プレスリリース
経済産業省の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」にリコーおよびエリクサジェン・サイエンティフィック・ジャパンの提案が採択
株式会社リコー(社長執行役員:山下 良則)とエリクサジェン・サイエンティフィック・ジャパン(代表取締役社長:東 基記、以下 EsJ社)は、経済産業省の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」への提案(治験薬製造拠点の整備事業)が採択されたことをお知らせします。
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<エリクサジェン・サイエンティフィック・ジャパンの製造工程>
本事業は、国内において、新型コロナウイルスワクチンを始めとしたバイオ医薬品の実生産(大規模生産)体制の早期構築を図るとともに、新型コロナウイルスワクチンの国内における早期供給を促すために経済産業省が公募したものです。
リコーは、2022年7月、mRNA*1医薬品のCDMO(医薬品受託製造)事業およびiPS細胞*2の分化事業を行うエリクサジェン・サイエンティフィック(CEO:瀬尾 学、米国メリーランド州ボルチモア、以下 eSci社)の子会社化を完了し、生産工程の自動化技術や生産管理ノウハウの提供を通じ、同社のmRNAを用いた創薬支援事業の規模拡大を図ってきました。また、9月には、創薬事業を行う日本国内のスタートアップ企業の研究開発の支援を目的に「リコー バイオメディカル スタートアップ ファンド」を設立し、GP(General Partner)*3を通じて日本国内の有望なスタートアップ企業に対して投資を行っています。
リコーおよびeSci社/EsJ社で培った強みに、スタートアップの持つ技術やノウハウを組み合わせ、日本国内におけるmRNAを用いた創薬基盤の整備・構築を進めています。この度の採択により、医療用mRNAの製造能力のさらなる増強を目指しており、ワクチンをはじめとするmRNA医薬品の研究開発をより幅広く支援していきます。mRNA治験薬の国内製造拠点を整備するとともにスタートアップ企業への投資を行うことで、mRNA医薬品をより自由に創出できる環境の構築を目指し、これらの活動を通じて人々の健康と安心に貢献します。
*1 mRNA メッセンジャーRNA(messenger RNA)。DNAから遺伝情報の一部を写し取り、たんぱく質を合成する働きを持つ。
*2 iPS細胞 人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells)。細胞を培養して人工的に作られた多能性の幹細胞であり、さまざまな種類の細胞への分化が可能。
*3 GP(General Partner) 無限責任組合員のことで、ファンドの運営に責任を負う組合員のこと。
mRNAを活用した創薬支援の概要
世界中で新たな感染症の発生や高齢化が進む中、個別化医療*4の実現が期待されています。一方で、個別化医療に必要となる新薬の研究開発においては、候補物質の製造や薬効を有する物質の選定、安全性検証など、開発期間の短縮が重要な課題となっています。
mRNAを用いた創薬は、新型コロナウイルス感染症のワクチンの迅速な実用化が注目を集めているように、特定の遺伝子情報の一部をコピーするなどにより、短時間で効果のある配列の設計が可能であるため、従来の医薬品と比較して大幅に研究開発期間を短縮することが可能となります。ワクチンやがん治療薬としての活用が期待されています。
*4個別化医療 疾患の状態や個人の体質(遺伝情報など)に応じた最適な治療を行うこと。
■関連情報
・令和3年度補正予算「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」の採択結果について
https://www.meti.go.jp/information/publicoffer/saitaku/2022/s220930002.html
■関連ニュース
・日本のmRNA医薬品創薬市場の活性化に向けてファンドを設立
https://jp.ricoh.com/release/2022/0830_1/
・リコー、mRNAを活用した創薬支援事業を強化
https://jp.ricoh.com/release/2022/0517_1
・iPS細胞を活用したバイオメディカルの共同事業を北米中心に開始
https://jp.ricoh.com/release/2019/0619_1
■関連リンク
・創薬支援事業(iPS創薬、RNA-CDMO) 紹介ページ
https://industry.ricoh.com/healthcare/biomedical/drugdiscoveryservice
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