プレスリリース
2024年3月27日
株式会社川崎フロンターレ
PwCコンサルティング合同会社
川崎フロンターレとPwCコンサルティング、
選手情報の分析プラットフォームを導入するプロジェクトを実施
国内外で活躍する選手のさらなる輩出とチーム力の強化を目指す
株式会社川崎フロンターレ(神奈川県川崎市、代表取締役:吉田 明宏、以下「川崎フロンターレ」)とPwCコンサルティング合同会社(東京都千代田区、代表執行役CEO:大竹 伸明、以下「PwCコンサルティング」)は、川崎フロンターレのトップチーム*1と育成組織であるアカデミーのチーム力強化のため、所属選手のデータを分析可能な形にデータベース化し、選手育成や強化に新たな示唆を得るためのプラットフォームを導入するプロジェクトを実施します。本年3月まで分析のための基盤整備を行い、4月以降さらなる活用を目指します。川崎フロンターレは選手強化の観点でデータの活用に力を入れていますが、トップチームからアカデミーまで一貫して同じ観点でデータを活用、世界で活躍する選手の特徴を導出し、育成世代まで広げた強化につなげる取り組みは今回が初めてです。
※1トップチームとは:プロのリーグ戦に参加するチーム
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川崎フロンターレが利用する選手情報の分析プラットフォーム
選手の身長や体重、種目別に計測(両足垂直飛び、10m走や、1200m走などを含む)したフィジカルデータ、また、睡眠の質や、疲労感といったコンディション情報が蓄積されている。選手をさまざまな軸で比較、検索可能。カテゴリーには、トップチームからアカデミーの各チームが含まれる。
川崎フロンターレでは、近年、身長や体重といった選手のフィジカルデータや疲労度などのコンディションデータをトレーニングに役立てています。しかし、トップチームに在籍する選手の過去情報は表計算ソフトや電子文書、画像や紙などで保管されており、一貫性をもって分析することが困難でした。このたびのプロジェクトでは、これまでに収集・蓄積した大量の選手のデータを分析可能な形にデータベース化し、トップチーム、アカデミーのスタッフが活用できるプラットフォームの導入を実施します。
これにより、グラウンドで指導しているコーチ、メディカルスタッフが直感的な操作で過去のデータを振り返ることができるようになり、現場のニーズに応じアドホックにデータを参照して、選手やチーム、世代ごとにさまざまな分析が可能となります。プラットフォーム上では、2012年から現在に至るまで在籍した500名以上の選手情報を収録しており、例えば、トップチームで活躍している選手や欧州に活躍の場を移している選手のアカデミー時代のフィジカルデータと現在のアカデミー所属選手のデータとの比較や、U-15、U-18といった特定のカテゴリーに着目した過去のフィジカルデータの統計値との特徴比較なども実施できます。データに基づいたコンディション管理や選手の育成において、トップチームからアカデミーまでの一貫性を持つことで、クラブの土台をより強固に固めることを目指します。
PwCコンサルティングは2021年5月に川崎フロンターレとオフィシャルトップパートナー契約を締結し、同チームの成長機会創出を目指すため、デジタルによる事業変革や新たな事業創出を通じた成長戦略の策定から施策の具体化・推進を支援しています。データアナリティクス領域では、これまでにもアカデミーに所属するU-18の選手を対象とした育成手法の高度化に携わった実績があります。具体的には、監督やコーチが選手に対してタイムリーにアドバイスを提供し、選手のプレーの改善につなげることを目的に、試合動画を用いたシーン抽出や手軽に動画を確認できるツールの試作および検証、動画と選手に付けられたセンサーのクロス解析によるプレー成否要因分析および戦略検討支援などを実施しました。
川崎フロンターレとPwCコンサルティングは、本プロジェクトを通じて構築したプラットフォームに存在するデータを活用してさらに高度な分析を行うことで、トップチームや日本代表として活躍できる選手のさらなる輩出だけでなく、在籍選手のコンディション管理高度化による怪我の未然防止とそれによる損失の最小化が期待できると考えています。
川崎フロンターレ 強化本部長 竹内 弘明氏のコメント
川崎フロンターレではアカデミー所属選手の育成をVisionの一つとして掲げ、データの収集やAnkerフロンタウン生田という新施設の創設といった施策を行ってきました。これからのスポーツ界において若手の育成、そしてクラブ全体を強化するためにデータの利活用は必要不可欠であると考えています。また、PwCコンサルティングと共同でスポーツ界におけるデータ活用の可能性を切り開き、課題解決に役立てることで社会貢献を行っていきたいと考えています。
PwCコンサルティング パートナー 三善 心平のコメント
データの取得と蓄積が容易になった現代においては、データの利活用が企業の競争力の源泉であるといっても過言ではありません。それはスポーツの現場においても同様です。PwCコンサルティングでは、スポーツの現場におけるデータ利活用戦略の策定、高度なアナリティクス技術の提供、データ活用による新たな価値の創出などを支援してきました。川崎フロンターレと当社はこのプロジェクトからさらにデータ利活用の事例と知見を生み出し、スポーツ界や他の業界においてもデータ活用を駆使し、社会全体の個人のパフォーマンス最大化を実現することに貢献していきたいと考えています。
以上
株式会社川崎フロンターレについて:https://www.frontale.co.jp
神奈川県川崎市をホームタウンとし、1997年にJリーグ加盟を目指してプロ化。クラブ創設21年目となる2017年に明治安田生命J1リーグ初優勝を果たすと、2021年までに6つのタイトルを獲得。ピッチ外でのホームタウン活動にも力を入れていて、Jリーグ観戦者調査では10年連続(2010-2019)で地域貢献度No.1の評価を受けています。
PwCコンサルティング合同会社について:https://www.pwc.com/jp/consulting
PwCコンサルティング合同会社は、経営戦略の策定から実行まで総合的なコンサルティングサービスを提供しています。PwCグローバルネットワークと連携しながら、クライアントが直面する複雑で困難な経営課題の解決に取り組み、グローバル市場で競争力を高めることを支援します。
PwC Japanグループについて:https://www.pwc.com/jp
PwC Japanグループは、日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームおよびそれらの関連会社の総称です。各法人は独立した別法人として事業を行っています。
複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanグループでは、監査およびアシュアランス、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、そして法務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えています。また、公認会計士、税理士、弁護士、その他専門スタッフ約11,500人を擁するプロフェッショナル・サービス・ネットワークとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めています。
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