プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2
  • 記事画像3
  • 記事画像4
  • 記事画像5

PwC Japan「第26回世界CEO意識調査」の日本調査結果を発表

(Digital PR Platform) 2023年02月16日(木)14時00分配信 Digital PR Platform

2023年2月16日
PwC Japanグループ



PwC Japan「第26回世界CEO意識調査」の日本調査結果を発表
日本のCEOの72%が「10年後の自社存続に危機感」
経営上の脅威は「インフレ」と「地政学的対立」


PwC Japanグループ(グループ代表:木村 浩一郎)は本日、「第26回世界CEO意識調査」の日本調査結果(https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/thoughtleadership/ceo-survey.html
)を発表しました。今回の発表は本年1月にPwCグローバルが発表した調査(https://www.pwc.com/jp/ja/press-room/ceo-survey2023.html
)から、日本企業のCEO176名の回答に焦点を当て、世界全体や他の主要な海外諸国との比較分析を行い、日本企業が置かれている状況や今後の課題について考察したものです。

経済変調でも業績に自信、将来には強い危機感

世界経済は大きな変調を迎えており、今回の世界CEO意識調査でもそれは如実に表れています。日本ではCEOの65%が世界経済の成長率低下を予測しました。前回調査において同様の回答はわずか8%であり、世界経済の不確実性に対する警戒感が強まった20年度の調査で68%をマークして以来の水準となりました。

日本のCEOは経済の減速に警戒感を強めてはいますが、自社業績に対する自信を持っています。コロナ禍によるビジネス上の制限が緩和するとの見通しが強まっていることなどから、自社の収益に「自信がある」と回答したCEOは76%に達しました。「全く自信がない」との回答が5%にとどまるなど、世界全体(10%)や米国(16%)と比較しても、やはり自社業績に対する底堅い見方が伺えます。

足元での業績に一定の自信を持つ日本のCEOですが、将来にスコープを広げると別の姿が見えてきます。危機感の根源は10年後の未来にあるようです。「現在のビジネスのやり方を継続した場合、10年後に自社が経済的に存続できない」と考える割合は72%という結果となりました。同様の回答をしたCEOの割合は世界全体で39%であり、日本のCEOがいかに将来に対して自信を持てないでいるかが浮き彫りとなっています。

今後10年間の収益性に大きな影響をもたらすと考える項目について、日本では77%のCEOが「労働力/スキルの不足」を挙げています。規制の変更やサプライチェーンの混乱を挙げる回答も、世界全体と比較して高い割合を占めています。

【図表1】世界全体のCEOの73%、日本のCEOの65%が2023年の世界経済の減速を予測


[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/1810/68119/700_466_2023021612085963ed9e4b006c2.jpg



【図表2】日本のCEOは「現在のビジネスのやり方」が通用するのは10年以内だと考えている


[画像2]https://user.pr-automation.jp/simg/1810/68119/700_402_2023021612085963ed9e4b0c155.jpg



経営上の脅威は「地政学的対立」と「インフレ」

では、日本のCEOはどのような事象を経営上の脅威と感じているのでしょうか。2022年はロシアによるウクライナ侵攻を通じ、地政学的対立とそれがもたらす国際経済・社会の断絶がクローズアップされました。米国での急速な利上げなど、コロナ禍において続いてきた金融緩和に修正の兆しが出たのも特徴でした。そこへ円安や原材料高なども相まって、インフレへの警戒感が高まっています。

これらの懸念材料は、日本のCEOにとっても足元で最大の課題となっているようです。今後12カ月間における経営上の強い懸念材料として、49%のCEOがインフレを挙げ、地政学的対立も43%と高い割合に達しました。両項目に対する日本のCEOの懸念は、米中や世界全体を大きく上回っています。

【図表3】日本のCEOは「インフレ」、「地政学的対立」を自社の成長見通しに対する脅威として非常に強く懸念



[画像3]https://user.pr-automation.jp/simg/1810/68119/700_501_2023021612085963ed9e4b177e4.jpg



人員削減や採用凍結は大多数が「検討せず」

不確実性を増す世界経済の変化への対応策について、日米中および全世界で比較した場合、特に雇用の面で大きな差異が表れています。日本では今後12カ月間で「採用の凍結」を「検討していない」との回答は89%、「労働力の削減」を「検討していない」との回答は77%にそれぞれ達しています。

【図表4】日本のCEOは経済的な課題や景気変動への対策として、「採用の凍結」、「人員削減」を計画していない





[画像4]https://user.pr-automation.jp/simg/1810/68119/700_677_2023021612085963ed9e4b4d05d.jpg



引き続き「脱炭素」に向けた投資に意欲

今回の調査では、世界経済の減速や地政学的対立の悪化を懸念する回答の割合が上位を占め、気候変動リスクへの懸念は相対的に目立たない結果となりました。しかし、日本のCEOの回答を見ると、気候変動分野への投資や対応を引き続き積極的に進めていることが伺えます。

今後12カ月間のうちに、どの領域に対して投資を行う予定かという質問に対して、日本のCEOの46%が「ビジネスモデルの脱炭素化」を挙げました。これは米中と比べても高水準です。また、「気候リスクに対応した事業転換」へ投資を予定している割合も22%にのぼり、世界全体(7%)と比較して大幅に比率が高い結果となりました。

【図表5】日本のCEOは「ビジネスモデルの脱炭素化」への投資を計画



[画像5]https://user.pr-automation.jp/simg/1810/68119/700_475_2023021612085963ed9e4b16e81.jpg



PwC Japanグループ代表 木村 浩一郎は次のように述べています。

「政治・経済の両面で国際社会の分断が加速し、急激なインフレなども相まって景気後退への懸念が高まっています。今回の意識調査から浮かんできたのは、絶対的な解決策のない数々の難題が存在し、その中で各社のCEOが難しいかじ取りと決断を迫られているという現実でした。日本のCEOはDXや気候変動への対応を、絶え間なく続く一連の変革と捉えており、一時的な景気の変化に左右されることなく、レジリエントな経営基盤を築くべく前向きに取り組む姿勢を維持しています。地政学的対立やインフレなどのリスクが顕在化する時代だからこそ、信頼を大切にしながら、変革を通じて持続的な成長を実現していくことの重要性がさらに高まっています。自社の変革の継続と、サステナブルな社会・経済の実現を高い次元で両立することへの期待はより高まっていくでしょう」
以上


PwC Japanグループについて:https://www.pwc.com/jp
PwC Japanグループは、日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームおよびそれらの関連会社の総称です。各法人は独立した別法人として事業を行っています。
複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanグループでは、監査およびアシュアランス、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、そして法務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えています。また、公認会計士、税理士、弁護士、その他専門スタッフ約10,200人を擁するプロフェッショナル・サービス・ネットワークとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めています。


PwCについて:https://www.pwc.com
PwCは、社会における信頼を構築し、重要な課題を解決することをPurpose(存在意義)としています。私たちは、世界152カ国に及ぶグローバルネットワークに約328,000人のスタッフを擁し、高品質な監査、税務、アドバイザリーサービスを提供しています。詳細はwww.pwc.com をご覧ください。

(c) 2023 PwC. All rights reserved.
PwC refers to the PwC network member firms and/or their specified subsidiaries in Japan, and may sometimes refer to the PwC network. Each of such firms and subsidiaries is a separate legal entity. Please see www.pwc.com/structure for further details.

このページの先頭へ戻る