プレスリリース
非弁膜症性心房細動による脳卒中を予防する最新世代「WATCHMAN FLX(TM) Pro 左心耳閉鎖システム」新発売
〜多様な左心耳サイズに対応、手技性能と安全性の向上を目指した新設計〜
ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:森川智之)は、左心耳閉鎖システムの最新世代「WATCHMAN FLX(TM) Pro 左心耳閉鎖システム」(以下、WATCHMAN FLX(TM) Pro)を5月1日より全国で本格発売いたします。
ボストン・サイテンティフィックが開発した「WATCHMAN(TM) 左心耳閉鎖システム」は、心臓の左心房にあり、非弁膜症性心房細動による血栓の形成の原因となる「左心耳」を閉鎖し、脳卒中を予防する医療機器です。また、長期的に抗凝固療法を必要とする患者さんにとって、抗凝固療法に伴う出血合併症のリスクを軽減することができます。今回発売する新製品は、2021年10月に発売した「WATCHMAN FLX(TM) 左心耳閉鎖システム」(*1)をベースに、左心耳の適合サイズの拡大と手技精度・安全性のさらなる向上を目指して開発されました。
【最新世代「WATCHMAN FLX(TM) Pro」の特長】
@より大きな左心耳に適応する40mmサイズの拡充
これまでの20mm、24mm、27mm、31mm、35mmの5種類のデバイスサイズに加えて、より大きな左心耳に適応する40mmサイズを導入しました。これにより多くの患者さんに治療の選択肢を提供します。
A手技中の視認性を向上するエックス線不透過マーカー
適切なデバイス留置をサポートする3つのエックス線不透過マーカー搭載により、手技中の透視下での視認性が向上(*2)することで、より正確なデバイス留置が期待できます。
B全世界で2,000万例以上の使用実績があるHEMOCOATTM ポリマーコーティング
ポリマーコーティングは、従来より医療デバイスに使用されているコーティングであり、長い歴史と実績があります。
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東邦大学医療センター大橋病院の循環器内科准教授 原 英彦先生は、「心房細動の患者数は、超高齢化社会において、今後、2010年の約80万人から、2030年には100万人を突破すると予想されています。左心耳閉鎖術の日本における本格的な普及はこれからという段階ですが、米国では既に広く普及していることを認識しています。WATCHMAN FLXTM Proでは、より多くの患者さんに適合できるようになっており、手技精度と安全性がさらに向上していると期待されています。この左心耳閉鎖術は、今後も有効な治療の選択肢となり、患者さんのQOL向上に貢献するでしょう。」と述べています。
当社 代表取締役社長の森川智之は「WATCHMAN手技はこれまで世界中で約40万件以上行われ、この技術は心房細動の治療法を広げています。当社は、心房細動を含む心筋梗塞や狭心症、心臓突然死などの様々な心疾患に対して、予防、診断、治療に適切なアプローチを提案しており、世界で標準となっている革新的な治療法やエビデンスを日本に導入し、患者さんやその家族に安心と希望を届けるため、心疾患治療分野のリーディングカンパニーとして日本の医療に貢献していきます。」と述べています。
■左心耳閉鎖術について
心房細動により心臓にできた血栓が原因となる心原性の脳卒中の場合、血栓形成の約9割が心臓の左心房にある「左心耳」に起因するといわれています。本製品は、左心房にあり、非弁膜症性心房細動による血栓の形成の原因となる「左心耳」を閉鎖することで脳卒中を予防する医療機器で、非弁膜症性心房細動を患い長期間の抗凝固薬の服用ができない患者さんにとって、心房細動による脳卒中を予防するための治療選択肢のひとつです。開心術を行う必要がなく、鼠径部の静脈から細い管(カテーテル)を通して心臓に挿入され、左心耳を閉鎖し、脳卒中のリスクを低減します。また、出血リスクを伴う抗凝固薬の服用を中止できる可能性があります。
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■心房細動について
心房細動は、心臓の中で血液が流れ込む心房が細かく震えることで起こる不整脈の1つです。血液がよどみ形成された血栓が移動することで、脳卒中を引き起こすリスクがあります。特に高齢者で罹患のリスクが高く、高齢化に伴い、患者数は2010年の約80万人から、20年後の2030年には100万人に増加するといわれています(*3)。心房細動がある人は、心房細動がない人と比べると、脳卒中リスクが5倍高く、心房細動のある患者さんの約3分の1が脳卒中を発症するといわれています。脳卒中は、寝たきりの原因の1位、認知症の原因の2位にあげられ(*4)、要介護となるリスクも高いことから、脳卒中の発症を抑制するための治療が重要になっています。これまでは、薬物療法として、抗凝固薬による血栓形成予防をしていましたが、薬物療法には出血リスクが高まるという課題もありました。
<ボストン・サイエンティフィックについて>
ボストン・サイエンティフィックは、世界中の患者さんの健康を向上させる革新的なメディカルソリューションを提供することにより、患者さんの生活を改善しています。40年以上に亘り、グローバルにおいて医療テクノロジーのリーダーとして、患者さんの満たされていないニーズに応え、ヘルスケアにかかるコストを削減するパフォーマンスの高いソリューションを幅広く提供することにより、患者さんの生活に貢献するためのメディカルサイエンスを発展させています。日本においては、心血管疾患領域をはじめ、不整脈・心不全疾患領域、末梢血管疾患、消化器疾患、泌尿器疾患、婦人科疾患領域、疼痛管理・パーキンソン病の治療領域で、患者さんの人生を実り多いものにすることに全力で取り組み、日本の医療に意義のあるイノベーションを起こしていきます。
企業サイト:https://www.bostonscientific.jp
*1 2021年10月7日プレスリリース
https://www.bostonscientific.com/jp-JP/news-releases/2021-news-releases/2021-10-07-news-release.html
*2 Bench study performed under CT by Boston Scientific.
*3 国立循環器病研究センターウェブサイトより
*4 日本脳卒中協会ウェブサイトより
■販売名:WATCHMAN FLX左心耳閉鎖システム(医療機器承認番号:30200BZX00383000)
本件に関するお問合わせ先
ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社
コーポレートコミュニケーション
Email: pressroom@bsci.com