プレスリリース
[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/2607/78895/700_346_20231107104621654996ed0d145.png
パナソニック株式会社(以下、パナソニック)は、大同大学 光田恵教授指導の下、ナノイーXの照射による介護環境のニオイ(JACA#No50「高齢者介護環境臭」)と尿臭(パラクレゾール)の脱臭試験を実施し、脱臭効果を確認しました。さらに、一般社団法人日本介護協会(以下、日本介護協会)理事長 平栗潤一氏協力の下、介護施設にナノイーX搭載のエアコンと大型空調機を導入したモニター評価を実施。当該施設在籍の介護士がニオイの効果を体感する結果を得ました。
高齢化社会の加速に伴い、介護士不足が問題になっています。総務省統計局の令和4年データによると日本の65歳以上の人口は3627万人で、総人口に占める割合は29.1%となります※1。介護が必要な方は年々増加していますが、介護事業所の約8割が介護士不足の悩みを抱えているという調査結果も出ています※2。
パナソニックは、介護施設関係者へのヒアリングを通じて介護環境のニオイ問題に着目しました。介護施設におけるニオイ対策は換気や消臭スプレーが主な手段ですが、換気だけでは布などの繊維に付着したニオイを脱臭することは困難です。逆に消臭スプレーを用いた場合、付着したニオイに対しては効果を発揮しますが、部屋全体の脱臭を行うのは困難であり、ニオイ対策が介護士の手を煩わせる要因の1つになっています。
そこで、これまでタバコ臭やペット臭、体臭などに対する脱臭効果を検証してきた独自技術ナノイーXの介護環境のニオイに対する効果検証に加えて、実際に介護施設へナノイーX搭載製品を導入してモニター評価を実施。「高齢者介護環境臭」の成分※3、および付着臭として残る成分であるパラクレゾールを模擬臭として検証を行った結果、6段階臭気強度法による官能評価で「60分:弱いニオイ」「120分:やっと感知できるニオイ」と、脱臭効果が認められました。さらに、介護施設における後述のモニター評価では、当該施設在籍の介護士18名全員から、ニオイの効果を感じたという回答が得られています。
これらの結果を受けて、日本介護協会理事長の平栗氏は、「ナノイーXは、介護業界のニオイ問題解決の一助となる技術であり、在宅介護においても同様の貢献が期待できる。現在、介護にあたっている方や、今後介護にあたる方の備えとしても薦めたい」と、コメントしています。
パナソニックは「くらしを支えるベストパートナー」というビジョンの実現に向け、今後もナノイーXのお役立ち最大化を目指して国内外で継続的に検証を行うとともに、世界中の未来に、安心安全な清潔空間をお届けします。
【日本介護協会理事長 平栗潤一氏のコメント】
介護士不足の原因の1つに、ニオイ問題があるのではないか、と考えています。排泄物などのニオイが介護士に負担を与えており、その実体験や見聞きしたイメージによって、成り手が少なくなってしまったのではないでしょうか。過去、私自身が経営する介護施設に介護ロボットを導入したところ、求人応募が爆発的に増えた経験があります。このことからも、介護士が気持ちよく働ける環境づくりこそが、介護士不足の解消に繋がると信じています。
【ナノイーXの脱臭効果】
ナノイーXは脱臭効果を持つナノサイズの粒子を空間中に放出するため、布などの繊維に染みついた付着臭にも効果があります。加えて、エアコンなどの空調家電に搭載されているため、家電を使うだけでナノイーXが空間に放出されるほか、ナノイー発生装置への薬剤供給やメンテナンス、交換は不要です。
【検証結果】
<脱臭効果>
■検証データ
[画像2]https://user.pr-automation.jp/simg/2607/78895/235_216_202311071048116549975b5ed5a.png
・検証機関:パナソニック(株)プロダクト解析センター
・検証対象:介護環境のニオイ(JACA#50「高齢者介護環境臭」)
尿臭(パラクレゾール)
・検証装置:ナノイー発生装置を組み込んだ送風機
・検証方法:6畳相当(約23m3)の試験空間にて、
試験空間の中央にニオイを付着させたさらし布を
設置し、ナノイー発生装置で生成したナノイーX48兆を
送風機で試験空間中に充満させて一定時間曝露後、
官能評価(6段階臭気強度法(図1))を行い、自然放置とニオイを比較
(被験者は、嗅覚パネル試験に合格した30〜50代の男女を採用)
[画像3]https://user.pr-automation.jp/simg/2607/78895/600_111_202311071048276549976bafc18.png
図1.6段階臭気強度法の項目
・検証結果:介護環境のニオイの検証結果を図2に、尿臭の検証結果を図3に示す。
[画像4]https://user.pr-automation.jp/simg/2607/78895/300_244_2023110710483465499772d46c5.png
図2.介護環境のニオイの脱臭検証結果
[画像5]https://user.pr-automation.jp/simg/2607/78895/300_244_2023110710484165499779bff4e.png
図3.尿臭の脱臭検証結果
<モニター評価>
■検証データ
・検証機関:一般社団法人 日本介護協会
・検証対象:介護施設「グループホームあおぞら」 2Fの個室/リビング(図4)
(1Fと2Fは階段とエレベーターで繋がっており、1Fは通常の介護施設として使用)
[画像6]https://user.pr-automation.jp/simg/2607/78895/600_442_202311071048466549977e9ac43.png
図4.検証対象/検証商品配置図
・検証装置:「ナノイーX 48兆」搭載のエアコン/大型空調(図5)
[画像7]https://user.pr-automation.jp/simg/2607/78895/600_293_202311071049006549978cd0765.png
図5.検証装置一覧
・検証方法:介護施設へ商品導入の約1週間後、当該施設在籍の介護士にアンケート
モニター評価期間中、脱臭目的での換気・消臭スプレーは不使用
(清掃時のみ、ホコリが舞うため窓を開放)
・検証結果:評価期間中勤務の介護士18名全員がニオイへの効果を感じたと回答
(個人の感想です。当該施設でのモニター結果であり、使用状況・環境によって
効果は異なります)(図6)
[画像8]https://user.pr-automation.jp/simg/2607/78895/600_334_2023110710490865499794dc9d7.png
図6.ナノイーXによるニオイへの効果を感じたか?
■ナノイーXの発生原理
霧化電極をペルチェ素子で冷却し、空気中の水分を結露させて水をつくり、霧化電極と向き合う対向電極の間に高電圧を印加することで、OHラジカルを含んだ、約5〜20nmの大きさのナノイーXが発生します。(図7)
[画像9]https://user.pr-automation.jp/simg/2607/78895/700_306_202311071049146549979a1f555.png
図7.ナノイーXの発生原理
※1 総務省統計局:統計ホームページ/令和4年/統計トピックス No.132.
<https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1321.html
>
※2 調査時期:2019年7月、調査主体:株式会社ビザスク(https://visasq.co.jp/
)
※3 日本空気清浄協会:空気清浄機の性能評価指針(JACA50),2016
■モニター評価時の介護士インタビュー動画
https://www.youtube.com/watch?v=IZGNMEex-OU
URL:http://www.youtube.com/watch?v=IZGNMEex-OU