プレスリリース
この程、TPCマーケティングリサーチ株式会社(本社=大阪市西区、代表取締役社長=松本竜馬)は、乳酸菌関連商品市場について調査を実施し、その結果を発表した。
【調査結果】
◆2021年の乳酸菌関連商品市場は、前年比0.1%増の7,784億円となった。
・同市場は、2012年から2014年にかけて、明治の「明治プロビオヨーグルトR-1」やアサヒグループホールディングスの「守るはたらく乳酸菌」といった免疫力の向上を謳った商品が多く発売されており、健康意識の高まる消費者のニーズを取り込んでいる。
また、2015年以降は機能性表示食品制度が開始し、各社が様々な機能性を訴求した商品の展開に注力することで、売上を伸ばす企業が増加しており、同市場の拡大に寄与している。
・2021年の乳酸菌関連商品市場は、前年比0.1%増の7,784億円となっている。
ヨーグルトや乳酸菌飲料が苦戦している中、健康食品や加工食品では様々な訴求の機能性表示食品が新たに上市されていることなどが寄与し、好調に推移している。
・企業別では、ファンケルや大塚製薬、キリンホールディングスなどの企業が売上を大きく伸ばしている。ファンケルや大塚製薬は主にTVCMの放映に注力するなどして、新規ユーザーの獲得に注力。
キリンホールディングスは「生茶」や「午後の紅茶」といった人気ブランドから、新たに乳酸菌配合商品を上市することで、さらなる売上増加に努めている。
・また、2022年の乳酸菌関連商品市場は、前年比0.3%増の7,805億円となる見込み。
健康食品や加工食品では機能性の広がりのほか、独自性の高い乳酸菌の活用や乳酸菌配合商品の広がりなどにより、引き続き市場規模は拡大していくとみられる。
◆カテゴリー別では、ヨーグルトと乳酸菌飲料が苦戦するなか、加工食品は前年比6.9%増、健康食品は同8.9%増と好調に推移している。
・カテゴリー別でみると、ヨーグルトが構成比60.0%の4,670.9億円、乳酸菌飲料が同26.8%の2,089億円、加工食品が同7.7%の595.5億円、健康食品が同5.5%の428.6億円となっている。
・ヨーグルトは、前年比1.2%減で推移。同カテゴリーでは、コロナ禍による在宅勤務や外出自粛により2020年は家庭内消費が拡大したが、2021年はその裏年にあたるため前年割れとなっている。
・乳酸菌飲料は、前年比0.6%減となっている。同カテゴリーでは、既存品が売上獲得に苦戦している中、“ストレス”や“免疫”などを対策する機能性表示食品が新規ユーザーを獲得し、好調に推移している。
・加工食品は、前年比6.9%増で推移。同カテゴリーでは、“免疫対策”を謳った商品が新たに上市されており、ユーザーのすそ野が拡大している。
例えば、キリンホールディングスが「生茶 ライフプラス 免疫アシスト」や「午後の紅茶 ミルクティープラス」、森永製菓が「免疫CAREプラズマ乳酸菌チョコレート」を上市するなどしており、新たなユーザーの獲得に努めている。
・健康食品は、前年比8.9%増となっている。同カテゴリーでは、各社が独自性の高い乳酸菌を活用し、多様なアピールに努めている。
例えば、キリンホールディングスではプラズマ乳酸菌やKW乳酸菌を活用することで、“免疫対策”や“アイケア”など様々な機能性を訴求する商品の拡販に注力している。
また、アサヒグループ食品ではCP2305ガセリ菌を配合した「ココカラケア」や「ディアナチュラ 乳酸菌CP2305」、乳酸菌CP2998株を配合した「ロコトモ」などの商品を展開しており、他社商品との差別化を図っている。
◆訴求別では、整腸が618.4億円でトップとなっている。また、伸長率でみると免疫力向上が前年比28.5%増と売上を大きく伸ばしている。
・訴求別でみると、整腸が618.4億円でトップとなっている。次いで、免疫力向上が242.9億円、抗肥満が76.6億円などと続いている。
・なお、当項目はヨーグルトと乳酸菌飲料の売上は含んでおらず、健康食品と加工食品の売上を合計したものを対象としている。
・整腸は、前年比2.0%増で推移。健康食品では、世田谷自然食品の「乳酸菌が入った青汁」やフジッコの「善玉菌のチカラ」といった商品がインフォマーシャルの放映に注力していることなどが寄与し、売上を堅調に伸ばしている。
また、加工食品ではピックルスコーポレーションの「ご飯がススム」シリーズや江崎グリコの「乳酸菌ショコラ」といった商品が含まれている。
同訴求は乳酸菌関連商品が行う訴求として、長年引き合いの強い訴求となっており、引き続き市場規模が拡大している。
・免疫力向上は、前年比28.5%増と大幅なプラス推移となっている。健康食品では、キリンホールディングスの「iMUSE プラズマ乳酸菌サプリメント」やファンケルの「免疫サポート」といった商品が好調に推移。これらの商品は主にTVCMを積極的に放映することで、ユーザー数の増加に努めている。
また、加工食品ではキリンホールディングスの「生茶 ライフプラス 免疫アシスト」や「午後の紅茶 ミルクティープラス」、日本コカ・コーラの「アクエリアス まもる乳酸菌ウォーター」などの商品が新たに上市されたことが影響し、2021年の売上が大きく伸びている。
・抗肥満は、前年比7.1%増で推移。同訴求では、主にサプリメントなどの健康食品が展開されている。
ファンケルの「内脂サポート」では、新TVCMの放映を開始したほか、商品リニューアルを実施するなどしており、好調に推移している。
また、雪印メグミルクの「ガセリ菌SP株 カプセル」ではランディングページや自社通販サイトのトップページでアピールを行うなどしており、顧客の獲得に努めている。
【調査要覧】
<調査対象>
本調査では、「健康食品」、「加工食品」、「ヨーグルト」、「乳酸菌飲料」の4カテゴリーを対象としている。ただし、今回のレポートでは、「ヨーグルト」と「乳酸菌飲料」の個票の記載は行っておらず、「健康食品」と「加工食品」の2カテゴリーの個票を掲載している。
<調査対象企業>
当資料の調査対象企業としては、主に健康食品系、製薬系、飲料系、食品系などが挙げられる。
森下仁丹、サントリーウエルネス、ファンケル、DHC、世田谷自然食品、小林製薬、大正製薬、
大塚製薬、キリンホールディングス、森永乳業、カゴメ、雪印メグミルク、日本コカ・コーラ、
アサヒグループ食品、フジッコ、ロッテ、森永製菓、美山、ピックルスコーポレーション、亀田製菓など
<調査期間>
2022年2月〜2022年6月
<資料名>
「2022年 乳酸菌関連商品の市場分析調査」
―「免疫力向上」「ストレス緩和」「睡眠サポート」商品が伸長、機能性の多様化が進む―
https://www.tpc-osaka.com/c/health/mr220210566
発刊日:2022年6月29日 頒価:108,900円(税抜:99,000円)
【会社概要】
会社名:TPCマーケティングリサーチ株式会社
所在地:大阪府大阪市西区新町2-4-2 なにわ筋SIAビル
事業内容:マーケティングリサーチおよび調査レポートの出版
コーポレートサイト:http://www.tpc-cop.co.jp/
オンラインショップ「TPCビブリオテック」:http://www.tpc-osaka.com/
ISO27001認証書番号:IS598110
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