プレスリリース
株式会社長楽館は、「旧村井家別邸(長楽館)」(1909年竣工、京都市東山区)が、2024年10月18日(金)付けで文化審議会から文部科学大臣に答申されたことを受け、国の重要文化財として指定される運びとなりましたことをお知らせします。
今後、官報告示を経て、正式に指定される予定です。
旧村井家別邸(長楽館)は、アメリカ人J.M.ガーディナーの設計により1909(明治42)年に竣工した洋風住宅建築です。本建築は1986(昭和61)年より京都市有形文化財に指定されています。新たな調査によりJ.M.ガーディナーの卓越した技量を示す建築要素や優れた保存状態が再評価され、今回の答申をもって、建物1棟と、附として門及び塀1棟、家具51点が国の重要文化財に指定されることとなります。
■重要文化財指定記念「115周年目のストーリー」
株式会社長楽館では、115周年という節目にあたる年において重要文化財への指定を記念して、2024年12月1日(日)〜2025年5月31日(土)に「115年目のストーリー」と題した記念企画を実施いたします。
本企画では、通常非公開の3階和室を含む旧村井家別邸(長楽館)の内覧やご利用を組み合わせた、ブライダル、宿泊、レストラン、カフェ等の各種プランをご提供し、長楽館の歴史的価値や文化的背景をより深く体感していただく機会を提供いたします。詳細は後日発表いたします。
■概要
旧村井家別邸(長楽館)は1986(昭和61)年に、「内部の凝った意匠に見るべきところがあり、規模も大きく、明治時代後期における和洋折衷の住宅建築の代表例として価値が高い」(*1)とされ、家具30点とあわせて京都市有形文化財の指定を受けました。村井家所有の後、一部用途の変更にあわせて改修がなされているものの、おおむね創建以来の姿が保たれており、竣工当時の家具調度品も現在まで継続して活用されています。
近年、京都市文化市民局文化芸術都市推進室文化財保護課により、新たに長楽館の建築要素や改修履歴・竣工当時から伝わる家具調度品の包括的な調査が実施されました。この調査により、迎賓・接客施設としての機能的なプランニング・中2階などを用いた室高の調整・階段まわりの空間演出・西洋の諸様式のほか、中国風意匠、書院造や茶室など、各室の性格に応じ使い分けた多様な内部意匠に加え、それらを可能としたJ.M.ガーディナーの卓越した技量が再評価され、国の重要文化財指定への答申がなされました。
株式会社長楽館は、この重要文化財への指定を謹んで受け止め、行政や有識者の方々と連携しながら、これからも京都の実業家 村井吉兵衛が建てたこの貴重な洋館をホテルとして活用し、訪れるお客様にその歴史的・文化的価値をお伝えしてまいります。利用と保存を両立させることで、旧村井家別邸(長楽館)が末永く文化遺産として受け継がれ、その価値が広く伝えられることを目指し、建物の保全に一層の尽力を続けてまいります。
【有形文化財(建造物)】※文化庁WEBサイト
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/
(*1) 京都市指定有形文化財(建造物)台帳
■旧村井家別邸(長楽館)について
旧村井家別邸(長楽館)は、明治の煙草王と呼ばれた実業家の村井吉兵衛の京都別邸として建築された洋館です。1905(明治38)年に着工、1907(明治40)年6月9日に上棟、1909(明治42)年に竣工しました。設計・監督はアメリカ人建築家J.M.ガーディナー、施工は清水満之助、内装は東京の杉田商店、京都の河瀬商店が手掛けました。長楽館という名前は、初代内閣総理大臣 伊藤博文によるもので、同氏が揮毫した「長楽館」の文字を使用した扁額が館内に掲げられています。国内外の賓客の迎賓・接遇施設として活用され、大正のご大典の際にはロシア・イタリアの特派大使を迎えました。
現在は併設した新館に全6室の客室を設けたホテルとなり、本館(長楽館)内ではレストラン・カフェ・スイーツブティック・バーを営業しています。
■会社概要
商号 :株式会社長楽館
所在地 :〒605-0071 京都市東山区八坂鳥居前東入円山町604
設立 :1954年9月
事業内容:宿泊施設、レストラン、カフェ及び結婚式・宴会場の運営
長楽館公式ホームページ: https://www.chourakukan.co.jp/
公式Facebook : https://www.facebook.com/chourakukan/
公式Instagram : https://www.instagram.com/chourakukan/
公式X : https://twitter.com/chourakukan
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