プレスリリース
日本製鉄 瀬戸内製鉄所広畑地区電炉での商業運転開始 〜カーボンニュートラル技術である大型電炉での高級鋼製造技術の開発を着実に推進〜
日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)は、瀬戸内製鉄所広畑地区に新設した電炉による商業運転を10 月より開始しました。これによって、世界初となる電炉一貫でのハイグレード電磁鋼板の製造・供給が可能となりました。ここで得られた知見も踏まえ、カーボンニュートラル技術である大型電炉での高級鋼製造技術の開発を着実に推進します。
また、今回の商業運転開始は、鉄鋼製造プロセスにおけるCO2 排出量削減効果を活用したNSCarbolex(TM) Neutral の販売開始(2023 年度上期)へ向けた大きな前進となります。
日本製鉄は、「カーボンニュートラルビジョン2050」を掲げ、カーボンニュートラルを経営の最重要課題として、3つの超革新技術(@高炉水素還元、A大型電炉での高級鋼製造、B水素による還元鉄製造)の研究開発に取り組んでおります。今回の広畑地区の電炉による高級鋼の生産は、今後、お客様のカーボンニュートラル・スチールに対するニーズにお応えしていくための第一歩であり、ここで得られた技術なども活用し、大型電炉での高級鋼製造に挑戦します。
具体的には、技術開発本部波崎研究開発センター(茨城県神栖市)に、大型化を見据えた小型電気炉(10 トン)を設置し、2024 年度から試験を開始します。
また、同じく技術開発本部波崎研究開発センターに小型シャフト炉を設置し、水素で低品位鉄鉱石を還元する試験を2025 年度より開始します。
これらの技術を組み合わせ、低品位鉄鉱石を水素直接還元した還元鉄とスクラップを原料とした大型電炉一貫プロセス(処理量約300 トン/1 チャージ規模)を実機化し、不純物の濃度の制御など、自動車の外板等に使用可能な高級鋼を製造する技術の確立を2030 年度までに目指します。
日本製鉄は、大型電炉での高級鋼製造という超革新技術の実現に向け、研究開発を一層深化させます。
(参考)大型電炉での高級鋼製造
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