プレスリリース
〜最大200GbpsのIPsec中継性能と柔軟性・拡張性により、通信事業者の多種多様なネットワークサービスに対応可能〜
● 100G / 40Gを4ポート、1G / 10G / 25Gを24ポート搭載
● 1RUボックス型で最高クラスのIPsec中継性能(最大200Gbps)
● プログラマブルデータプレーンにより通信事業者の多種多様なネットワークサービスに対応可能
古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:小林敬一)は、ルータブランドFITELnet(R) FXシリーズの新製品「FX2」を2022年7月末より発売します。
■背景
本格的な5G社会の到来とリモートワークの拡大に伴う通信トラフィック量の増大により、データセンタやクラウド、キャリアネットワークでは、高性能・高機能・高信頼性対応への要求がますます高まっています。また、SD-WAN(注1)やSASE(注2)などの高度な技術・フレームワークが登場し、それに対応するための柔軟性・拡張性も要望されています。これらの多様な要望に対応できるよう、当社が長年培ってきた専用ルータとしての機能・性能を強化しつつ、様々な機能を追加・拡張できる製品としてFX2を開発しました。
■内容
FX2は、これまで培った高度な技術やノウハウを凝縮し、1RUボックス型で最高クラスの機能・性能を実現しつつ、100G / 40Gを4 ポート、1G / 10G / 25Gを24ポート搭載し、多様なサービスに対して高収容を可能にします。また、中継性能あたりの消費電力は従来機種FX1の4分の1に削減しています。大規模企業ネットワークやデータセンタ、通信事業者の商用ネットワークまで、幅広くお使いいただけます。
当社は国内ネットワーク機器メーカの強みを活かし、開発・保守・セールスエンジニアが一体となったサポート体制で、ネットワークの高性能化・高機能化・柔軟性・拡張性の確保を強力にバックアップします。
[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/1782/61421/350_112_2022072712510462e0b62840ed0.png
<FX2 外観>
特長1:柔軟性・拡張性を備えた高収容ポート
100G / 40Gを4ポート、1G / 10G / 25Gを24ポート搭載し、多様なサービスに対して高収容を可能にします。また、複数台を1台の装置として運用可能とするクラスタ機能に対応予定です。最大4台構成で1G / 10G / 25Gを96ポート搭載、最大800Gbpsを予定しています。
[画像2]https://user.pr-automation.jp/simg/1782/61421/300_253_2022072712520962e0b669062bc.png
<3台でのクラスタ構成例(対応予定)>
特長2:最大200GbpsのIPsec中継性能
1RUボックス型のIPsec(注3)において最高クラスの性能となる最大200Gbpsを実現し、従来機種と比較して約15倍に向上しました。そのため、IPsecであっても100Gの帯域を有効に活用できます。
特長3:プログラマブルデータプレーン対応
SRv6(注4)、EVPN(注5)、MPLS(注6)等、高機能なデータプレーンを実現するためのフルプログラマブルプラットフォームとして設計されており、通信事業者の多種多様なネットワークサービスに柔軟に対応可能です。
特長4:コントロールプレーン/データプレーンのスケール拡張性
CPUコアのアサインを自由に設定できるFlexible Core Assign機能に対応しています。平文のみであれば中継処理に多くコアを割り当てる、IPsec処理が多ければ暗号処理に多くコアを割り当てるなど、使用用途に応じたコアアサインを行うことでCPUの潜在能力を引き出します。
特長5:QoSやDPIなどの付加価値機能を提供
高速かつ柔軟なQoS(Quality of Service)やフロー検索を実現するためのアクセラレータFPGA(Field Programmable Gate Array)を新規開発しました。高速検索を行うことが可能なTCAM(Ternary Content Addressable Memory)とのインタフェースを持たないNP(Network Processor)をサポートし、NP/L3SW(Layer3 Switch)で不足するトラフィックマネージャの機能・スケールをアシストします。またFPGAを活用した新たな付加価値も検討中です。
特長6:機能・スケールを選択できるライセンス体系
通信事業者様が提供するネットワークサービスに応じた機能拡張ライセンスを選択することで、導入コストを最適化することが可能です。さらに加入者数の増大に応じてIn Service Upgrade可能なスケール拡張ライセンスを追加することもできます。
特長7:ゲートウェイ機として初のコンテナを実装予定
FITELnet(R) vFXアーキテクチャをベースとしたLinuxコンテナ機能の対応をゲートウェイ機として初めて予定しています。
CPE監視やフローサンプリングなど様々なアプリケーションを自由にアドオンできるアーキテクチャとなり、White Box製品のような高い拡張性を実現します。
■本体仕様
[画像3]https://user.pr-automation.jp/simg/1782/61421/700_211_2022072713023262e0b8d8f023a.PNG
FX2の詳細
https://www.furukawa.co.jp/fitelnet/product/fx2/index.html
■用語解説
(注1)SD-WAN(Software Defined Wide Area Network):ソフトウェアでネットワークを制御する技術(SDN)を用い、広域網での拠点間接続などを柔軟に実現する技術。
(注2)SASE(Secure Access Service Edge):内部ネットワークを外部から守る従来の境界型セキュリティとは対照的に、リモートアクセスやクラウドサービスへのアクセスなどについてもセキュリティを担保するための様々なネットワーク・セキュリティ技術から構成されるフレームワーク。
(注3)IPsec(IP Security):転送データ(パケット)を暗号化、トンネリング、復号化することにより、途中経路でのデータ改竄・盗聴を防ぎ、セキュリティが確保されたバーチャル・プライベート・ネットワーク(VPN)を構築する技術。
(注4)SRv6(Segment Routing IPv6):IPv6上でセグメントルーティングを実現し、経路制御やサービスチェイニングなどを行う技術。
(注5)EVPN(Ethernet VPN):Layer2 VPNを実現するための技術。
(注6)MPLS(Multi-Protocol Label Switching):パケットにラベルという識別子を付加して高速な転送を実現する、VPN(Virtual Private Network)を構築するための技術。
※「FITELnet」は古河電気工業株式会社の日本における登録商標です。
■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。
古河電工グループのSDGsへの取り組み
https://furukawaelectric.disclosure.site/ja/themes/182
■FX2についてのお問い合わせ先
https://www.furukawa.co.jp/fitelnet/contact/index.html