プレスリリース
腹膜透析の治療データを医療者と共有するアプリMyPD が登場 〜CAPD の治療環境もリモート管理で「おうち透析(腹膜透析)」に安心感を〜
腹膜透析の種類(APD/CAPD)に関わらず、リモートで医療者の治療モニタリングと処方設定が可能となり、患者さんの「おうち透析(腹膜透析)※1」の治療環境向上へ貢献する可能性
デジタル化による治療データ管理により、診察時間の短縮と質の向上に期待
離れた場所から複数の医療者がセキュリティ管理下で同一の患者データを共有し、チームで患者さんをサポート
バクスター・インターナショナル・インク(以下、バクスター)は日本市場において、2023 年 12 月より「おうち透析(腹膜透析)」について、リモートで患者さんの治療モニタリングと処方設定をセキュリティ管理の下で可能にする、患者用モバイルアプリケーション MyPD(以下、MyPD)の提供をパイロットテストを経て、全国の医療機関へ開始しています。MyPD は患者さんがスマートフォンやタブレットなどから毎日の治療データを入力するアプリで、このデータはセキュリティ管理された医療者の患者リモートマネジメントシステム シェアソースへ送られます。シェアソースに送られたデータを主治医が確認して処方変更を行えることに加え、安全に複数の医療者と共有できるため、患者さんの地域医療に関わる医療者(かかりつけ医、訪問診療・看護など)との連携も容易にします。
腹膜透析には日中に数回の透析液バッグの交換を手動で行う CAPD(連続携行式腹膜透析)と、主に就寝中に機械が自動的に透析液の交換を行う APD(自動腹膜透析)があり、それぞれの治療を行う患者さんの割合は一般的に約 6:4 と言われています。今までは、Wi-Fi 環境で使用する APD 機器のみが自動的にシェアソースにデータを送り、遠隔での治療モニタリングと処方設定を利用することができましたが、スマートフォンやタブレットで使用できる MyPD の登場により、オフラインで使用する CAPD でもシェアソースの活用が可能となりました。これにより、APD と CAPD を組み合わせて治療する患者さんの一日を通した治療サポートも可能になります。MyPD は、自宅において自分で治療を行う「おうち透析(腹膜透析)」を利用する患者さんの主体的な治療参加を促す工夫として、シンプルな入力画面に加え、一定期間の記録の確認や Bluetooth を介した体重・血圧などのバイタルをセキュリティ管理の下で記録する機能も備えています。
[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2640/89377/700_176_2024062009505066737ceac93f9.png
厚生労働省による在宅医療の推進※2もあり、令和 6 年診療報酬改定において CAPD についても「C102 在宅自己腹膜灌流指導管理料 遠隔モニタリング加算」が算定できるようになり、APD を含めすべての腹膜透析の治療において、腎臓透析専門医以外のクリニックなどとの連携も促進されることが見込まれます。
【一般財団法人 平成紫川会 小倉記念病院 腎臓内科 部長 原田 健司先生 コメント】
透析治療の選択肢には、血液透析(週に 3 回程度、各 4〜5 時間かけて血液を機械でろ過して体に戻す治療)と腹膜透析(月に 1〜2 回の受診、毎日自分で自宅で透析液を交換する治療)の 2 種類があります。腹膜透析は「おうち透析」と表現されるように通院を最小限にできる一方、自分で治療を行うことに不安を示す患者さんは少なくありません。MyPD は自宅にいながらも医療者に治療のモニタリングをされていることで患者さんの安心・安全な治療環境につながると期待しています。
バクスターの腎臓ケアおよび急性期治療事業において日本で代表取締役社長を務める河野行成は次のように述べています。「日本における腹膜透析の普及率は 3%※3と低いため、この治療を受けられる医療機関の数は限られています。「おうち透析(腹膜透析)」という自宅でできる治療の選択肢があることをより多くの方に知っていただくことで、患者さんのライフスタイルに寄り添った治療をサポートしていきたいと考えています。MyPD というデジタルソリューションの提供により、患者さんの安心・安全をより確かなものにするため、今後もアプリ機能の追加や改善などにも尽力してまいります」
「おうち透析(腹膜透析)」の詳細については、疾患啓発ウェブサイト(https://jp.mykidneyjourney.com/ja/treatment-options/peritoneal-dialysis-home
)もご覧ください。
医療機器 販売名 承認番号
ホームPDシステム かぐや 22800BZX00454000
シェアソース 22800BZX00345000
※MyPDは、シェアソースの付属品です。
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2023 年にバクスター・インターナショナル・インクは、同社の腎臓ケアおよび急性期治療のグローバル事業を独立した腎臓ケア企業とすることを発表しました。その新会社である Vantive への分割は、2024 年後半に行われる予定となっています。この会社分割が行われるまで、腎臓ケア事業は継続してバクスターのブランド下で運用されます。世界規模の会社分割に関する最新情報については、https://www.baxter.com/establishing-vantive
(英語)をご覧ください。日本では、この会社分割の準備のため、2024 年 5 月 1 日付で腎臓ケアおよび急性期治療事業を行う法人名を「株式会社ヴァンティブ」へ変更いたしました。
■バクスター・インターナショナル・インクについて
バクスター・インターナショナル・インクは、日々、数百万もの患者さんおよび医療従事者・介護者に、クリティカルケア、栄養関連、腎臓関連、病院および手術製品などの主要なポートフォリオを提供しています。当社は、90 年以上の長きにわたり、患者さんの生命を守るイノベーションとそれを実現する医療従事者が交わる重要な領域において事業を行っています。世界中の従業員は、100 カ国以上で使用されている製品、技術および治療法により、医療を飛躍的に進展させてきた豊かな伝統を礎に、次世代の革新的なヘルスケアイノベーションを推進しています。詳しくはhttps://www.baxter.com/
をご覧ください。またX/旧Twitter(https://x.com/baxter_intl
)、LinkedIn(https://www.linkedin.com/company/baxter-healthcare/
)、Facebook(https://www.facebook.com/BaxterInternational
)でも発信しています。日本においては、半世紀に渡りリーディングカンパニーとして従事しており、今後も宮崎工場から患者さんの治療薬を安定的に供給してまいります。
※1「おうち透析」とは:バクスターは在宅での治療となる腹膜透析および在宅血液透析をより多くの患者さんに認知していただくために「おうち透析」と名付けました
※2在宅医療の推進 在宅医療の推進について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061944.html
)
※3 End Stage Renal Disease: Chapter 11. International Comparisons, Figure 11.16 Distribution of dialysis modality in prevalent patients with ESRD, by country or region, 2020 (United States Renal Database System 2022 Annual Data Report)
本件に関するお問合わせ先
本製品に関するお問い合わせ先
株式会社ヴァンティブ リーナルケアPDマーケティング
Japan_Renal_WebInfo@baxter.com
本ニュースリリースに関するお問い合わせ先
株式会社ヴァンティブ 広報部
japan_shs_communication@baxter.com