プレスリリース
発達障害を含む脳や神経の違いを優劣ではなく多様性として尊重し合う社会をめざして
武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「当社」)は、この度、大人の発達障害について、社会全体でのインクルージョン(多様な人々が互いに個性を認めあっている状態)を図ることを目的に、2022年10月10日の「世界メンタルヘルスデー」より「日本橋ニューロダイバーシティプロジェクト」(以下「本プロジェクト」)を、当社のグローバル本社がある東京日本橋地区を起点に発足いたします。つきましては、本プロジェクトの趣旨に共感いただき、本プロジェクトの活動に賛同いただける企業・団体の募集を開始いたします。
「ニューロダイバーシティ」は、多様性を認め、受け入れ、活かすことで、社会をよりよくする、「ダイバーシティ&インクルージョン」のなかでも、その改善に向けた取り組みの遅れが指摘されている分野です。当社は、「ニューロダイバーシティ」推進のキープレーヤーとして、今後、社内で取り組みを推進するのみならず、様々なステークホルダーと連携しながら包括的な取り組みを積極的に展開し、多様性がもたらす豊かな社会の実現に貢献していきます。
当社は発達障害へのインクルーシブな社会を目指して、発達障害そのものへの理解を高めるために大人の発達障害ナビを開設し、啓発活動を行っています。
そして本プロジェクトでは、多くの企業が集う日本有数のオフィス街であり、発達障害へのインクルーシブな社会実現の土壌が整うエリアの一つである日本橋より、ニューロダイバーシティという概念を知っていただき、ニューロダイバーシティあふれる職場づくりを考えていただく活動を行っていきます。
本プロジェクトは、古くは五街道の起点として、全国各地から多種多様な人材や知見が蓄積された日本橋の地から、ニューロダイバーシティが日本のスタンダードになることを目指すプロジェクトとして発足し、その活動の一環として今後、啓発冊子のデジタル配布や、特設ページの開設、共創ワークショップの実施などを展開していく予定です。
本プロジェクト発足に先立ちまして、2022年9月1日(木)より本プロジェクトへの「賛同企業・団体募集」を開始いたします。
本プロジェクトを通して、意識の変化、そして行動の変化へと段階的にニューロダイバーシティの認知を拡大し、発達障害を含む脳や神経の違いを優劣ではなく多様性として尊重し合う社会をめざしてまいります。
■「日本橋ニューロダイバーシティプロジェクト」概要
海外でますます浸透が進むニューロダイバーシティですが、その考え方は残念ながら日本では認知がほぼ進んでいません。
そういった状況を鑑み、まずは、「障害ではなく多様性の一つとして捉えるニューロダイバーシティの概念の社会的な浸透を図り、当事者に対する受け入れ風土の醸成に繋げる」ことを目的として本プロジェクトの発足を起案いたしました。本プロジェクトを通して意識の変化、そして行動の変化へと段階的にニューロダイバーシティの認知を拡大し、発達障害を含む脳や神経の違いを優劣ではなく多様性として尊重し合う社会をめざしてまいります。
意識の変化:
社会が、発達障害を多様性の一つとして捉え、個性を尊重すべきというニューロダイバーシティの考え方を理解している状態
行動の変化:
社会が、発達障害を多様性の一つとして捉え、当事者を受け入れている状態
■募集要項
賛同企業・団体の申請条件
日本橋にゆかりのある企業・団体であること(本社や店舗が日本橋にある、その他広く日本橋に関係のある企業・団体であれば特に条件はございません)
本プロジェクトの趣旨にご関心もしくはご賛同いただけること
■応募方法
下記(1)、(2)いずれかの方法にてご応募ください。
(1)以下応募フォームより、ご応募ください。
https://forms.gle/ouAqraT2U3E42CEq6
(2)日本橋ニューロダイバーシティ広報事務局(株式会社プラップジャパン内)
(neuro_diversity@prap.co.jp)宛に、メールで以下情報と合わせてご応募ください。
会社名もしくは団体名
ご住所
ご担当者様の氏名・お電話番号・メールアドレス
ご関心・賛同いただいた理由
※ご応募いただいた場合、事務局より、詳細のご説明をさせていただきます。
※本プロジェクトの賛同企業・団体は、当社と賛同企業・団体間の両者の書面合意をもって決定させていただきます。
※ご連絡いただいた個人情報は、武田薬品工業株式会社およびその委託先である株式会社プラップジャパンにおいて、本プロジェクトの遂行の目的に利用いたします。
■ニューロダイバーシティとは
ニューロダイバーシティ(Neurodiversity、神経多様性)とは、Neuro(脳・神経)とDiversity(多様性)という2つの言葉が組み合わされて生まれた、「脳や神経、それに由来する個人レベルでの様々な特性の違いを多様性と捉えて相互に尊重し、それらの違いを社会の中で活かしていこう」という考え方であり、特に、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、学習障害といった発達障害において生じる現象を、能力の欠如や優劣ではなく、『人間のゲノムの自然で正常な変異』として捉える概念※1でもあります。
■発達障害について
発達障害には、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習症(学習障害)(LD)、チック症、吃音などが含まれます。これらは、生まれつき脳の働き方に違いがあるという点が共通しています。同じ障害名でも特性の現れ方が違ったり、いくつかの発達障害の特徴を併せ持ったりすることもあります。特性※2により生活面や仕事面などに生きづらさを抱える方も多い一方で、彼らにある特性は何らかの特殊な能力と表裏一体である可能性が、最近の研究で示されています。
また、発達障害より広い範囲の症状を捉えた神経発達障害※注と呼ばれる用語もあります。発達の問題への悩みは、学校などの学びの場を超えて、社会生活などにおいても存在します。
※注
最新版のDSM5(2013年発行)では正式な医学用語として、発達障害を神経発達障害と総称すると記載がありますが、本プロジェクトでは、「発達障害」と記載いたします
出典
※1経済産業省.「ニューロダイバーシティの推進について」.経済産業省HP.2022-04-08.
https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/diversity/neurodiversity/neurodiversity.html
(参照2022-06-29)
※2厚生労働省.「知ることからはじめようみんなのメンタルヘルス」.厚生労働省HP.2011.
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_develop.html
(参照2022-06-29)
<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤とワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(治療手段)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国と地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
※詳細については、以下をご覧ください。
https://www.takeda.com/jp/