プレスリリース
WWIPは、NMPA中国化粧品製品申請のエビデンスとして使用することを目的とする化粧品原料効能評価文献の検索サービスを6月5日から開始します。
株式会社ワールドワイド・アイピー・コンサルティングジャパン(東京都港区:以下「WWIP」)では、中国の大手試験機関と連携し、日本企業からの依頼を受け、当該試験機関がデータベースで管理している相当数の原料の効能を示す文献データを検索、提供するサービスを6月5日より開始します。
背景:
中国の化粧品製品申請においては、新条例以降、パッケージに記載された効能訴求に対し、試験結果、アンケート調査、公的に認められた文献等のエビデンスを提出することが要求されています。*1
北京の関係者によると、「新条例施行以降、この効能訴求のエビデンスについて当局は審査を行なっていなかったが、今年5月から効能エビデンスの確認を進め始めた」とのことです。*2
効能訴求のエビデンスとなる文献を検索すること、特に海外の主要な学術文献サイトで対象となる文献がなかった場合、中国国内の文献を検索することは日本企業にとって困難な作業であり、文献での提出を諦めざるを得ませんでした。
また、化粧品製品の効能訴求であれば、化粧品製品そのものを消費者使用試験や実験室試験を実施し、その試験結果報告をもってエビデンスとすることができましたが、法規定に定められた効能表示「NO17 特定表示(原料の効能)」では、化粧品製品中に配合されている原料自体に訴求した効能があることを示す必要があるため*3 、原料製造企業も巻き込んで、エビデンス探しをしなければならない事態になっています。
*1 該当規定は「化粧品の効能表示に関する評価規範」。該当法規定の一部を文末に転記。
*2 各地方のNMPA当局により対応時期に差がある可能性があります。
*3 製品のパッケージに「保湿成分○〇〇配合」といった記載があるケース。
サービスの概要
日本企業からの依頼を受け、原料単位で、効能のエビデンスになり得ると考えられる文献をデータで提供します。
所要期間:10営業日。
提出方法:中文で出典が明示されたPDFデータ。
検索費用:
○ WWIPとコンサル契約がない場合
・文献が見つかった場合:60,000円(税別)
・文献が見つからなかった場合/検索費用として:25,000円(税別)
○ WWIPとコンサル契約を締結している企業
・文献が見つかった場合:40,000円(税別)
・文献が見つからなかった場合/検索費用として:18,000円(税別)
* 検索した文献については、エビデンスとして使用できると判断した該当箇所にマーカーをつけます。
* 検索でヒットした文献が複数ある場合は、最大2件の文献をご提供します。
* 弊社から提供される文献をデータが効能根拠資料としてNMPAから認められる保証はできかねますのでご了承ください。
* 文献は原文のままお渡しします。翻訳が必要な場合は別途お申し付けください。
文献の例:
[保湿]天然保湿剤の合成と応用研究(10%プロピレングリコール)
[保湿]ヒアルロン酸の生理学的機能と化粧品応用
[保湿]抗酸化活性と、さまざまなコラーゲンペプチド源の保湿および保湿性能
[保湿]保湿化粧品と自然保湿剤
[保湿]ポリグリコール脂肪酸エステルの保湿性能に関する研究
[保湿]化粧品へのビタミンとその誘導体の適用
[保湿]コラーゲンの最新の研究と応用の進捗状況
[保湿]セラミド2/セラミド3/の保湿効能研究
[ヘアケア]天然シルクペプチドのヘアケアに関する研究
[ヘアケア]ヘアケア製品における有機シリコンエマルジョンの適用
* 学術文献を使用する際の著作権の問題については、WWIPニュースリリースに記載がありますのでご参照ください。
https://wwip.co.jp/20230603-1/
効能表示に関する評価規範の関連法規定:
化粧品の効能表示に関する評価規範
第二条 中華人民共和国の国内で製造・販売される化粧品は、本規範に従って効能表示評価を行う。
第三条 本規範において「化粧品効能表示評価」とは、文献調査、研究データ分析または化粧品効能表示の評価試験等を通じて、通常の使用条件下での化粧品の効能表示内容を科学的に試験し、合理的な評価を行い、それに応じて評価の結論を出すプロセスをいう。
第五条 化粧品の効能は、文献、研究データ、化粧品の効能表明の評価試験等、十分な科学的根拠を持たねばならない。化粧品の効能表明の評価方法は、科学的、合理的かつ実現可能であり化粧品の効能表明の評価の目的を満たすことができる必要がある。
第二十条 本規範における用語の意味は以下の通り。
文献情報: 検索などを通じて入手した公開された科学的研究、調査、評価報告と著作、国内外の有効な法律や規制、技術文書などを含む。文献は、効果的なトレーサビリティを確保するために出典を示し、関連する結論は、製品の有効性の表明を完全に裏付ける必要がある。
研究データ: 科学的研究などを通じて得られた、製品の効能表示に関する未発表の研究結果。研究データは正確で信頼性が高く、関連する研究結果は、製品の効能表示を完全に裏付ける必要がある。
人体効能評価試験: 実験室条件下で、規定された方法及び手順に従って実施される人体試験結果で主観的な評価、客観的な測定及び統計分析を通じて、製品効能の表示に関する客観的な評価結論を導き出すプロセスを指す。
消費者使用試験: 客観的かつ科学的手法に基づいて消費者の製品の使用と効能表示の評価情報を効果的に収集、整理、分析するプロセスを指す。
実験室試験: 動物試験、体外試験(体外臓器、組織、細胞、微生物、理化学試験を含むがこれらに限定されない)を含むが、これらに限定されない特定の環境条件下で、所定の方法及び手順に従って行われる試験を指す。
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