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シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社

グローバル株式市場の低迷後に輝き続ける企業とは?

(Digital PR Platform) 2022年06月01日(水)13時14分配信 Digital PR Platform

株式市場が低迷期を経ても輝き続けるのはどのような企業でしょうか。グローバル株式コア運用戦略の担当ファンドマネジャーであるフランク・トルマンがご紹介します。



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フランク・トルマン
ファンドマネジャー, グローバル株式


グローバル株式は過去数週間にわたり軟調な推移が続き、特に米連邦準備制度理事会(FRB)が5月4日に政策金利を0.5%引き上げることを決定して以降、急落する局面も見られました。
米国株式市場は情報技術銘柄とグロース銘柄の構成比率が高いことから、今般の下落は市場の平均リターンを下回りました。
株式投資家にとって、企業に起きていることを理解する主要な情報源の一つは四半期決算です。四半期決算は、上場企業が日々何を見て、何を変化させ、何を変化させていないか、について詳細に説明しています。


グローバル先進国株式の推移


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足元は良好な決算、ただし一部のセクターは雲行きが怪しい
2022年1-3月期の決算発表シーズンが終了しました。大半の企業にとって景況感は非常に良好であり、収益と利益の力強い伸びを示しています。2021年ほどの力強さはないかもしれませんが、米国S&P500指数の上場企業は10%台前半の増収増益を達成しています。
2022年度通期をみた場合、利益予想は上方修正されることはないものの、大幅に崩れることはありません。これは上出来といえます。


企業利益

2022年度の利益予想の修正は停滞している


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しかしながら、一部のセクターはより困難な状況にあり、雲行きも怪しくなってきています。1-3月期の収益が減少したセクターの一つは金融であり、その中でも銀行でした。これは引当金が急増したことが主な要因です。引当金とは、将来の損失を見込んで確保しておく資金のことです。ただし、銀行の不良債権損失は長期間にわたって低水準であったため、そこからの増加ということを忘れてはなりません。
これらの引当金の多くは比較的短期間で終了する可能性があります。より大きな問題は、FRBが経済を軟着陸させることができるのかどうか、それとも経済が不況に陥るのかどうか、ということです。不況に陥れば、明らかに銀行は不良債権の増加に直面する可能性があります。
もう一つ困難な局面にあるセクターは製造業です。物理的に商品を作り、それを世界中に出荷することに関わるものは全て、足元で非常に複雑な状況に直面しています。サプライチェーンには多くのコスト圧力がかかっています。


「必要不可欠な」商品やサービスを提供する企業の株価が優位に展開すると予想
そのコスト増加を価格に転嫁する能力こそが、銘柄選択を重視する運用者が注目するポイントになっています。一言でいえば「価格決定力」、つまり需要を破壊することなく価格を引き上げる力の源泉は、ミッション・クリティカルで不可欠な製品・サービスを有するかにあるといえます。
これは現実に製品・サービスを有するかどうか、または認識の問題である場合もあります。例えば、コカ・コーラの例を挙げます。スーパーマーケットに行くと、値段は安く、味はほとんど変わらない自社ブランド製品の隣にコカ・コーラが並んでいるとします。しかし顧客はコカ・コーラを比類のない商品であると認識して購入します。その結果同社は前年比約7%増の値上げを成し遂げることができたのです。
もう一つ、マイクロソフトの技術を例に挙げます。マイクロソフトの一連のツールはオフィスで働くほとんどの人々にとっておそらく必要不可欠なものです。そのような状況において、マイクロソフトが少し値上げをしたからといって、企業がマイクロソフトとの契約を解除するとは考えにくいのです。
このような例にあげた企業はインフレ環境を非常に上手く乗り切ることができると考えています。


支出抑制を強化するエネルギー・セクターはサプライズの可能性あり
足元で特にフォーカスして調査を行っているセクターは、今年の原油価格の上昇の影響を受けているエネルギーです。運用チームでは、原油価格は今後も比較的堅調に推移する可能性が高いとみています。エネルギー企業が“規律ある資本配分”、つまり支出を抑制することによって、ポジティブ・サプライズが起こるかもしれません。これまでのエネルギー・セクターではあまり見られなかったコンセプトといえますが、実際にエネルギー企業は“いかなる価格でも掘削活動を増やす”、ということを控えているようです。そのかわりに、フリーキャッシュフローの創出と、そのキャッシュを株主に還元することを重視しています。
グローバル株式運用にあたっては、引き続きエネルギー・セクターに着目して銘柄選定を行っていきます。




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