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第18回日本分子イメージング学会・学術集会

体内の分子・量子をイメージングする最先端FASMI-JSMI 2024が開催 日本・アジア・世界の「分子イメージング」が、お台場に集結

(@Press) 2024年05月13日(月)10時15分配信 @Press

体内の分子・量子をイメージングする最先端研究を発表する「第18回日本分子イメージング学会・学術集会」を、2024年5月23日(木)・24日(金)に東京国際交流館・プラザ平成にて開催いたします。
また今年は、アジア・オセアニア・インドから構成される「アジア分子イメージング学会連合:FASMI」が日本で共同開催されます(FASMI-JSMI 2024)。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/393998/LL_img_393998_1.jpg
フライヤー表面

【発表のポイント】
・傷つけずに体内をイメージングする技術は、病気の診断に欠かせない医療技術として飛躍的な進歩を遂げています。その発展として、体内の「形」だけでなく、特定の分子や細胞の分布・機能を、生きた状態のまま可視化する方法を「分子イメージング」といいます。最近の「量子技術」あるいは「AI」の発展とも融合し、未来の医療を変え得る技術として台頭しつつあります。

・5月23〜24日、東京・お台場にて「分子イメージング」の最先端研究が発表される「日本分子イメージング学会・学術集会」が開催されます。かつてない状況として、今年は、アジア・オセアニア・インドから構成される「アジア分子イメージング学会連合:FASMI」が日本で共同開催され(FASMI-JSMI 2024)、また世界分子イメージング学会(WMIS)の会長・事務局長が来日し講演を頂くなど、今後の国際的な連携や展開を強く志向した異例の開催となります。

・特別講演として、MRIによる分子イメージング研究開発の第一人者Mark Pagel博士、核医学分野での研究と臨床応用をリードするDelphine Chen医師、そして米国NIHで革新的な蛍光プローブを開発するMartin Schnermann博士の3名をお台場に迎え、対面での議論を行います。また、Schnermann博士の友人である、光免疫療法の開発で名高い小林久隆博士(NIH)の「友情講演」も決定。未来の医療に繋がる「分子イメージングの最先端」が2日間で網羅できます。

・新しい学術賞として「日本分子イメージング学会賞」および「奨励賞」が設立され、学術集会で受賞式と受賞講演が行われます。選考を経て受賞者には、学会賞:米倉義晴(浜松光医学財団・副理事長ほか)、奨励賞:岡田智(東京工業大学・准教授)に決まりました。

・開会は5月23日(木)8:45から、お台場の東京国際交流館・プラザ平成にて。学術集会の参加申し込みは https://jsmijapan.wixsite.com/jsmi2024 まで。


分子イメージング(Molecular Imaging)※1とは、特定の生体内分子や細胞の分布・機能等の生物学的なプロセスを、生物が生きた状態のまま可視化するイメージング手法やその研究領域をいいます(南山堂医学大事典第20版より)。医療で使用されるMRIや核医学イメージング、顕微鏡観察などで広く使用される蛍光イメージング、そして超音波イメージング等がさらに発展することによって、「分子イメージング」へと進歩することが期待でき、そのための研究開発が続けられています。
分子イメージングの計測原理は、核磁気共鳴や蛍光などのように原子核や電子の励起とその制御、すなわち「量子技術」※2に基づくものが多く、また計測技術やイメージング技術は、最近の人工知能(AI)の飛躍的な進歩に伴って大きな発展を遂げつつあります。今後、こうした技術が医療に応用され、飛躍的に高性能な診断技術が誕生することが期待できます。


2024年5月23日(木)〜24日(金)に、第18回日本分子イメージング学会※3・総会・学術集会が東京お台場の東京国際交流館・プラザ平成にて開催されます(大会長:青木伊知男、実行委員長:長田健介(国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構))。「分子イメージング + plus(プラス)」というテーマを掲げ、「分子イメージングの異分野への拡張・応用」、そして「異分野の要素技術やニーズによる分子イメージングの発展」という、双方向性の「プラス」を目指した講演・シンポジウムが行われます。
分子イメージングに関する学会は、世界各国に存在し、今年の集会は「アジア分子イメージング学会連合:FASMI」※4と共同開催が決定し(FASMI-JSMI 2024)、さらに世界分子イメージング学会(WMIS; World Molecular Imaging Society)※5がスポンサーとなる国際シンポジウムの開催も決定。世界分子イメージング学会(WMIS)の会長・事務局長が初めて来日講演をするなど、単なる国内の学会開催ではなく、将来の国際連携を意識した、特別な大会となります。

基調講演・特別講演として、3名の著名なゲストを迎えます。MRI分野での分子イメージング研究を牽引するMark D. Pagel教授(ウィスコンシン大学)、光イメージング分野では、米国国立衛生研究所・国立がん研究所より独創的なプローブを開発するMartin J. Schnermann上席研究員、そして核医学イメージング分野では臨床医でもあり腫瘍分野で先端的研究を展開するDelphine L. Chen教授(ワシントン大学)の来日講演が決定しました。加えて最近、光免疫療法※6の開発者として名高い小林久隆先生(NIH/NCI)が「友情講演」としてのご登壇が決まり、非常に豪華な顔ぶれとなります。また、専門が異なる方々や企業からのご参加を容易にするために、座長による「日本語解説付き」で講演が行われます。少しでもご関心がある方のご参加を歓迎いたします。

日本分子イメージング学会(理事長:小川美香子(北海道大学))では、今年より新しい学術賞として「日本分子イメージング学会賞」および「奨励賞」を設立し、先日、公募・選考が行われました。その結果、学会賞として、草創期における分子イメージング開発を主導し、核医学・放射線科学の分野で大きな業績を残した米倉義晴氏(浜松光医学財団・副理事長、放射線医学総合研究所・元理事長)が選出され、また極めて優秀な論文発表に対して授与される奨励賞には、岡田智氏(東京工業大学・准教授)がMRIガイド下でがんの中性子捕捉療法※7を実現するガドリニウム-ホウ素結合アルブミン(Gd-MID-BSA)の開発「Development of a Gadolinium-Boron Conjugated Albumin for MRI-Guided Neutron Capture Therapy(Mol. Pharmaceutics 2023)」に決定しました。
学術集会2日目の5月24日(金)に表彰と受賞講演が行われます。

その他にも、コロナ禍の影響が残り、海外を志向する研究者が少なくなりつつある状況に一石を投じるため、海外で活躍する日本人研究者・医師とオンラインで繋いで、「海外の今」を議論する「留学ノススメ」セッション。参加者全員がサンドイッチを片手に熱い議論を繰り広げ、相互採点により優秀発表賞を選出するポスターセッション。そして、国内から気鋭の研究者を招待するシンポジウムとして、「基礎」「臨床・治療」、「先端技術」の3分野で、「分子イメージングと結び付ける」ための講演と議論が行われます。とりわけ基礎分野では、日本ケミカルバイオロジー学会より長田裕之会長を迎え、両学会での「双方向性」の拡張を模索します。

FASMI-JSMI 2024には、以下の団体より後援・協力を頂きました。
日本化学会、日本薬学会、日本アイソトープ協会、日本DDS学会、日本核医学会、日本磁気共鳴医学会、日本ケミカルバイオロジー学会、日本医用画像工学会、日本神経科学学会、日本バイオイメージング学会、日本癌学会

【ホームページ】
https://jsmijapan.wixsite.com/jsmi2024


【用語解説】
1)分子イメージング(Molecular Imaging)
特定の生体内分子や細胞の分布・機能等の生物学的なプロセスを、生物が生きた状態のまま可視化するイメージング手法やその研究領域(南山堂医学大事典第20版より)。

2)量子技術
「量子技術」とは、不思議な量子特有の性質を情報処理などに活用する技術のことで、代表的なものとしては量子コンピュータが挙げられます。そのほか、高感度な量子計測・センシング、高セキュリティの量子ネットワークなどに応用され、医療や材料、金融、エネルギー、交通など様々な分野での発展が期待されています(文部科学省HPより)。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/ryoushi/mext_01422.html

3)日本分子イメージング学会
生体内における分子および細胞レベルにおける生物学的事象を解明するための研究を推進し、研究者相互の知識の交換・関連団体との連携を通じて、それらの成果としての技術開発ならびに臨床応用によって、学術の発展に寄与するとともに広く社会に貢献する事を目的とする学術団体です(理事長:小川美香子(北海道大学))。2006年に設立され、工学・医学・薬学・理学など異分野の研究者・医師・企業関係者が「ひとつのフロア」に会して議論することが特徴です。

4)アジア分子イメージング学会連合:FASMI
アジア・オセアニア・インドの分子イメージング学会が参加する学会連合。Federation of Asian Societies for Molecular Imaging。今年から渡辺恭良(理研・神戸大学)が理事長を務める。2006年に設立。現在、日本、オーストラリア、韓国、台湾、インドが参加。相互に講演者の交流、シンポジウムを共催するなど、連携を行っています。
https://www.f-asmi.org

5)世界分子イメージング学会(WMIS; World Molecular Imaging Society)
2011年に2つの国際的な分子イメージング学会であったAcademy of Molecular ImagingとSociety for Molecular Imagingが統合され設立されました。H. Charles Manning会長(テキサス大学)。大規模な国際会議として、毎年World Molecular Imaging Congress(WMIC)を開催しており、今年は9月にカナダ・モントリオールで開催されます。なお、ヨーロッパには欧州分子イメージング学会(European Society for Molecular Imaging; ESMI)があり、WMICとは定期的に共同開催されています。

6)光免疫療法
光免疫療法(Photoimmunotherapy)とは、光に反応する薬を投与し、薬ががんに十分集まったところでがんに対してレーザー光をあてることで治療する、新しいがん治療法です。日本においては、「切除不能な局所進行又は局所 再発の頭頸部癌」に対する治療として2020年9月に承認され、現在は保険診療として治療を受けることが可能です(関西医科大学HPより)。

7)中性子捕捉療法
ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy; BNCT)は、ホウ素(10B)と熱中性子との核反応で生じる線エネルギー付与(Linear Energy Transfer: LET)の高い放射線であるα粒子とリチウム原子核を用いてがん細胞のみを破壊する放射線治療(日本中性子捕捉療法学会HPより)。
BNCTの開発において、中性子を発生させる装置、そしてホウ素をがんに集める技術の両面での研究開発が必要で、分子イメージングはホウ素が腫瘍に十分かつ均一に集まっているかを調べるために重要な技術となります。

プレスリリース提供元:@Press

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