プレスリリース
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学校の敷地に設置された「ヤマハクリーンウォーターシステム」。集落の公共財として住民による自主運営が始まっている
「課題の掛け合わせ」で生むマルチベネフィット
「国連は、SDGsで掲げた17の目標に対して、異なる課題の掛け合わせによるマルチベネフィットの創出を提唱しています。安全な水へのアクセスと、質の高い教育や健康につながるスポーツ。この二つの掛け合わせで、ヤマハ発動機らしい貢献ができるんじゃないかというのが発想の基点となりました」(岡部紀彦さん/当社・海外市場開拓事業部)
ケニアの首都ナイロビから内陸に向かって約250キロ。ヴィクトリア湖畔の集落セカ・カグワ村に、2022年、新たに「ヤマハクリーンウォーターシステム(以下・YCW)」が設置されました。「YCW」は、自然界の水浄化の仕組みを応用した浄水装置で、住民による自主運営やメンテナンスが可能なことから、水道設備のない新興国や途上国の小さな集落で有効とされています。2023年3月現在、世界16か国に計49基を設置しており、きれいな水で人々の暮らしを潤しています。
写真は、「YCW」が設置されたセカ・カグワ村の中学校の様子。この学校で、当社と現地NGO、さらには現地ラグビー協会が協力し、ラグビー授業を実施しました。
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ラグビー授業の後、笑顔で浄水装置の蛇口をひねる生徒の皆さん
浄水装置の設置は「幸せ」のためのスタートライン
陸上競技やサッカーが盛んなケニアで、ラグビーはまだメジャー競技とは言えない存在です。しかし近年、7人制ラグビーの国際大会で優勝を飾るなど、その優れた身体能力は大きな可能性を秘めています。当社では、そのケニアの大地でラグビーの芽を育んでいこうと、ジャージやボール、練習用具等を同校に寄贈(静岡ブルーレヴズ提供)し、当社ラグビー部のOBを含む社員が生徒たちと一緒に汗を流しました。
楕円のボールを追いかけた後、喉にゴクゴクと流し込むきれいな水。そして、弾けるような笑顔。ラグビー経験を持つ同校教師も「ラグビーは、献身性が求められるチームスポーツ。生徒は楽しみながら規律を学び、身に着けられる」と、今後の授業での継続も期待されています。
これまでヴィクトリア湖に注ぐ川の水や雨水を飲み水としていた生徒たちは、「YCW」で浄化されたきれいな水を飲料水として使うようになりました。先行して「YCW」を導入したマダガスカルやセネガルの集落では、9割以上の住民が「腹痛等の症状が改善した」と回答しています。
岡部さんらとともに同国初の「YCW」設置に尽力した本谷龍一さん(同)は、「現地で耳にした『衛生的な水があるから幸せではなく、きれいな水があることはゼロレベル』という言葉が忘れられません」と話します。「浄水装置の設置がゴールではなく、これは人々が幸せになっていくためのスタートライン。衛生的な生活の確保から一歩進んで、健康増進や若者たちの笑顔にも寄与していきたい」と、大きな志を話してくれました。
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経済開発支援を目的とした官民連携の草の根活動で、ケニア初の「YCW」を設置。
左から本谷さん、当社ナイロビ事務所のアントニーさん、岡部さん
■クリーンウォーターシステム
https://www.yamaha-motor.co.jp/cw/
■広報担当者より
本谷さんの前職は生産技術部門のエンジニア。一方の岡部さんはコーポレート部門の出身です。ともに社内公募制度を利用してクリーンウォーター事業に転身しただけに、「困っている人の役に立ちたかった」「攻めの社会貢献をしていきたい」と、二人の言葉からは強い使命感を感じました。
本件に関するお問合わせ先
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
TEL:0538-32-1145