プレスリリース
ドローンやマルチスペクトルカメラ、センサーなどを利用してブロッコリーの生育データを分析し、浜通り地域での園芸作物生育最適化を目指し、農業分野の課題解決を支援
デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(東京都千代田区、代表執行役社長 佐瀬真人、以下「デロイト トーマツ」)は、「デジタル」や「経営」などの知見を活用して日本の農業の課題に取り組んでいます。この度、その一環としてデータ駆動型農業の実現に向けた実証栽培を福島県富岡町にて、株式会社JAアグリサポートふたば(福島県富岡町、代表取締役社長 大和田耕一、以下「JAアグリサポートふたば」)、福島さくら農業協同組合(福島県郡山市、代表理事組合長 志賀博之)の協力を得て開始しました。9月11日には富岡町本岡の農地(約30アール)にてJAアグリサポートふたばの作業のもと苗の定植を行い、以降、ドローン等によるデータ取得、AIを用いた栽培データ分析等を進めます。
今回の実証栽培では、ドローンやマルチスペクトルカメラを用いた成長定量化・収穫適期判断、福島県浜通り地域の栽培環境に適した品種探索のための品種間比較や加工用ブロッコリーに適した品種の検討、センサーや土壌分析を用いた生育要因分析等、園芸作物生育最適化に向けた取組みを行います。具体的には、ドローンを用いて、ブロッコリーの画像を上空から撮影し、AI画像解析を用いてブロッコリーの成長状態の可視化を行います。また、マルチスペクトルカメラを活用し、人間には見ることができない近赤外線画像を取得することで、成長の度合いを定量的に判断します。品種間比較においては、通常浜通り地域で育てられている12月頃収穫される品種だけでなく、2月頃に収穫可能な品種も複数定植し、虫が少ない冬の時期に収穫可能な加工用に適した品種を浜通り地域で栽培することを目指し、実証を行います。
さらに、今回の実証で得られたドローン画像から、ドローンを飛ばしていない圃場においても、衛星画像等を用いて圃場の様子を生成AIによる分析で予測する実証も行います。将来的には、ドローン等の機器を使用しなくても、誰でも生育判断や土壌水分・肥料の状態判断が可能になることを目指すとともに、どのような環境・地域・圃場でも最適な環境をシミュレーションできるバーチャルシミュレーターの開発を目指し、実用化・汎用化に向けた取組みを広げていきます。
[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/2100/77656/700_273_20231012101635652748f3ead83.jpg
日本の農業は、食糧自給率の低迷に加え、自営農業を生業とする基幹的農業従事者の減少・平均年齢の上昇等、深刻な問題を多く抱えています。また東日本大震災の影響が大きかった浜通り地域でも、農業の担い手不足が起きています。デロイト トーマツでは、これまで数多くの業種における課題について、デジタルナレッジに基づく解決に寄与してきました。震災以降では、東日本大震災からの復興や福島県では原子力災害からの復興について長年、支援を行ってきました。特に、農業分野では、浜通り地域の営農再開に向けた取り組みの支援を始め、農業の課題解決に取り組んできました。今回の実証栽培を通じて、デロイト トーマツは更なる復興に向けた課題や農業分野が抱える課題の解決に寄与して参ります。
本件に関するお問合わせ先
<報道機関の方からの問い合わせ先>
デロイト トーマツ グループ 広報担当 高木、菊池
Tel: 03-6213-3210 Email: press-release@tohmatsu.co.jp