プレスリリース
神田外語大学 これまでのボランティア活動の軌跡〜ボランティアセンター設立から10年で延べ約5,000名の活動実績〜
神田外語大学(千葉市美浜区/学長 宮内孝久)は、2013年に神田外語大学ボランティアセンター(以下、ボランティアセンター)が設立されてから、今年で10年目を迎えました。これまでボランティア活動に参加した学生数は延べ4,791名にのぼります。本学では「言葉は世界をつなぐ平和の礎」という建学の理念に基づき、「スポーツ言語サービス・国際大会」「地域貢献・国際交流」「国際協力・国際開発」という3つの柱のボランティア活動を通じて、国際社会や地域社会が抱えるさまざまな問題やニーズを発見・共有しつつ、学生が自らの主体性・社会性・人間性を育む機会を提供してきました。今後も、学生がボランティア活動を通じて、人の役に立つことの喜びやコミュニケーションの重要性を実感することで、その経験を生かし幅広い活躍ができるよう支援して参ります。
<これまでのボランティア活動の軌跡 〜スポーツ言語サービス・国際大会ボランティア〜>
国際的なスポーツイベントに携わる機会を学生に提供することで、その実践の場において言語の運用能力や社会性を育み、そして人間性を高め国際社会に貢献できる人材を育成することを目指す活動です。本学では、1998年の長野オリンピック・パラリンピックや2002年のFIFAワールドカップ(日韓共催)など、2013年のボランティアセンター設立前からさまざまなスポーツ言語サービス・国際大会ボランティアを支援してきました。ボランティアセンター設立からこれまでボランティア活動に参加した学生数は延べ1,129名になります。
2013年には、オリンピック・パラリンピック競技大会の招致を目指して、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会と連携協定を締結しました。
【詳細リンク】
https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/kuis_news/detail/0510_0000001038.html
2014年には、21世紀グローバル社会にふさわしい人材の育成を目指して、全国7つの外大(神田外語大学、関西外国語大学、京都外国語大学、神戸市外国語大学、東京外国語大学、長崎外国語大学、名古屋外国語大学)の代表者が集まり、「全国外大連合憲章」への調印を行いました。
【詳細リンク】
https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/kuis_news/detail/0510_0000002028.html
2015年からは、これまでの成果と経験を基に、全国外国語大学の学生を対象とした「言語サービスボランティア育成セミナー」を開催してきました(これまでの受講者数は累計2,396名)。同セミナーは、各界から講師を招き、日本文化や異文化理解、おもてなし、言語サービス、観光ガイドなどに関する講座を行い、外語大生ならではの語学運用能力に加え、コミュニケーション力、ホスピタリティ精神、専門知識を備えたグローバル人材の育成に寄与してきました。
【詳細リンク】
https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/news/166958/
2016年には、本学含む全国外大連合は日本から唯一のボランティア団体として、平昌2018オリンピック・パラリンピック組織委員会と協定を締結しました。そして、平昌2018冬季オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、言語サービスボランティアの育成や派遣などの更なる相互協力を目指しました。
【詳細リンク】
https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/kuis_news/detail/0510_0000004691.html
平昌2018冬季オリンピック・パラリンピック競技大会では、本学の学生67名が韓国延世大学で研修を受けた後、江陵(カンヌン)、平昌(ピョンチャン)、旌善(ジョンソン)の3会場に分かれて各担当のボランティア活動に参加。観客に対し、主に英語・韓国語・中国語を用いて、大会会場の運営を支援しました。
■ 参加した学生からの声
アジア言語学科韓国語専攻4年(参加当時) 長尾滉さん
平昌2018冬季オリンピック:スピードスケート会場で観客誘導などに従事
海外でボランティア活動を行う上で、自分達も「もうひとつの日本代表」だという気持ちで臨みました。私はスピードスケート会場の担当でしたが、競技はもちろんのこと、観客の熱狂や大規模な国際大会の裏側までこの目で見て体感することができたのは一生の財産になりました。さまざまなイレギュラーが発生する中で、冷静に判断し対応する力が鍛えられたという実感がありますし、何より世界中から人々が集まる場において異文化への理解と学ぶ姿勢をもつことが重要だということを改めて再確認することができました。ボランティアの現場は新たな発見、出会いが溢れる最高の教科書だと思います。
東京2020オリンピック・パラリンピックでは、本学の学生221名(推定)が大会ボランティアや都市ボランティアなどの多岐にわたる活動に従事し、外国語運用能力はもちろん、異文化理解力、言語サービススキル、地理や街の情報など、さまざまな力や教養を駆使して大会を支援しました。
■ 参加した学生からの声
外国語学部英米語学科4年(参加当時) 鎮西ちひろさん
東京2020オリンピック:テコンドー試合で選手の入退場の案内などに従事
さまざまな人との出会いの中で、学んでいる語学を生かしたいという思いと、アメリカに行った際に多くの人に助けていただいた経験から、今度は私が日本で多くの方を支えていきたいと考え、参加を決めました。ボランティア活動中、試合を間近で見ることができ、その迫力に驚きました。選手に話しかけることができなかった悔しさから、更に語学を勉強し、沢山の人と繋がりたいという意識が芽生えました。1単語でも多く言葉を知っているだけで、より多くの人と繋がることができると思うので、今後は他の言語にも挑戦していきたいです。
<これまでのボランティア活動の軌跡 〜地域貢献・国際交流ボランティア〜>
地域社会が抱えるさまざまなニーズや課題を自ら発見する機会を学生に提供することで、学生が地域との協働意識をもち、ボランティア体験を通じて主体的、能動的に行動することを学ぶ活動です。ボランティアセンター設立からこれまでボランティア活動に参加した学生数は延べ3,304名になります。
本学は2011年より、東日本大震災の被災地の子どもたちに英語を楽しく学んでもらい、継続して被災地を訪れることで、震災を風化させないことを目的とした「東日本大震災復興支援プロジェクト」に取り組んできました(2020〜2021年度は英語教材の寄付のみ)。
■ 参加した学生からの声
外国語学部英米語学科1年(参加当時) 大島光貴さん
東日本大震災復興支援プロジェクト:被災地の児童館で英語教育活動の支援
東日本大震災の被災地の現状を自分の目で見て学びたいと思い、ボランティア活動に参加しました。実際に宮城県亘理町を訪れ、語り部の方に町を案内してもらいながら震災当時の様子やその後の復興についてお話をしていただく「語り部ツアー」に参加しました。その後、被災地にある児童館の子どもたちに英語を教えたり一緒に遊んだりしました。これらの経験から、震災がもたらした被害の大きさを再認識したと同時に、震災から月日が経ち町は整備されつつありますが、現地の方々の心の中には震災の記憶が今でも残っているということを実感しました。震災から10年以上経ちましたが、これからも被災地との繋がりを継続していき、また今後起こり得る災害に備えるために、「人に伝える」という活動にも注力していきたいです。
<これまでのボランティア活動の軌跡 〜国際協力・国際開発ボランティア〜>
学生は海外ボランティアプログラムに参加し、大学で培った知識・技能を国際協力の現場で活用していきます。言語や文化の異なる人々と協力し合いながら活動する中で「世界の諸問題に目を向け、問題解決に向けて主体的に行動する力」と「国際社会で通用するコミュニケーション能力」を養い、幅広い視野をもつグローバル人材の育成を目指します。ボランティアセンター設立からこれまでボランティア活動に参加した学生数は延べ358名になります。
本学は2011年より、一般社団法人CIEE国際教育交換協議会(※1)のボランティアプログラムを通して、夏季・春季に海外でのボランティア活動を支援してきました(2020〜2021年度は未実施)。
※1 一般社団法人CIEE国際教育交換協議会:
教育を通して国際交流を図り人類の相互理解を促進することを目的に1947年にアメリカで創設された非営利法人Council on International Educational Exchange(通称CIEE)の日本法人
■ 参加した学生からの声
外国語学部英米語学科1年(参加当時) 嬉野七樺さん
CIEE国際ボランティアプロジェクト:フランスの障がい者施設で舞台建設に従事
英語漬けの環境や、実際に経験することでしか分からない異文化を体験したいという思いから参加を決めました。活動を通じて、自身の語学力の不足、宗教や文化的背景の違いから生まれる価値観の違いについて学びました。海外ボランティア活動での経験は、自分が実際に現地に行かないと気付けない人との関わり方や特有の文化、語学の運用方法を学び、そこから自分がどう学びを深めて行きたいのかを考えられる貴重な機会になりました。また、フランスの食文化やファッション、国民性を更に好きになり、フランスの社会問題にも興味をもつことができました。
<神田外語大学ボランティアセンター長/アジア言語学科中国語専攻教授 布川雅英よりコメント>
神田外語大学のボランティアセンターは、建学の理念に基づき、さまざまなボランティア活動をサポートしてきました。そして、学生は自らの言語運用能力を活用し、能動的・積極的な姿勢で活動に取り組んできました。その中で、学生は時に自らの力不足を痛感し、また達成感を味わうことで、その後の学習につなげています。その経験はかけがえのない財産になっています。学生にはボランティア活動を通じて、誰かの役に立つことの喜びやコミュニケーションの重要性を実感し、その経験を生かした更なる活躍を期待しています。
神田外語大学ボランティアセンター長
アジア言語学科中国語専攻 教授
布川 雅英
<ボランティアセンター副センター長/体育・スポーツセンター准教授 朴ジョンヨンよりコメント>
オリンピック・パラリンピックやワールドカップに代表されるように、スポーツの国際化・グローバル化は急速に進行しています。スポーツは国籍を問わず、言語・人種・宗教を乗り越え、世界の人々に喜びと感動、そして勇気を与える力をもっています。その意味ではスポーツは世界をつなぐ平和の共通語であり、優れたコミュニケーションツールでもあります。
神田外語大学からは毎年、国内外で開催される国際スポーツ大会・イベントに多くの学生を言語サービスボランティアとして送り出しています。参加した学生からは「学んでいる言語以外に、ほかの言語を学びたいという意欲がわいた」、「外国人選手と接し、異文化理解力が深められた」など活動の充実ぶりが窺えます。この経験を通じ、客観的な自己の言語能力に気づき、外国語学習へのモチベーションアップに繋げ、グローバル社会で活躍することを願ってやみません。
ボランティアセンター副センター長
体育・スポーツセンター 准教授
朴ジョンヨン
<参考>
【神田外語大学ボランティアセンターHP】 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/main/labo/vc/
【ボランティアセンター報告書】 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/main/labo/vc/vt_rep/
【これまでのボランティア実績】 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/main/about/announcement/
▼本件に関する問い合わせ先
学校法人佐野学園(神田外語グループ) グループコミュニケーション部
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