して、学生同士がグループで協力し合いながらバリエーションに富む学習活動を行うことを想定し、以下のようなさまざまな機能も搭載した。
○ゲーム機能1(Guess What)
Merry Chatが考えた英単語(映画俳優、ミュージシャン、歴史上の人物、国名、都市名、有名な観光地、動物の名前等)を、質問(オープン・クエスチョンも含む)をして10ターン以内に当てるというゲーム。
○ゲーム機能2(Pass the Baton)
ユーザーとMerry Chatが一文ずつ英語を言い合って、一つのストーリーに仕立てていくというゲーム。
○ゲーム機能3(Writing Tutor)
作った英文を入力すると、一文ごとに日本語による要約、注目点(間違えた箇所)、ヒント、復習ポイント、Overall Comment、評点(100点が最高)が表示される。これらの情報に基づいて書き直したものを入力すると、再度ヒントや評点が与えられる。この繰り返しにより、自律的に自分の英文をより良いものにしていくことができる。
○英語力評価機能
Merry Chatと20ターン以上会話をすると、CEFRの基準に沿って英会話力を評価してくれる。評価項目は「語彙」「文法」「流暢さ」「会話が双方向的かどうか」「話の一貫性・話題に適した反応かどうか」の5項目で、それ以外にも総評としてBest PointやAreas for Improvementが示される。PDFとして出力することも可能。
○管理画面
クラスごとに学生が登録されており、該当の学生の名前をクリックして会話を行った日を選択すると、その日の会話の履歴が全て確認できる。音声入力した場合とタイピング入力した場合で異なるアイコンが示され、いずれの入力を行ったかが一目で判別できる。
東京都市大学では2024年9月から、1年生の必修英語クラスを中心にMerry Chatを利用した授業を試験的に展開している。
今後はMerry Chatを利用したタスクを盛り込んだ共通テキストの作成や、留学準備講座や英語能力試験(IELTS等)のスピーキングテスト対策クラス等への導入、東京都市大学グループの付属校への展開等も視野に入れ、さまざまな生成AIの可能性を模索していくことを検討している。
▼本件に関する問い合わせ先
企画・広報課
住所:東京都世田谷区玉堤1-28-1
メール:toshidai-pr@tcu.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/