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プレスリリース
【矢野経済研究所プレスリリース】EC決済サービス市場に関する調査を実施(2022年)〜2020年度のEC決済サービス市場は19兆円超、2025年度には33兆円を超える規模へ成長すると予測〜
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のEC決済サービス市場を調査し、現況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにいたしました。
1.市場概況
巣ごもり消費に伴った物販系や動画・音楽配信・ゲーム・電子書籍に代表されるデジタルコンテンツ等のEC拡大や、公金領域等におけるオンライン決済サービス利用拡大を背景として、大手決済代行業者を中心にEC決済サービス取扱高は順調に増加している。さらに、BtoB(企業間)領域や対面(リアル)による取引、オムニチャネルに関する決済サービスの提供も拡大しており、今後決済代行業者各社は更なる付加価値の創出のために、これらのサービス提供に注力していくと考える。
こうした要因等を背景に、2020年度のEC決済サービス市場(EC決済サービス提供事業者の取扱高ベース)を前年度比118.6%の19兆4,859億円と推計し、2021年度は約23兆円(同118.0%)となる見込みである。
2.注目トピック〜後払い決済サービス(BNPL)市場の動向
BtoC領域のECにおける後払い決済サービス(BNPL : Buy Now, Pay Later)は、若年層や主婦層等のクレジットカードを利用しない層を中心に利用が広がり、クレジットカードを保有しているユーザにおいても、クレジットカードと使い分けて後払いを利用するなどの動きがある。宅配業者と対面を避けるため代引きから後払い決済への移行が進むなどして、市場は堅調に拡大しており、2020年度の後払い決済サービス市場は後払い決済サービス提供事業者の取扱高ベースで8,790億円と推計する。ただし、コロナ禍では、未払いリスクに対する懸念から加盟店の審査を厳しくする動きもみられる。
今後、さらなる利用環境の整備に伴うユーザーの裾野拡大等を背景に、即時与信の精度向上が進むなどして、2025年度の後払い決済サービス市場は1兆9千億円を超えると予測する。
3.将来展望
EC決済サービス市場は、今後も堅調に拡大していくと予測する。今後の展望として、BtoC EC市場の拡大、オンラインとオフラインのボーダレス化に加え、加盟店(導入事業者)向けDX支援への決済代行業者各社の注力等が挙げられる。
コロナ禍で減少した、旅行やホテル宿泊、イベント・チケット販売等の分野の消費が今後回復することでBtoC EC市場が拡大し、それに伴ってEC決済サービス市場も拡大していく見通しである。その他、EC化率が進展するに連れて、購買行動においてオンラインとオフラインのボーダレス化が一層進み、EC決済サービス事業者における対面(リアル)取引の決済サービス提供や、オムニチャネルの送客等に関する取組みも強化されるとみる。また、決済機能以外に付加価値のあるサービスを加盟店に提供するため、決済代行業者によるマーケティング支援をはじめとするDX支援等の取組みが進んでいくと考える。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2977
調査要綱
1.調査期間: 2021年12月〜2022年3月
2.調査対象: ECサイト向けの決済サービス提供事業者、及び関連事業者
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
4.発刊日:2022年03月30日
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株式会社矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム
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