プレスリリース
9月の炎上分析データ公開!炎上件数、前月比175.0%に増加!(調査対象期間:2022年9月1日〜2022年9月30日)
シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所による最新の炎上事案分析
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ネット炎上や情報漏えいなどのデジタル上で発生したクライシス(危機や重大なトラブル)を研究する、日本初の研究機関シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所(以下、弊研究所)は、2022年9月1日〜9月30日に発生したネット炎上について件数とその内訳の分析結果を公開しました。
■調査背景
2022年1月12日、弊研究所はソーシャルメディアを中心とした各種媒体とデジタル上のクライシスの特性、傾向と論調を把握するために「デジタル・クライシス白書2022」(調査対象期間:2021年1月1日〜12月31日)を公開しました。今回の調査は「デジタル・クライシス白書2022」の内容を補足するものです。
投稿内容に「炎上」というキーワードを含む2,293件の投稿から189件の炎上事案を抽出(※)。炎上の原因となった問題行動の主体、問題行動の内容、炎上を起こした企業の業種などの切り口から傾向を分析しました。
※弊研究所では「炎上」の定義を、「企業や団体、個人が発言した内容、行った行為がメディア上で掲載・拡散され、それに言及した批判や非難の投稿が100件を超えた場合」としています。
○「デジタル・クライシス白書2022」は以下のURLからダウンロードをリクエストできます。
https://www.siemple.co.jp/document/hakusyo2022/
■調査
調査期間:2022年9月1日〜9月30日
調査対象:Twitter、Facebook、Yahoo!ニュース、Amebaブログ、FC2ブログ、Yahoo!知恵袋、5ちゃんねる など、SNS媒体と炎上拡大の要因となりやすい弊社選定媒体への投稿
調査方法:弊社ソーシャルリスニングツールを使用
分析対象投稿数:2,293件
抽出炎上事例数:189件
■調査結果トピックス
・9月の炎上事案は189件でした。前月に比べ、81件増加しています。
・炎上事案の主体において、各項目がほぼ均一だった前月に比べ、「法人等」の割合が増加しています。
・炎上の原因は「不適切と判断される可能性のある発言・行為」が157件(83.1%)と大部分を占め、「法律に抵触する可能性のある行為等」は32件(16.9%)でした。前月とほぼ同じ割合で推移しています。
・炎上事案が多かった業界は「IT・メディア」「娯楽・レジャー」業界でした。「娯楽・レジャー」業界は前月に比べ、16件増加しています。
・炎上事案が発生した日系企業47社のうち、38社が非上場企業でした。前月と同水準で推移しています。
■分析コメント/シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所 研究員 佐藤智恵子
2022年9月度の炎上発生件数は189件(前月比:175.0%)でした。
炎上の主体についてみると、法人の炎上事案が73件(期間内の炎上件数の38.6%)と、前月より5.3ポイント上昇しています。法人の中で特に多くみられたのは「娯楽・レジャー」業界でした。
その中でも映画・舞台・漫画等の娯楽作品内の表現についての言及が多くみられました。
期間中に起きた具体的な事象としては、洗濯バサミで髪を結わえた女性キャラクターが露出度の高い姿で冷蔵庫内の食材を探しているというイラストに対し、現実味がなく不自然だと批判を受けた事例がございました。
女性を題材にしたクリエイティブは、露出度が高すぎるイラスト等に不快感を示す方が一定数存在するため、SNS上ならびに公共の場で掲示する際は注意が必要です。
また、こちらの事例については、不快感を示したユーザーが存在する一方で、イラストの女性が現実の女性と乖離しているというだけで作品を批判するのは、やりすぎなのではないか、といった擁護的な意見もみられました。
こういった「賛否を集めやすかった点」も話題になった一因と考えられます。
また、「フォートナイト」「パズドラ」「スプラトゥーン」などのゲーム関連の事例も複数みられました。不具合ならびに難易度等の設定変更に対し、ユーザーから運営への批判が集まった事例がございました。
人気のゲームタイトルでの事象については関与している方の人数も多く、またプレーヤーのSNSの利用率も高いことが推測されるため、話題になりやすい傾向があります。そのためトラブル時には慎重な対応が求められます。
また、炎上の要因となる問題行動の内容をみると、分類2−4(その他、特定の層を不快にさせるような内容・発言・行為)に該当する事案が82件と、9月の炎上事案の43.4%を占めています。
分類2−4に含まれる炎上の主体は「一般人」の割合が多く、一般の方の問題行動ならびに発言がSNS上に投稿される事例が目立ちました。
コラボメニューの大量の食べ残しが批判された事例、イラストの盗作を追求する内容の投稿など、モラルを逸脱した言動に対し厳しい目が向けられる傾向がみられました。
■調査結果詳細
抽出したデータは表1の基準に基づき分類しました。
また、問題行動の主体が「法人等」の場合、表2に基づき19の業界に分類しました。なお、表2に該当しない業界に関してはその他としてデータを処理しました。
(表1)
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*参考:山口真一.(2015).ネット炎上の研究「炎上の分類・事例と炎上参加者属性」
*データ確認日時点でフォロワー数(もしくはチャンネル登録、読者登録)が一定数を超えている場合を著名人として定義しています。
(表2)
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*参考:業界動向SEARCH.COM https://gyokai-search.com/2nd-genre.htm
【炎上事案発生件数】
9月の炎上事案発生件数は189件でした。前月に比べ、81件増加しています。
炎上事案の原因となった問題行動の主体別の内訳では、「著名人」57件(30.2 %)、「法人等」73件(38.6%)、「一般人」59件(31.2%)という結果でした。
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前月と比較し、9月は法人等の炎上事案発生率が5.3ポイント増加しています。
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また前年同月比では、大きく変化はないものの、著名人の割合が6.4ポイント減少しています。
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【問題行動の内容別件数】
炎上の原因となった問題行動のうち、157件(83.1%)が「不適切と判断される可能性のある発言・行為。」に該当し、「反社会的行為や規則・規範に反した行為(の告白・予告)。法律に抵触する可能性のある行為。」は32件(16.9%)と少数でした。
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炎上の原因となった問題行動の内容としては「2−4」(その他、特定の層を不快にさせるような内容・発言・行為)に該当する炎上が最も多く、次いで「2−3」(非常識な発言・行為、デリカシーのない内容・発言・行為)に該当する炎上が多い結果となりました。
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【炎上内容の詳細区分】
炎上内容の詳細を分析したところ、「非常識な行動(モラルのなさ)」に関する炎上事案が51件、「その他」を除いた場合、次いで「問題発言」に関する炎上事案が31件でした。
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【業界別にみる炎上事案の特徴】
問題行動の主体のうち、「法人等」に該当する炎上73件を業界ごとに分類しました。炎上事案が多かったのは「IT・メディア」「娯楽・レジャー」2つの業界で19件ずつ(26.0%)でした。次いで「教育」業界が6件(8.2%)、という結果でした。
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【上場企業の割合】
問題行動の主体が「法人等」に該当する73件のうち、47件は日系企業でした。
(26件は自治体や社団法人、海外企業等。)
これらの日系企業が上場企業か否か、また、それぞれの従業員数について分析しました。
上場区分に関して「上場企業」9社(19.1%)、「非上場企業」38社(80.9%)という結果でした。
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また前年同月比では、上場企業の割合が10.0ポイント増加しています。
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また従業員数でみると、「1,000人以上」の大企業が19件であり、日系企業における炎上の40.4%を占めました。
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前年同月比では、1,000人以上の従業員数の企業の割合が17.2ポイント減少しています。
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■シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所 概要
名称:シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所
主宰:シエンプレ株式会社
所長:佐々木 寿郎
アドバイザー:村上憲郎(元Google本社副社長及び日本法人代表)
芳賀雅彦(元博報堂・PR戦略局シニアコンサルタント)
山口真一(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授)
徳力基彦(note株式会社 プロデューサー/ブロガー)
設立日:2020年1月10日
公式HP:https://dcri-digitalcrisis.com/
関連リンク
シエンプレ株式会社
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