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学校法人藤田学園

「三叉神経痛」の早期発見・治療に向け全国的にも類を見ない地域歯科医院との医療ネットワークを構築

(Digital PR Platform) 2023年01月18日(水)13時38分配信 Digital PR Platform

─神経内視鏡を用いた最先端手術で完治も可能─

藤田医科大学ばんたね病院(愛知県名古屋市中川区尾頭橋3-6-10)脳神経外科は、地域の歯科医院と医療ネットワークを構築し、三叉神経痛の早期発見・治療に向けた取り組みをスタートしました。2023年1月現在、名古屋市をはじめとした愛知県内歯科医師会の歯科医院全体が同ネットワークに参画しています。脳神経外科と歯科医院の連携は、全国的に見ても例がなく、正しい治療に至るまでに時間がかかることも多い同疾患の課題解決につながることが期待されます。

■これって虫歯の痛み? 初診で歯科医院を受診するケースも多い三叉神経痛
三叉神経痛は、食事や歯磨き、洗顔、化粧など日常の軽い動作に誘発され、頬やあご、おでこなど顔の片側に、激しい痛みをきたす疾患です。顔面の感覚(痛覚・触覚・冷熱感)を司る三叉神経が正常血管に圧迫され、興奮することで発症します。痛みは、数秒から長くても数分ほどで治まりますが、繰り返し起こるため、痛みに対する恐怖からそれらの動作ができなくなることもあります。国内では年間6千〜1万人程が発症しているとされますが、認知度の低さから潜在的な患者数は数字以上ではないかと考えられます。
この疾患の傾向として、痛みが虫歯と似ており、患者さんは歯科医院を受診する場合が多いことが挙げられます。しかし、歯に異常がないため原因不明として診断に至らないケースも散見され、治療に結びつかないことで長期にわたる痛みに苦しみ、QOLが著しく低下していることも少なくありません。

■専門外来を設置し、医療連携ネットワークを拡充
当院では、脳神経外科の小松文成准教授が中心となり、2020年に三叉神経痛に関する幅広い医療を提供する全国でも数少ない「三叉神経専門外来」を設置。併せて、三叉神経痛の根本的治療法として国内の他施設に先駆け、最先端の治療法「内視鏡下微小血管減圧法」を導入し、良好な治療成績を収めています(手術実績195例/2020年1月〜2022年12月末)。さらに先述のような「診断がつかない」「原因が分からない」などの課題解決に向け、地域の歯科医院と医療ネットワークを構築し、同疾患についての講習会の実施や最新情報の提供、相談等にも応じています。同ネットワークは今後、県外へ拡充していく予定です。

■外科手術で症状を劇的に改善
三叉神経痛の根本的治療は外科手術であり、三叉神経を圧迫、刺激する血管を三叉神経から離すことで症状の改善が得られます。手術は微小血管減圧術と呼ばれ、耳の後ろを切開した後、神経内視鏡を挿入し、脳の深部で行います。三叉神経を圧迫する血管は、正常構造物の影に隠れていることが多く、手術成績は視認性に大きく影響されます。神経内視鏡手術は、優れた視認性を活かし、小開頭(キーホール)から深部に隠れた責任血管を正確に同定することが可能であり、高い治療効果を得られる新しい手術手技として注目されています。当科では他施設に先行し、この内視鏡下微小血管減圧術を導入。患者さんの体への負担が少ない本手術により、術後QOLの向上を図っています。

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【ばんたね病院 脳神経外科 小松文成准教授のコメント】


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三叉神経痛が脳神経外科領域の疾患であり、外科手術により完治が可能であることはあまり知られていません。皆さんに知っていただくには、歯科医院を中心とした三叉神経痛の医療ネットワークを拡充し、同疾患の存在と治療法を周知する必要があります。大学病院が率先して情報を積極的に発信することで、三叉神経痛に悩む患者さんを救い、地域医療の向上に貢献していきたいと考えます。








本件に関するお問合わせ先
学校法人 藤田学園 広報部 TEL:0562-93-2868 e-mail:koho-pr@fujita-hu.ac.jp

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