プレスリリース
不動産事業・建設事業の株式会社クローバーホーム(所在地:千葉県成田市、代表取締役:中谷 絢子、以下「当社」)は、千葉県八街市で2023年秋の操業を目指して整備を進める小規模分散型のバイオマスガス化発電施設「クローバーホーム八街発電所」(以下「当発電所」)が、2023年3月28日付けで経済産業省より「再生可能エネルギー発電事業計画」(FIT制度)の認定を取得しましたのでお知らせします。なお本事業は当社グループ企業の株式会社ジャパンフォレストパワー(本社:東京都市千代田区、工場所在地:千葉県八街市、代表取締役:小松 明博)が運営いたします。
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小規模分散型のバイオマスガス化発電施設「クローバーホーム八街発電所」
「クローバーホーム八街発電所」公式ページ: https://jfpower.co.jp/
■「バイオマスガス化発電」事業計画がFIT制度の認定を取得
当社が推進する「小規模分散型バイオマスガス化発電システム」の事業計画が、経済産業省よりFIT制度の認定を取得しました。FIT制度(Feed-in Tariffの略称)は、再生可能エネルギー発電事業者に対し固定価格で電力を買い取る制度で、再生可能エネルギーの普及を促進することを目的としています。具体的には、太陽光、風力、水力、地熱など、再生可能エネルギー発電による電力を、地方電力会社が固定価格で買い取ることが義務付けられています。
FIT制度は、再生可能エネルギーの導入によるCO2削減や地域活性化、雇用創出などの効果が期待され、日本を含めて多くの国で導入されています。ただし、FIT制度は固定価格を負担する電力会社や消費者の電気料金が上昇する可能性があるため、バランスのとれた政策の検討が必要とされています。近年では厳しい審査によりFIT制度の認定事業数が減少傾向にある中、当社の「小規模分散型バイオマスガス化発電システム」事業計画が高い評価を得ることができ、2023年3月28日付けでFIT制度の認定を取得いたしました。
■「小規模分散型バイオマスガス化発電」について
「小規模分散型バイオマスガス化発電」は、バイオマスを燃料として利用し、ガス化することで「電気と熱」を創生する、再生可能エネルギーの一つです。「小規模分散型」とは、中小企業や農家などが所有する比較的小規模な施設において、周辺地域を含めて電力・熱エネルギー需要を賄うことをいいます。
「バイオマス」はCO2を吸収するため、燃焼によるCO2の排出量が限定的で、地球温暖化防止につながるとされています。一般的な「バイオマス発電」は、農作物や木材くず、食品残渣などの有機質を燃料として利用し、これらの有機質を燃焼させることで、蒸気を発生させ、タービンを回して発電を行う方式、あるいは発酵技術を用いてメタンやエタノールなどを生成して発電しています。
一方、本システムの「小規模分散型バイオマスガス化発電」では、燃焼や発酵とは異なり、「熱分解により発生したガス」を用いてエンジンを稼働し発電機を運転する構造となります。この方式では、安定した燃料となるガスを用いることで小規模でも効率よくエネルギーを創生することができるため、実用レベルに小型化することを実現できました。
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「小規模分散型バイオマスガス化発電」のしくみ
■燃料の大幅コスト削減&国内初のパッケージ化に成功
我が国でバイオマス発電が普及しないのは、その燃料となるペレットの品質安定化と非常に高い購入価格によるものです。当社では、特許活用と製造ノウハウによって、高温多湿な日本の木材を原料としても、タールなどの残留物が少なく、安定した品質の木質ペレットを市場価格の約半分のコストで製造できるシステムの開発に成功しました。
また当社が開発し操業準備を行っている「小規模分散型バイオマスガス化発電システム」は、FIT制度認定事業者として製材会社から良質な木材の安定供給を受けて発電し電力事業者へ売電する「FIT売電」を行うとともに、同じシステムを使用して、日常生活などで剪定した木や枝など木質の廃棄物をペレット燃料にできる「自家発電」の2系統での燃焼システムで稼働させることができます。
そのシステムは国内初となる「パッケージ化」(※)を実現していることから、全国の送電設備が整っていない地域や小規模地域にも同じシステムの導入が可能で、地域ごとに電力・熱エネルギーの「地産地消」が実現できます。例えば、常に温度管理が必要な農業用ハウス栽培を営む農家の方が、従来の重油等を燃料とするボイラーや自家発電機を、環境に優しく燃料コスト削減にもつながる当システムへ移行することで、持続可能で安心・安全なエネルギー確保が可能となります。
(※)「小規模分散型バイオマスガス化発電」システムのパッケージ化では国内初(自社調べ)
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クローバーホームの「小規模分散型バイオマスガス化発電システム」
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「クローバーホーム八街発電所」外観(左)と木質ペレット
■事業参入の背景
当社が本事業に参入したきっかけは、2011年の東日本大震災での被災経験にあります。震災の影響でインフラ網が分断された実体験から、地域ごとに独自でエネルギーを確保する重要性を学び、また地球環境が「気候変動」「大気汚染」など危機的な状況であることから、我が国の2050年カーボンニュートラル(脱炭素社会)の実現に向けて、当社としての歩みを始めることとしました。
まず当社は2019年に千葉県八街市に「八街工場」を立ち上げ、一事業者としてSDGsで定める17の目標に貢献できるよう「地産地消」の取り組みを原点とした、みんなではじめる脱炭素生活に向けて「再生可能エネルギーの創造」に取り組むことを開始。研究開発を進める中で、平時は自然環境に優しく、有事には必要な電力を独自で賄える木質ペレットを用いた「小規模分散型バイオマス発電」に着目。同時に発電システムを全国各地へ提供可能とするパッケージ化の開発にも着手し、研究拠点の「八街工場」内に同システムの「クローバーホーム八街発電所」を開設しました。
また、震災被害の大きかった宮城県東松島市において、バイオマスタウン構想に組み込まれ、地元では地域特産品である牡蠣の養殖で使用する竹を燃料として再利用などの検討が進められています。
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バイオマス資源循環による地域環境再生ビジョン
■6月より「施設見学会」を実施
2023年6月初旬より、企業・自治体向けに「クローバーホーム八街発電所」の施設見学会(事前予約制)を実施します。
<実施概要>
施設名 :クローバーホーム八街発電所
所在地 :千葉県八街市沖1263
開始日 :2023年6月初旬より順次受付
対象 :企業・自治体
申込条件:事前予約
予約方法:以下よりお申し込みください
<ご予約・問い合わせ先>
株式会社ジャパンフォレストパワー
担当:小松・谷口
TEL :043-312-1552
■今後について
今後はFIT制度の認定に伴い、電力会社への約半年後の売電開始に向けて環境整備を進めてゆくとともに、「施設見学会」などを通して企業や自治体向けに当システムへの認知拡大と理解促進を進め、全国各地に木質ペレットを用いてSDGs社会に貢献できる「小型分散型バイオマスガス化発電システム」の普及に努力してまいります。また、同時に生成する熱エネルギーの農業・水産業などへの利活用を積極的に推進してまいります。
■会社概要
社名 : 株式会社クローバーホーム
代表者 : 代表取締役 中谷 絢子
所在地 : 千葉県成田市東町157-12
設立 : 平成24年8月22日
資本金 : 5,500万円
事業内容: 不動産事業・建設事業
URL : https://clover-home.co.jp/
社名 : 株式会社ジャパンフォレストパワー
代表者 : 代表取締役 小松 明博
本社所在地: 東京都千代田区麹町2-14-6
八街工場 : 千葉県八街市沖1263番地
設立 : 令和3年11月2日
資本金 : 300万円
事業内容 :(1)太 陽光発電及びバイオマスエネルギー発電による売電事業
(2) 生産プラントほか付属設備の研究、開発、建設、製造、
販売、輸出入及びコンサルティング
(3) バイオマスエネルギーの生産に関する
添加剤の研究、開発及び販売
(4) 太陽光発電及びバイオマスエネルギー事業に関する
物品の売買及び貿易業
(5) 環境問題及び環境整備に関する調査、研究及び
コンサルティング
(6) 油糧植物の栽培並びに植物油の精製
(7) バイオマスの収集、運搬、処理及び再生
(8) 炭化物、活性炭の製造及び販売
(9) SDGsに向けた環境・エネルギー事業及び農業・水産業と、
その成果物の販売及び輸出入
URL : https://jfpower.co.jp/
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