プレスリリース

男性不妊専門医院エス・セットクリニック（東京都千代田区神田岩本町、理事長 山下直秀）は、2023年1月30日より、国内初の精子精密検査である『精子頭部細胞膜検査』を開始いたしました。

エス・セットクリニック：https://sset-clinic.com/
高精度精子検査Bコース：https://sset-clinic.com/menu/b_course/index.html

■精子頭部の細胞膜の傷を観察する方法を開発
エス・セットクリニックは平成24年の開院以来10000組を超えるご夫婦の男性不妊の相談や治療、20000件を超える精液検査を実施してまいりました。
当院の精子精密検査である『高精度精子検査Bコース』は、体外受精や顕微授精を検討している方、体外受精や顕微授精で中々結果が出ず精子の質の精査を希望される方に多く受診していただいています。
今回新たに、『精子頭部細胞膜検査』を国内で初めて臨床応用し、検査を開始いたしました。

■なぜ細胞膜を観察するのか？
精子頭部細胞膜検査は、DNA断片化検査とともに、重要な精子精密検査です。精子の細胞膜は、有害な物質が細胞内に入ってくることを防ぐ役割があります。精子の細胞膜が傷つくと、周りから有害な物質が細胞内に入ってきてしまい、細胞膜の直下にある大切なDNAを傷つけてしまいます。これまで、精子が泳いでいれば頭部及び尾部の細胞膜は正常であると考えられてきましたが、頭部の細胞膜が尾部の細胞膜よりも脆弱で傷つきやすいため、元気よく泳いでいるのに実はDNAが切れてしまっていることがあります。
精子の運動率が良いにもかかわらず、顕微授精を繰り返しても妊娠しないご夫婦や、これから顕微授精を検討しているご夫婦に受けていただく意義のある検査と考えています。

■頭部の細胞膜に傷がある精子は赤く染まる
特殊な赤い色素の入った溶液中で精子を泳がせると、頭部の細胞膜に傷があれば、色素が浸透して赤く染まります。その後に、別の溶解剤で細胞膜を溶かして青い色素で染めると、細胞膜に傷がなかった精子は青く染まります。さらに細胞分離用の特殊溶液を組み合わせて精子選別をすると、ＤＮＡに傷がない運動精子はほぼすべてが青く染まり、逆にＤＮＡに傷がつき、運動性を失った精子はほぼすべてが赤く染まります。
ご自身の精子の細胞膜が強いか弱いかが視覚的に一目瞭然でわかります。

（1枚目の画像）
赤〇：細胞膜が切れているため赤色に染まった精子
青〇：精子頭部に空胞を認めるものの、細胞膜は正常な精子





（2枚目の画像）
当院の精子選別の過程で廃棄されたDNA損傷精子を調べると、ほとんどの精子が赤く染まり頭部細胞膜がほとんど損傷していることがわかる。

■選別後の精子の運動率と細胞膜損傷精子の割合を対比し、男性不妊専門の泌尿器科医が評価をします。
頭部細胞膜に傷がある精子の割合と選別後精子の運動率を対比して総合的に評価をします。例えば、選別後運動率が90％とほぼ完ぺきであっても半分近い精子が赤く染まっている場合は、元気に運動している精子のDNAがひどく切れているタイプの可能性があります。
顕微授精を10回以上繰り返しているのにうまくいかない方は、授精に選んだ精子にこのような『隠れた異常』が潜んでいることがあるため、精子の精査することがおすすめします。
また、これから顕微授精を検討している方も、現状の自身の精子の細胞膜に問題が無いか？を事前に調べることで今後ご夫婦の妊活が長引くリスクを事前予測するのにご活用いただけると思います。

■エス・セットクリニックについて
当クリニックは、精子精密検査が受けられる国内初の男性不妊専門の不妊治療クリニックとして、平成24年の開院以来、10000組を超えるご夫婦の男性不妊の相談や治療を実施してきました。日本国内には非常に少ない、男性不妊を専門に行う泌尿器科医師が在籍しており、男性不妊の精密検査から、男性不妊治療用に開発したサプリメント等による薬物治療や日帰り精索静脈瘤手術・MD-TESE・良好精子選別サービスまで、ほぼ全ての男性不妊治療を一施設で一貫してできる体制が整っています。
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■本リリースに関するお問い合せ先
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E-mail ： info@sset-clinic.com
〒101-0033 東京都千代田区神田岩本町１−５清水ビル7階
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