プレスリリース
連合調べ 「職場において、働く上でのトラブルにあったことがある」有職者の41.1% 経験したトラブル 女性1位「いじめ・差別等について」 男性1位「労働時間について」
日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:芳野 友子)は、働く上でのトラブルの実状やワークルールに関する意識・実態を把握するため、「ワークルールに関する調査2024」をインターネットリサーチにより2024年1月12日〜1月15日の4日間で実施、全国の20歳〜59歳の有職者(※)1,000名の有効サンプルを集計しました(調査協力機関:ネットエイジア株式会社)。
※会社員、公務員・団体職員、会社役員・経営者、専門的職業、自営業・フリーランス、パート・アルバイト
[調査結果]
≪働く上でのトラブルについて≫
◆「職場において、働く上でのトラブルにあったことがある」有職者の41.1%
経験したトラブル 1位「いじめ・差別等について」2位「労働時間について」3位「給料について」
全国の20歳〜59歳の有職者1,000名(全回答者)に、働く上でのトラブルについて質問しました。
まず、全回答者(1,000名)に、職場において、働く上でのトラブルにあったことはあるか聞いたところ、「トラブルにあったことはない」は58.9%、トラブルにあったことがある人の割合は41.1%となりました。
経験したトラブルをみると、1位「いじめ・差別等(男女差別、ハラスメント、嫌がらせ等)について」(15.0%)、2位「労働時間(週40時間、休日・休息、年次有給休暇等)について」(13.7%)、3位「給料(賃金未払、不払い残業・休日手当・割増賃金未払、ボーナス、最低賃金、昇給関連等)について」(12.4%)、4位「労働契約(雇用契約・就業規則、雇用形態、配置転換・出向・転籍等)について」「雇用(解雇・退職強要・契約打切、合理化・倒産・閉鎖、解雇予告手当、休業補償等)について」(いずれも6.6%)となりました。
男女別にみると、女性では「いじめ・差別等(男女差別、ハラスメント、嫌がらせ等)について」(18.8%)、男性では「労働時間(週40時間、休日・休息、年次有給休暇等)について」(15.0%)が1位でした。
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◆「周囲の人が働く上でのトラブルにあったことを見聞きしたことがある」46.2%
見聞きしたことがあるトラブル 1位「いじめ・差別等について」2位「労働時間について」3位「給料について」
次に、周囲の人(家族・友人・同僚など)が働く上でのトラブルにあったことを見聞きしたことはあるか聞いたところ、「見聞きしたことはない」は53.8%、見聞きしたことがある人の割合は46.2%となりました。
見聞きしたトラブルをみると、1位「いじめ・差別等(男女差別、ハラスメント、嫌がらせ等)について」(21.4%)、2位「労働時間(週40時間、休日・休息、年次有給休暇等)について」(15.5%)、3位「給料(賃金未払、不払い残業・休日手当・割増賃金未払、ボーナス、最低賃金、昇給関連等)について」(13.2%)、4位「雇用(解雇・退職強要・契約打切、合理化・倒産・閉鎖、解雇予告手当、休業補償等)について」(9.1%)、5位「安全衛生(労働災害、職業病、安全衛生、メンタルヘルス等)について」(8.7%)となりました。
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◆職場であったトラブルを解決するためにとった行動
1位「人事・上司に相談」2位「家族・友人に相談」3位「同僚に相談」
トラブルにあった際、状況の改善に向けどのような行動をとった人が多いのでしょうか。
職場において働く上でのトラブルにあったことがある人(411名)に、職場であったトラブルを解決するためにどのような行動をしたか聞いたところ、「人事・上司に相談した」(33.6%)が最も高くなり、「家族・友人に相談した」(26.0%)、「同僚に相談した」(23.4%)、「退職・転職した」(14.4%)、「会社の相談窓口に相談した」(12.4%)、「労働組合に相談した」(9.5%)が続きました。トラブル解決のために、職場の人や家族、友人など、身近な人に相談したという人が多いようです。他方、相談を受ける側の立場では、身近な人から相談されたときに適切な対応や案内ができるよう、ワークルールについて知っておくことが大切なのではないでしょうか。また、「何もしていない」は18.2%となりました。
男女別にみると、女性では「家族・友人に相談した」(33.2%)が1位でした。
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≪ワークルールについて≫
◆働くときに必要な法律や決まりごとについて、どのようなことを知りたい?
1位「給料について」2位「労働時間について」3位「労働契約について」
30代女性では「育児・介護について」が高い傾向
働くときに必要な法律や決まりごとであるワークルールについて質問しました。
全回答者(1,000名)に、働くときに必要な法律や決まりごとについて、どのようなことを知りたいと思うか聞いたところ、「給料(賃金未払、不払い残業・休日手当・割増賃金未払、ボーナス、最低賃金、昇給関連等)について」(42.6%)が最も高くなりました。賃金や残業代、ボーナスなど給料に関するトラブルにあわないように、給料に関するルールをしっかりと身につけておきたいと考える人が多いのではないでしょうか。
次いで高くなったのは、「労働時間(週40時間、休日・休息、年次有給休暇等)について」(34.0%)、「労働契約(雇用契約・就業規則、雇用形態、配置転換・出向・転籍等)について」(29.7%)、「雇用(解雇・退職強要・契約打切、合理化・倒産・閉鎖、解雇予告手当、休業補償等)について」(28.6%)、「保険・税(雇用保険・労災保険、健康保険・年金、税金等)について」(26.7%)でした。
男女・世代別にみると、30代女性では「育児・介護(育児休業・介護休業・短時間勤務等)について」が27.2%と、全体と比べて10ポイント以上高くなりました。
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◆ワークルールについての正解率 「フリーランスも労働者なので労働時間や給料など最低限は法律で守られる」が誤りであると理解できている人は37.9%にとどまる
ワークルール(働くときに必要な法律や決まりごと)に関する記述を提示し、それぞれ正しいと思うか、正しくないと思うかを聞きました。
回答結果をみると、正しく理解している人の割合は、「勤務時間外に行われる懇親会の参加を強要すること、または、断りにくい雰囲気を作り出しても、親睦を深めるためであれば問題ない:正解は×」(88.4%)や「従業員同士の親睦を深める時間外での懇親会や、取引先との懇親会での言動は、セクハラに該当しない:正解は×」(87.9%)、「上司から残業を指示された場合、大切な用事があったとしても仕事を優先しなければならない:正解は×」(86.9%)、「採用面接後に内定をもらい、採用担当から『今後の就活は控えてほしい』と言われた場合は以降の就職活動をストップしなければならない:正解は×」(84.2%)、「有給休暇を取得するときには上司に理由を説明して許可を得ないと取得できない:正解は×」(80.
6%)では8割を超えました。勤務時間外のイベントへの参加強要、セクハラや就活ハラスメント、残業指示、有給休暇の取得に関するルールについては、正解者が大多数を占めました。
また、「会社を辞める場合、辞めたい理由を説明し、承諾を得ないと退職はできない:正解は×」(73.6%)や「労働者に法定労働時間を超えて労働させたり休日労働をさせたりする場合には、会社と労働者の間で協定を結ぶ必要がある:正解は○」(72.9%)、「女性社員は結婚・出産のタイミングで離職するケースも多く、採用面接時に結婚・出産時の考え方を質問することもやむを得ない:正解は×」(71.1%)では正解率が7割を超えました。
他方、「フリーランスも労働者なので労働時間や給料など最低限は法律で守られる:正解は×」(37.9%)では正しく理解している人の割合が半数未満にとどまる結果となりました。
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ここで、ワークルール(働くときに必要な法律や決まりごと)に関する記述の理解度について、1問正答につき10点(100点満点)で計算した結果をみると、「90点」(33.6%)が最も多くなり、「80点」(20.9%)、「70点」(14.1%)と続き、平均は75.2点でした。
世代別にみると、理解度の平均は若年層ほど低くなる傾向がみられ、20代では70.1点でした。
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◆「“ワークルール検定”を知っている」19.8%
知ったきっかけ 1位「SNSを見て」2位「会社もしくは職場の人に勧められて」
“ワークルール”とは、働くときに必要な法律や決まりごとであり、これを検定形式で学ぶことができる“ワークルール検定”というものがあります。
全回答者(1,000名)に、“ワークルール検定”を知っているか聞いたところ、「知っており受けたことがある」が6.4%、「知っているが受けたことはない」が13.4%で、合計した『知っている(計)』は19.8%、「知らない」は80.2%となりました。
世代別にみると、『知っている(計)』と回答した人の割合は若年層ほど高くなる傾向がみられ、20代では30.0%でした。
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ワークルール検定を知っている人(198名)に、“ワークルール検定”を知ったきっかけを聞いたところ、「SNSを見て」(22.2%)が最も高くなりました。SNSで目にしたことがきっかけで検定の存在を知るようになったケースが多いようです。次いで高くなったのは、「会社もしくは職場の人に勧められて」(17.2%)、「書店の書籍、ポスターを見て」(16.7%)、「労働組合から勧められて」(15.7%)、「公的機関の掲示やチラシを見て(ハローワーク含む)」(14.6%)でした。
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◆「“ワークルール検定”を受検してみたい」受検未経験者の30.9%
また、ワークルール検定を受検したことがない人(936名)に、検定の特徴(※)を提示し、受検してみたいか聞いたところ、「ぜひ受検してみたい」が5.7%、「どちらかといえば受検してみたい」が25.2%で、合計した『受検してみたい(計)』は30.9%、「全く受検したいと思わない」が39.9%、「どちらかといえば受検したいと思わない」が29.3%で、合計した『受検したいと思わない(計)』は69.1%となりました。
働く上でのトラブル経験別にみると、『受検してみたい(計)』と回答した人の割合は、トラブルにあったことがある人では36.1%と、トラブルにあったことがない人(27.0%)と比べて9.1ポイント高くなりました。
※ワークルール検定の特徴:
「ワークルール検定」は年に2回(初級2,900円・中級4,900円)、47都道府県で開催しており、受検会場にて、パソコンで受検する方式です。この検定を受検することで、自分を守り、働きやすい環境を実現するために役立つ法律知識を身につけることができます。
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◆ワークルール検定を受検したい・受検してみたいと思った理由
1位「ワークルールを学ぶことで、自身や周りの人を守りたい」
ワークルール検定を受検した人または受検してみたい人(353名)に、ワークルール検定を受検したい・受検してみたいと思った理由を聞いたところ、「ワークルールを学ぶことで、自身や周りの人を守りたい」(50.4%)が最も高くなりました。検定を通してワークルールについて学ぶことで、働く上で欠かせない知識を身につけ、自分自身や身近な人がトラブルにあわないようにしたいと考えている人が多いようです。
次いで高くなったのは、「ワークルールを学ぶことで、会社とのトラブルを避けたい」(44.5%)、「ワークルールを学ぶことで、部下や上司が気持ちよく働ける環境を作りたい」(34.8%)、「働くときのルールを知り、就職活動・転職活動などに活かしたい」(32.0%)、「さまざまな検定や資格を受けているため」(14.7%)でした。
男女別にみると、女性では「働くときのルールを知り、就職活動・転職活動などに活かしたい」が39.5%と、男性(25.3%)と比べて14.2ポイント高くなりました。
世代別にみると、30代では「ワークルールを学ぶことで、自身や周りの人を守りたい」(60.9%)、50代では「働くときのルールを知り、就職活動・転職活動などに活かしたい」(47.2%)がそれぞれ全体と比べて10ポイント以上高くなりました。
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◆ワークルール検定を受検したいと思わない理由
1位「ワークルール検定を周囲で聞いたことがない」2位「申し込みや会場に足を運ぶのが面倒くさい」
他方、ワークルール検定を受検したいと思わない人(647名)に、受検したいと思わない理由を聞いたところ、「ワークルール検定を周囲で聞いたことがない」(39.1%)が最も高くなり、「申し込みや会場に足を運ぶのが面倒くさい」(35.2%)、「受検料が高い」(29.2%)、「仕事のルールは会社が知っていればいいことであり、自身が知る必要はない」(17.2%)、「合格する自信がない」(12.8%)が続きました。
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◆ワークルール検定の合格や学びにどのような効果やメリットがあれば受検したいと思う?
1位「働くことに対して自分の身を守る知識が身につく」2位「会社とのトラブルを回避する能力が向上する」
全回答者(1,000名)に、ワークルール検定の合格や学びにどのような効果やメリットがあれば受検したいと思うか聞いたところ、「働くことに対して自分の身を守る知識が身につく」(29.4%)が最も高くなり、「会社とのトラブルを回避する能力が向上する」(28.5%)、「働くことに関する知識や情報を整理する機会になる」(22.4%)、「昇格・昇給に役立つ」(20.9%)、「就職、転職に役立つ」(20.4%)が続きました。
男女別にみると、女性では「働くことに対して自分の身を守る知識が身につく」(31.8%)、男性では「会社とのトラブルを回避する能力が向上する」(29.2%)が1位でした。
世代別にみると、30代では「働くことに対して自分の身を守る知識が身につく」(34.4%)、40代では「会社とのトラブルを回避する能力が向上する」(34.8%)がそれぞれ全体と比べて5ポイント以上高くなりました。
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◆ワークルールについて学ぶ際、教材などについてどのような形式であれば前向きに学べる?
1位「動画(10分程度)」2位「ネット上で学べる教材」3位「冊子(紙)」
また、ワークルールについて学ぶ際、教材などについてどのような形式であれば前向きに学べると思うか聞いたところ、「動画(10分程度)」(41.1%)が最も高くなり、「ネット上で学べる教材」(32.2%)、「冊子(紙)」(23.1%)、「電子ファイル(PDF等)」(20.4%)、「動画(30分程度)」(17.0%)が続きました。
男女・世代別にみると、40代女性と50代女性では「ネット上で学べる教材」(順に40.8%、42.4%)が他の層と比べて高くなりました。40・50代女性には、自宅などでネット上の教材を活用して手軽に学べる環境が整えば、ワークルールについて意欲的に学べるようになると感じている人が多いのではないでしょうか。
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≪連合について≫
◆「日本労働組合総連合会(通称:連合)を知っている」39.2%、20代では43.6%
全回答者(1,000名)に、『日本労働組合総連合会(通称:連合)は、日本最大の労働組合の中央組織(会長:芳野友子、加盟組合員:約700万人)である』と説明した上で、日本労働組合総連合会(通称:連合)を知っているか聞いたところ、「活動内容など、どのような組織か知っている」が12.7%、「活動内容は知らないが、名称だけは知っている」が26.5%となり、合計した『知っている(計)』は39.2%となりました。
男女別にみると、『知っている(計)』と回答した人の割合は、男性では45.0%と、女性(33.4%)と比べて11.6ポイント高くなりました。
世代別にみると、『知っている(計)』と回答した人の割合は、若年層ほど高くなる傾向がみられ、20代では43.6%でした。
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◆《連合「なんでも労働相談ホットライン」》の開設に関する認知
認知率は「連合が無料相談窓口を設置していること」15.3%、
「無料相談窓口の名称が『なんでも労働相談ホットライン』であること」14.5%、
「連合がフリーダイヤルで労働相談を受け付けていること」16.1%、
「連合がインターネットで労働相談を受け付けていること」15.5%
連合は、“働くこと”で困ったら無料で相談できる窓口《連合「なんでも労働相談ホットライン(0120‐154‐052)」》を開設しており、フリーダイヤルのほか、インターネットでも労働相談を受け付けています。
最後に、全回答者(1,000名)に、連合が開設している《連合「なんでも労働相談ホットライン(0120‐154‐052)」》について認知状況を聞きました。
結果をみると、「知っていた」と回答した人の割合は、【連合が無料相談窓口を設置していること】では15.3%、【無料相談窓口の名称が『なんでも労働相談ホットライン』であること】では14.5%、【連合がフリーダイヤルで労働相談を受け付けていること】では16.1%、【連合がインターネットで労働相談を受け付けていること】では15.5%となりました。
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■調査概要■
調査タイトル:ワークルールに関する調査2024
調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする全国の20歳〜59歳の有職者
調査期間:2024年1月12日〜1月15日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:1,000サンプル
実施機関:ネットエイジア株式会社
プレスリリース提供元:@Press