プレスリリース
【東芝エネルギーシステムズ】ENEOSと東芝エネルギーシステムズ、CO2電解技術を用いた合成燃料製造の事業性評価の実施で合意
2023−10ー25
ENEOS株式会社
東芝エネルギーシステムズ株式会社
ENEOSと東芝エネルギーシステムズ、
CO2電解技術を用いた合成燃料製造の事業性評価の実施で合意
ENEOS株式会社(代表取締役社長:齊藤 猛、以下「ENEOS」)と東芝エネルギーシステムズ株式会社(代表取締役社長:四柳 端、以下「東芝ESS」)は、CO2電解技術を用いた合成燃料製造の事業性評価を共同で実施することについて、今般、基本合意書を締結しました。
現在、民生・産業分野において、経済産業省が策定した「カーボンリサイクルロードマップ」に掲げられている、2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みが進んでいます。本合意では、排ガスや空気中の二酸化炭素を有用な物質に変換するカーボンリサイクル技術を用いて、その代表的な応用先である合成燃料を製造するプロセスを評価します。
合成燃料とは再生可能エネルギー由来の水素(CO2フリー水素)とCO2を用いて作られる液体燃料で、原料製造から製品利用までの製品ライフサイクル全体においてCO2排出量を抑えることが可能であることから、カーボンニュートラルの実現に大きく寄与することができる燃料です。
この度、東芝グループが有する、CO2を世界最高レベルの転換速度※1で電気分解して化学的活性の高い一酸化炭素(CO)に転換するCO2電解技術※2と、ENEOSが有するFT触媒技術※3や、石油製品製造技術および製品品質に関する知見を融合した合成燃料プロセスを検討し、その特性や事業性についての評価を実施します。
【CO2電解とFT合成を用いた合成燃料製造プロセス】
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ENEOSは、ENEOSグループの長期ビジョンにおいて「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」との両立への挑戦を掲げ、その実現に向け合成燃料製造への取り組みにより「エネルギートランジション」を推進し、2050年度に向け、カーボンニュートラルの実現を目指しています。
東芝グループは、豊かな価値の創造と地球との共生をめざした環境経営を通じて持続可能な社会の実現に貢献することを目的に「環境ビジョン2050」を策定し、バリューチェーン全体でカーボンニュートラルを実現(2030年度までに温室効果ガス排出量を70%削減)することを掲げており、持続可能な社会の実現に貢献します。
両社は、CO2排出量を大幅に削減でき、カーボンニュートラルの実現に大きく寄与すると期待されるこのプロセスの事業性評価を確実に実施し、今後も脱炭素・循環型社会の実現に向けた取り組みを推進してまいります。
【評価期間】
2023年10月〜2024年3月末(予定)
※1: 常温環境下で稼働するCO2電解スタックにおいて、郵便封筒(長3)サイズの設置面積で、年間最大1.0t-CO2の処理量を達成
<株式会社東芝 ニュースリリース>
常温環境下において世界最高スピードでCO2を価値ある資源に変換可能なCO2資源化技術を開発
https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/21/2103-02.html
※2: 常温常圧に近い条件にて、世界最高レベルの転換速度でCO2ガスをCOガスに電解できる三相界面制御触媒電極技術
<株式会社東芝 ニュースリリース>
CO2から化学品原料への変換を世界最高レベルで達成
https://www.global.toshiba/jp/news/energy/2023/10/news-20231010-01.html
常温環境下において世界最高スピードでCO2を価値ある資源に変換可能なCO2資源化技術を開発
https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/21/2103-02.html
※3: COと水素から液状の炭化水素を合成する技術であるフィッシャー・トロプシュ(FT)反応を進行させる触媒の開発技術