プレスリリース
聖心女子大学がスリランカのペラデニヤ大学と国際協力の協定を締結 -- JICA草の根技術協力事業「公立学校を拠点としたゴミ問題解決のためのグリーンユース・コミュニティ形成事業」
聖心女子大学(東京都渋谷区)は2022年9月28日、ペラデニヤ大学(スリランカ民主社会主義共和国)と国際協力に関する協定を締結した。これは、JICA草の根技術協力事業(支援型)として採択された「公立学校を拠点としたゴミ問題解決のためのグリーンユース・コミュニティ形成事業」の一環。同事業は2023年から開始され、2年間行われる予定になっている。
経済成長が著しいスリランカでは、都市部のみならず地方においてもごみ問題が深刻化している。村で処理されるごみの中には貴金属や発がん性物質を有するものも含まれるが、そうしたごみを不適切に処理することによって、住民らの間にはめまいや頭痛、咳などの健康被害が現れている。
こうした状況にもかかわらず、また住民らは環境保全に関する知識を持っていても、より豊かな環境への憧憬から価値観や行動、ライフスタイル等を変容させていない。2016年に行われたペラデニヤ大学大学院の調査によると、ウダペラデニヤ村の住民のうち9割が家庭でプラスチックを燃やしており、子どもに適切なごみ処理について教えた家庭は皆無であるという。
そのため、健康被害等の問題を解決するための技術が導入されたとしても恒常的に持続可能な共同体が形成できず、実現には価値変容をもたらす学びの体験や地域全体での取り組みが不可欠である。
聖心女子大学永田佳之研究室は2018年度、JICA草の根技術協力事業(支援型)募集にて「公立学校を拠点としたゴミ問題解決のためのグリーンユース・コミュニティ形成事業」を提案し、採択されている。これは、スリランカの寒村にある小学校に環境教育センターとしての機能を持たせ、ESD(持続可能な開発のための教育)を実践することを目指すもの。現地の若者が中心となってその役割を展開し、聖心女子大学の大学院生らもそれを支援する。
このたび、聖心女子大学は同事業の一環としてペラデニヤ大学と国際協力の協定を締結。2023年から2年間にわたってプロジェクトを展開していく。
◆JICA草の根技術協力事業について
1.事業名
公立学校を拠点としたゴミ問題解決のためのグリーンユース・コミュニティ形成事業
2.対象国
スリランカ民主社会主義共和国(ペラデニヤ大学)
3.事業主任者
現代教養学部 教育学科教授 永田佳之
4.事業実施期間
2か年
<予定している活動内容>
●環境課題発見ワークショップ
●ゴミ問題解決に向けた意思変容ワークショップ
●創造性を育む実践ワークショップ
●コミュニティ&ライフ・デザインワークショップ など
▼本件に関する問い合わせ先
聖心女子大学 広報・社会連携部 広報課
小島
住所:東京都渋谷区広尾4-3-1
TEL:03-3407-5076
FAX:03-3407-5929
メール:koho@u-sacred-heart.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/