プレスリリース
GfK Japan(東京:中野区)は、全国のコンタクトレンズ・眼鏡専門店の販売実績データ等を基に、2023年におけるコンタクトレンズ市場ならびにケア用品市場の販売動向について2024年3月14日に発表した。
【概要】
コンタクトレンズ
・2023年のコンタクトレンズ小売市場は、販売金額前年比4%増の3,616億円
・インターネットの金額前年比は5%増、店頭は4%増とプラスで推移
ケア用品
・2023年のコンタクトレンズケア用品市場は、販売金額前年比9%減
・店頭販売、インターネットともに前年比マイナスで着地
コンタクトレンズ
【コンタクトレンズ小売市場】
2023年のコンタクトレンズ小売市場*1の販売金額は、前年比4%増の3,616億円となった(図1)。新型コロナウイルス後の需要増による市場の回復・拡大が見られた2022年の勢いは収まる結果となったが、プラス成長で着地した。
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これ以降はGfK集計対象チャネル内*2でのデータを利用して詳細を確認する。
【インターネットは成長鈍化、店頭はプラス維持】
販売チャネル別で見ると、インターネットは金額前年比5%増となった(図2)。インターネットの成長率は店頭を上回ったものの、2022年までの2年連続二桁成長がストップし、2023年第二四半期以降、成長率が鈍化する動きとなった。また、店頭販売は金額前年比4%増と2022年に続き堅調に推移した。
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【1日使い捨てシリコンハイドロゲルレンズが好調】
モダリティ別では1日使い捨てレンズが伸長を続け、金額前年比は8%増と市場成長を牽引した。特に高付加価値商品となるシリコンハイドロゲル素材のコンタクトレンズは好調を維持し続けており、1日使い捨てシリコンハイドロゲルレンズは前年比20%増と3年連続二桁成長となった。高単価の商品タイプであることから、メーカーや販売店の推奨から推奨されやすい背景があると思われる。
【値上げによる価格変化の影響】
2023年には主要メーカーによるコンタクトレンズの値上げが続いた。30枚パック1箱あたりにおける平均価格は2022年比で7%増となり、近年において最も大きな上昇幅となっている。また、コロナ禍以降、市場全体における前年比は販売枚数が販売金額を上回っていたが、この動きにより2023年には逆転する結果となった。市場規模のプラス成長には値上げによる影響があったと言える。
ケア用品
【インターネット販売がマイナスに転じる】
2023年におけるチャネル別販売金額構成比は2022年とほぼ同じ結果となった。近年拡大を続けていたインターネットが金額前年比でマイナスに転じ、9%減となったことが市場全体にも大きく影響した。一方、店頭販売全体でも9%減となり、特にコンタクトレンズチェーンの減少幅が前年よりも大きくなった。1日使い捨てレンズ市場がさらに拡大している中で、ケア用品に対する消費者の需要減や販売店側の意向などケア用品市場の回復につながりにくい状況があると思われる。一方で2週間使い捨てレンズでの新商品発売の動きが見られ、今後の追い風となるか注視したい。
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*1. コンタクトレンズ専門店および眼鏡専門店からPOS データ等を収集し、統計的な手法に基づき全国市場規模相当に拡大推計した
*2. コンタクトレンズ・ケア用品小売市場のうち、コンタクトレンズ専門店および眼鏡専門店(インターネット販売を含む)が集計対象
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