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プレスリリース
アルプスアルパインのIoTソリューション「アナログメータ監視システム」が、凸版印刷のDXソリューション「e-Platch」とのシステム連携により、工場環境データの統合モニタリングに貢献
自社IoTソリューションの提案力強化を見据えて
アルプスアルパイン株式会社(TOKYO:6770、社長:栗山 年弘、本社:東京都、以下 アルプスアルパイン)の開発したIoTソリューション「アナログメータ監視システム」が、凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)の開発したDXソリューション「e-Platch™(イープラッチ)」とのシステム連携を実現しました。「e-Platch™」は、排水の水位や水素イオン濃度を始めとする工場の環境データを自動収集して、分析・レポートまで実現する統合モニタリングシステムです。本システム連携により、「e-Platch™」においても「アナログメータ監視システム」の機能である遠隔自動検針が可能となり、工場・施設での環境保全や点検作業の負荷を軽減、効率化でき、能動的な環境保全活動への人的リソースの割り当てが可能となります。
「e-Platch™」の通信規格には、凸版印刷が普及を推進する次世代LPWA(Low power wide area低消費電力ネットワーク)「ZETA(ゼタ※1)」が活用されています。アルプスアルパインでは、今回のシステム連携を通じてお客様それぞれの通信環境に応じたより最適なシステム構築を可能とし、自社IoTソリューションの提案力を強化を目指します。
[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/1751/59959/700_429_2022061616275762aadb7d5c441.jpg
取り組み背景
世界的な気候変動や環境問題への対応は、SDGsの観点からも企業の存続に不可欠であり、製造現場における環境保全は企業が果たすべき社会的責任となっています。しかし、多くの工場では、電波の届きにくい屋内や地下、電源が確保できない屋外などに測定器・センサが設置されており、従来のネットワーク技術ではIoT化は困難でした。また、測定器・センサからの環境データの収集業務、特にアナログメータの検針は、人による巡回点検の負荷やデジタルメータに置き換えるための投資・作業負荷などが課題となり、IoT化の阻害要因となっています。
今回、電子部品・車載情報機器においてハードウェアとソフトウェアの両面で高い技術力と豊富な実績を持つアルプスアルパインとZETA通信技術ノウハウを持つ凸版印刷が技術や知見を持ち寄ることで、「ZETA」ネットワークを活用した後付け可能なアナログメータの遠隔自動検針を可能としました。
「ZETA」を活用した死角のない通信ネットワーク、既存の測定器を活用できるデータ変換機器、アナログメータの遠隔自動検針機能により、環境データの点検業務におけるIoT化の阻害要因を解消、専用監視アプリケーション上で統合して見える化することで、環境保全DXのトータルソリューションが可能となります。
「アナログメータ監視システム」の特長
アルプスアルパインが開発した、工場や建物に既設されたアナログメータに後付けすることでメータ値の遠隔モニタリングを可能とする、手軽で導入ハードルの低いIoTソリューションです。アナログメータの巡回検針工数を低減するほか、目視による読み取り・転記ミスも防止することで、業務効率の向上による労務コスト削減に貢献します。センサデバイスの販売に加えシステム提供による年額課金のリカーリングビジネスとして、2022年4月より量産・販売を開始しています。その他詳細は下記をご覧ください。
参考:2022年03月31日発表「アナログメータ監視システムの量産・販売を開始」
https://www.alpsalpine.com/j/news_release/2022/0331_01.html
「e-Platch™」の特長
@「ZETA」を活用した「死角のない無線通信ネットワーク」を構築
多くの工場では、入り組んだ構造に起因する電波の届きにくいエリアや、電源の確保が難しい場所が存在しますが、電池駆動タイプの中継器を適切に配置することで、死角のない無線通信ネットワークの敷設が可能です。
A既存の測定器の流用を可能とするデータ変換機器「ZETABOX™」
データ変換機器「ZETABOX™」により、測定器から出力されるデータをデジタル化し、ZETAネットワークに転送します。既存の測定器が流用できるため、導入コストを低減でき、データ収集に伴う測定器のメンテナンスなどの作業変更も不要です。
Bアナログメータの遠隔自動検針機能
アルプスアルパインが開発したIoTソリューション「アナログメータ監視システム」とのシステム連携により実現。アルプスアルパインの持つデバイス開発力、ソフトウェア開発力と、凸版印刷の持つ「ZETA」通信技術ノウハウを融合して「ZETA」対応版のシステムを構築しました。既設のアナログメータに後付けすることで、低コストでメータ値の遠隔モニタリングを可能とします。カメラ方式と比べ、カバーのくもりや照度不足など計測環境の影響を受けにくい高精度な測定ができることが特長です。
C環境保全業務を見える化する「e-Platch™」専用監視アプリケーション
各種センサで収集したデータは、クラウド型システムプラットフォーム「ZETADRIVE®」で管理されます。「ZETADRIVE®」で管理されたデータは、専用監視アプリケーションとのAPI(Application Programming Interface)連携により、データ分析、グラフ作成、アラート機能、レポート生成などに対応し、環境保全業務を統合的に見える化します。
D製造DX支援ソリューション「NAVINECT®」との連携
「ZETADRIVE®」を介して「NAVINECT®」と連携することで、製造ラインの監視の選択肢を大幅に増やすことも可能となります。
「NAVINECT®」公式サイト: https://navinect.jp/
今後について
当社直販による既存の販路に加え、凸版印刷による「e-Platch™」の拡販を通じてアナログメータ監視システムの普及を推進します。また、今回のシステム連携を通じてお客様それぞれの通信環境に応じたより最適なシステム構築を可能とし、自社開発IoTソリューションの提案力強化を目指します。さらに将来的には、アルプスアルパインのコア技術であるセンサ、コネクティビティ、HMI(Human Machine Interface)およびソフトウェア開発・システム設計力を生かしたIoTソリューションの拡充を進め、工場のみならず物流や都市など幅広い領域のIoT化を推進し、作業効率向上および人的リソースの最適化、ひいては少子高齢化による働き手不足の解消に貢献します。
※1 ZETA
英国ZiFiSenseが開発した、超狭帯域(UNB:Ultra Narrow Band)による多チャンネルでの通信、メッシュネットワークによる広域の分散アクセス、双方向での低消費電力通信が可能といった特長を持つ、IoTに適した最新のLPWAネットワーク規格。LPWAの規格のひとつであるZETAは、中継器を多段に経由するマルチホップ形式の通信を行うことで、他のLPWAと比べ、基地局の設置を少なくでき、低コストでの運用が可能な方式として注目されています。
以上
本件に関するお問合わせ先
<本件に関するお問い合わせ先>
アルプスアルパイン株式会社
コーポレートコミュニケーション部 PR1課
五石 裕朗
〒145-8501 東京都大田区雪谷大塚町1-7
TEL 03-5499-8001(直通)
hiroaki.goishi@alpsalpine.com