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弘前大学と株式会社スーパーカケモが「十和田野菜組曲 ビーツの甘酒」を共同で開発 ― 青森県産の西洋野菜「赤ビーツ」の栄養素を手軽に摂取、スーパーカケモ等で販売

(Digital PR Platform) 2024年02月06日(火)14時05分配信 Digital PR Platform



弘前大学(青森県弘前市)農学生命科学部の前多隼人准教授と、スーパーマーケットチェーン店を運営する株式会社スーパーカケモ(青森県十和田市/監査役:欠畑睦子)は、青森県産の赤ビーツを使った「十和田野菜組曲 ビーツの甘酒」を共同成果製品として開発した。赤ビーツはベタニンという赤色色素が特徴の海外では親しまれている野菜で、近年青森県内でも生産者が増えている。研究の結果から、赤ビーツ入りの甘酒には赤ビーツ由来の機能性成分のベタニンが含まれ、甘酒由来のアミノ酸をバランスよく含むことが明らかになっている。「十和田野菜組曲 ビーツの甘酒」は2月1日から、スーパーカケモ三小通り店などで販売を開始している。




【本件のポイント】
・弘前大学農学生命科学部の前多隼人准教授と株式会社スーパーカケモが青森県産の赤ビーツを使った「十和田野菜組曲 ビーツの甘酒」を共同成果製品として開発。両者は2021年9月から、青森県産赤ビーツを美味しく、手軽に楽しめる製品の開発を進めてきた。
・赤ビーツはベタニンという赤色色素が特徴の西洋野菜。海外ではボルシチやサラダなどの料理で親しまれている野菜で、近年青森県内でも生産者が増えている。
・研究の結果、赤ビーツ入りの甘酒には赤ビーツ由来の機能性成分のベタニンが含まれ、甘酒由来のアミノ酸をバランスよく含むことが明らかになった。
・「十和田野菜組曲 ビーツの甘酒」は今年2月1日から、スーパーカケモ三小通り店などで販売を開始。今後、県内の物産店、十和田市現代美術館、インターネットなどでも展開を予定している。

【本件の背景と経緯】
 赤ビーツは鮮やかな赤紫色が特徴の野菜(図1)。ヨーロッパが原産でビタミンやカリウム、マグネシウムなどの栄養素が豊富に含まれることが知られている。赤ビーツは日本ではまだ馴染みがない食材だが、ヨーロッパなどでは日常的に食される野菜として古くから親しまれている。近年は青森県内での栽培や加工食品開発がされるようになってきており、新しい特産物としての活用が進められている。
 株式会社スーパーカケモでは食料品・日用品の販売だけではなく、地元生産者と協力し、地域で栽培された農業生産物を提供し地産地消を進め、「健康」をテーマにした食材の販売も行っている。そこで、青森県産の赤ビーツを使い、日常的に美味しく摂取することができる食品が作れないか検討し、2021年9月から弘前大学農学生命科学部と共同研究を開始した。

【赤ビーツの健康向上に役立つ成分】
 赤ビーツには機能性成分としては、真っ赤な色素成分のベタニンが含まれる。ベタニンは植物の花や果実などを赤紫や黄色の植物色素であるベタレインの一種。赤ビーツの色素は最近では天然物由来の着色料として加工食品でも使われている。抗酸化作用の他、抗がん作用などの機能性も報告されている成分となる。
 ベタニンは花弁や雑穀のキヌア、サボテンなどの一部の植物に含まれる、日常的に摂取できる食材としては赤ビーツが最も有名である。

【研究及び成果の内容】
 赤ビーツに含まれるベタニンを摂取し、更に健康の維持に役立つアミノ酸を気軽に摂取できる飲料として甘酒に着目し加工食品開発を進めた。
 赤ビーツの赤色色素のベタニンが分解により損なわれないように工夫し、1Lあたりベタニンを約5,000mg含む赤ビーツ入り甘酒飲料を完成させた(図2、図3)。また、甘酒や赤ビーツ由来の必須アミノ酸を1Lあたり約500mg含有する。更に分析の結果、ギャバ(血圧調節や睡眠)、アルギニン(血流改善)などの機能性が期待されるアミノ酸類も含有することが明らかになった。

 製品としての開発に際しては、原材料にもこだわった。赤ビーツは有機JAS認証農園「ナチュローブ」(青森県十和田市)で生産した有機ビーツを使用。甘酒の麹の米は、化学肥料ゼロ、農薬7割減の特別栽培米を使用している。更に、青森県で開発されたサケ鼻軟骨由来の機能性成分である「あおもりプロテオグリカン」も配合している。

 赤ビーツに含まれる赤色色素のベタニンは、抗酸化作用があることが報告されている。その他に、血圧低下作用や血流改善作用、運動のパフォーマンスの向上などの機能性の研究論文の報告がある。アミノ酸を豊富に含む甘酒と一緒にすることで、手軽に栄養素を摂取できることから、健康の維持に役立てることが期待される。

【今後の予定・展望】
 赤ビーツ入り甘酒「十和田野菜組曲 ビーツの甘酒」(とわだやさいくみきょく びーつのあまざけ)は720mL入り1本3,500円(税別)。スーパーカケモ三小通り店にて2024年2月1日から販売開始し、その後は県内の物産店、十和田市現代美術館、インターネットでの販売を準備している。

 本研究から赤ビーツを手軽に摂取できる加工食品を開発することができた。今後、新しい地域の特産として生産量の増加と様々な加工食品素材への応用が期待される。


【用語解説】
・赤ビーツ...テーブルビート、レッドビートとも呼ばれる。赤い色をした根部を食用とする野菜で、アメリカやヨーロッパでは一般的に食されてきた。
・ベタニン...赤ビーツに特徴的な赤色色素。抗酸化活性などの機能性が報告されている。天然物由来の着色料としても使用されている。
・甘酒...米麹、米、酒粕を原料とする甘味飲料。近年アミノ酸などの栄養成分が含まれる飲料として、健康向上に役立つ飲料としても着目されている。
・(株)スーパーカケモ...青森県十和田市に本社を構えるスーパーマーケットチェーン。十和田市3店舗、七戸町1店舗、県内4店舗を展開している。


▼本件に関する問い合わせ先
弘前大学農学生命科学部
前多 隼人准教授
住所:青森県弘前市文京町3番地
TEL:0172-39-3790
メール:hayatosp[at]hirosaki-u.ac.jp


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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