プレスリリース
【東日本大震災の教訓を世界に伝える】神田外語大学在学生が防災紙芝居を中国語翻訳 3月9日(木)・10日(金)にオンライン上映会を開催
神田外語大学(千葉市美浜区/学長 宮内孝久)外国語学部アジア言語学科中国語専攻の植村麻紀子准教授による「中日翻訳ゼミ」学生有志は、東日本大震災の教訓を伝える紙芝居『忘れないよ 小さな命と あの日のこと』を多言語に翻訳して動画にまとめたものを、3月9日(木)と10日(金)にオンライン上映します。紙芝居は、宮城県石巻市の日和幼稚園の送迎バスに乗った園児5人が津波火災に巻き込まれた実話をもとに、宮城学院女子大学幼児教育専攻の学生たちが「日和幼稚園遺族有志の会(※1)」とともに制作しました(2022年3月完成)。その1カ月後、多言語化プロジェクト発足。本学は中国語、城西国際大学日韓交流ゼミが韓国語に翻訳し、宮城学院女子大学の日本語教育専攻の学生が「やさしい日本語」にリライトし、動画にまとめました。オンライン上映会では、多言語翻訳された紙芝居動画とそのメイキング映像を上映し、学生たちがどのような想いで、どのような過程を経て動画を完成させたのかを紹介します。同じ悲劇を繰り返さないために、私たちに何ができるかを考えるきっかけになることを願い、本イベントを開催します。
■ 防災紙芝居『忘れないよ 小さな命と あの日のこと』オンライン上映会 開催概要
主 催:三大学(宮城学院女子大学、神田外語大学、城西国際大学)連携 防災紙芝居多言語化プロジェクト
企画・運営:神田外語大学 植村麻紀子准教授による「中日翻訳ゼミ」学生有志
日 時:2023年3月9日(木)20:00〜21:00、10日(金)10:00〜11:00 ※取材可能日は10日(金)のみ
プログラム:
(1) 三大学連携防災紙芝居多言語化プロジェクトの概要(中国語版作成過程)の紹介
(2) メイキング映像を全員で鑑賞後、ブレイクアウトルームで日本語オリジナル版、中国語版、韓国語版、「やさしい日本語(※2)」版のいずれかを選んで鑑賞
(3) 感想コメントのシェア
(4) 私たちにできること
参加申込:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScOs1YDXzJfsmohfa1RIbUap-WQUXvReLB7GEmKALzebmpMMw/viewform
■ 神田外語大学担当教員からのコメント
宮城学院女子大学日本語教育ゼミ、城西国際大学日韓交流ゼミとは、2021年度、日中韓3言語による絵本翻訳・読み聞かせプロジェクトをオンラインで連携しておこないました。そのご縁でお声がけいただき、昨年(2022)4月に防災紙芝居多言語化プロジェクトを始動。約10カ月の長期にわたって、学生たちは机上の翻訳にとどまらず、現地を訪問し、遺族の声を聞き、丁寧に翻訳を進めていきました。昨年10月に一度完成した動画を12月に中国や台湾の学生に見ていただいてコメントをもらったり、(外国の方等にもわかりやすい)「やさしい日本語」版や韓国語版との比較を通して気づいたことなどを反映し、翻訳・録音・字幕ともに修正を重ねて今年2月にようやく完成させました。
大学での学びを社会に還元すること、「学習者」から「仲介者」への意識変革を促す授業設計を心掛けていますが、大震災当時、小学3〜4年生だった学生たちが「あの日」を学ぶことから始め、「あの日」を知らない子どもたちに伝えていこうとの使命感ともいうべき熱い想いが、遺族に寄贈して終わりではなく、自分たちの手で上映会までやり遂げようと、このイベントの企画・実施という形で結実しました。他大学の学生と連携し、このプロジェクトを進める一方で、学園祭や中国語スピーチコンテストをはじめ、学内外のさまざまな学びの場に積極的に参加する学生が多く見られたことは、「いまできることに精一杯挑戦しよう」との思いの表れといえるように思います。
災害発生時、すべての人に必要な情報が届くよう、「やさしい日本語」の普及とともに、中国語や韓国語に翻訳したこの紙芝居動画で、大きな地震を体験したことのない方たちにも日頃から防災意識を高めることができればと思います。「その日」が来た時に慌てず、備えておくきっかけとなり、命の尊さ、かけがえのない日常の大切さに想いを寄せていただける上映会になれば幸いです。
神田外語大学外国語学部アジア言語学科中国語専攻
准教授 植村麻紀子
■ これまでの活動について
2021年7月 宮城学院女子大学幼児教育専攻の学生たちが日和幼稚園遺族有志の会とともに防災紙芝居の制作開始
2022年3月 防災紙芝居『忘れないよ 小さな命と あの日のこと』の完成
2022年4月 宮城学院女子大学×神田外語大学×城西国際大学による防災紙芝居の多言語化プロジェクト発足
2022年9月 宮城県石巻市の被災地訪問、紙芝居を制作した学生による読み聞かせ、三大学での意見交換
2022年10月 神田外語大学学園祭「浜風祭」で活動展示
2023年2月 宮城県石巻市に訪問し、津波被害の遺族代表者に多言語翻訳された紙芝居動画を寄贈
■ 参考
【神田外語大学HP】
https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/
【宮城学院女子大学HP】
http://www.mgu.ac.jp/
【城西国際大学HP】
https://www.jiu.ac.jp/
【石巻市被災地訪問の様子】
https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/news/221681/
※1 日和幼稚園遺族有志の会: 宮城県石巻市を拠点に活動している団体です。子どもたちの安全が少しでも守られる社会になるように願って、語り部をはじめ伝承活動をしています。
※2 やさしい日本語: 普通の日本語よりも簡単で、外国人にもわかりやすい日本語のことです。1995年1月の阪神・淡路大震災では、日本人だけでなく日本にいた多くの外国人も被害を受けました。その中には、日本語も英語も十分に理解できず必要な情報を受け取ることができない人たちもいました。そこで、そうした人たちが災害発生時に適切な行動をとれるように考え出されたのが「やさしい日本語」の始まりです。
参考: https://www.seikatubunka.metro.tokyo.lg.jp/chiiki_tabunka/tabunka/tabunkasuishin/0000001389.html
▼本件に関する問い合わせ先
学校法人佐野学園(神田外語グループ) グループコミュニケーション部
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メール:media@kandagaigo.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/