プレスリリース
株式会社RATH( https://rath.co.jp )(以下、「当社」という)は、エンターテインメント領域をメインターゲットとして、対話型AI等の生成型AI機能の研究開発と、その成果を用いたビジネスプロデュースを進めておりますが、この度、対話型AIの社会実装を容易に行うことが可能となる「Partner AI Platform」を商用サービスリリースいたしました。更に、この「Partner AI Platform」を用いて、2023年4月開校予定の株式会社MetaLabの“メタバースの学校”「MEキャンパス」サービス内に対話型AIを用いたAIアバターを導入いただく事となりましたので、お知らせいたします。
■商用サービスリリースの経緯
当社は、「人に寄り添うにこやかなAIを創り出す」という理念のもと、「ヒトの1日24時間の営みに寄り添う事が可能なPartnerとなるAIの提供」を実現する為に2019年7月26日に設立された事業会社です。PartnerとなるAIの具現化に向けて、2020年末には国内でいち早くGPTベースの対話型AI機能の商用サービス提供を開始しておりました。この経験に基づき、社会実装を更に加速させる為、対話型AI機能の商用プラットフォーム化を進めておりました。
生成型AI分野では、 米国IT大手企業が、ChatGPT、GPT4、Bard等に代表されるように、LLM(大規模言語モデル)のクラウド環境におけるサービス提供を急速に拡大させつつあります。主要なLLMサービスは様々な利用用途に対応した大変優れた機能性を有していますが、汎用性を重視した単一の大型モデルによるサービス提供が基本となりますので、利用用途によっては、より小型の使い勝手の良いモデルサイズの対話型AIをベースとして個別案件に最適化するアプローチの方が、結果的に優れたコストパフォーマンスを発揮する場合もございます。例えば、多様なAIアバターを廉価に提供する事が求められるような場合には、こうした適正なモデルサイズの対話型AI活用という選択肢も提供出来る事が重要であると考えております。
こうした課題感を踏まえて、当社では「Partner AI Platform」の構築に際して、IT領域での先進技術開発に実績があるDaigasグループの株式会社オージス総研とのパートナーシップに基づき、2021年初頭より先進的な対話型AIの共同研究を開始いたしました。対話型AIの社会実装を加速させるため、現実的なコスト感で提供できるモデルサイズを採用し、高品質の対話サービスを比較的短期間に構築する事が可能な、オリジナルの対話型AIモジュールを開発しました。「Partner AI Platform」にはオリジナルの対話型AIモジュール及び各種NLPモジュールが標準で実装されているため、ChatGPT等のLLMサービス活用という選択肢だけではなく、様々な利用用途に対応した適正かつ経済合理的な選択肢を簡便に提供させていただく事を可能といたしました。
当社は、2022年には基本的な機能実装にある程度目処がついた事から、商用プラットフォームとして本格的にサービス展開を進める為に、とりわけエンターテイメント領域や高齢者介護領域等を対象として実装案件を模索しておりましたが、今回、「Partner AI Platform」のビジネス的な可用性の高さやエンターテインメントサービスとの相性の良さ等を株式会社MetaLabに評価いただき、対話型AIを用いたAIアバターを導入いただく事となりましたので、これを契機として商用サービスリリースを発表させていただく事といたしました。
■プラットフォームの特徴について
(1) フリートークとルールベーストークとのハイブリッド構造
「Partner AI Platform」はAIキャラクターに成り代わって対話を行うサービスを想定しておりますが、AIの発言は制御できないため、キャラクターの世界観を毀損するような発言を行う可能性が避けられません。そこで、キャラクター設定に関連するお決まりの対応が望ましい話題と判定される場合は、シナリオに基づいたルールベースの会話を行います。一方で、雑談のような自由応答で構わない話題の場合は、対話型AIが自由に文章生成する事で、様々なテーマについて飽きが来ない会話を行う事が可能となります。よって、特に作品世界観やキャラクター設定等の縛りが多いエンターテインメントサービス向けに最適な構造をしています。
(2) 会話を通じてのパーソナライゼーション対応
「Partner AI Platform」は会話を通じて利用者のプロファイル情報を取得します。その情報を用いてそれ以降の会話内容を変化させたり、会話の起点テーマを提示する事も可能となります。人間同士のコミュニケーションのように、会話を重ねるほど話し相手となる利用者の人柄を理解し、相互理解が向上していくような感覚を、利用者に実感いただけることが可能となりました。
(3) 利用目的に柔軟に対応出来るカスタマイズ性の高さ
案件単位での要望に沿った対応がどうしても求められるような個別ケースについても、それぞれに応じた対話型AI機能のファインチューニングや設定対応が可能です。例えばエンターテインメントサービスでの利用に際して、対話型AIを用いる対象となるキャラクターが特徴的な話し方をする場合には、それを簡単に模倣させる事が可能です。また、利用目的によっては、ChatGPT等の外部AI機能を併用したいようなケースがあり得ますが、こうした要望にも柔軟に応じさせていただけます。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/350406/LL_img_350406_1.png
Partner AI Platform機能構成イメージ図
■「MEキャンパス」について
「MEキャンパス」は、2023年4月開校予定の株式会社MetaLabによる“メタバースの学校”です。メタバース空間とアバターを活用し、どこからでもMEキャンパス上の施設を使って学ぶことができるメタバースの学校です。外見や身体的特徴、年齢、性別、コミュニケーション能力やスポーツの得手不得手など、コミュニケーションをとるうえでハードルとなりやすい要素は除外し、自分の好きなアバターでコミュニケーションできる環境となっています。
今回導入いただくAIアバターは、MEキャンパス内で生徒の進路や学習のお悩みにアドバイスをしたり、生徒の学習モチベーションをアップさせたりしていく役割を通じて、生徒のキャンパスライフをサポートいたします。そして、生徒との会話を通じて、継続的に学習を積み重ねることで、より個々の生徒のことを理解し、生徒一人ひとりに寄り添う存在として成長していきます。
■株式会社オージス総研の概要
・会社名 : 株式会社オージス総研
・設立 : 1983年6月29日
・資本金 : 4.4億円(大阪ガス株式会社100%出資)
・代表者 : 代表取締役社長 中沢 正和
・所在地 : 大阪市西区千代崎3丁目南2番37号
・事業内容: オープンソースソフトウェアの活用・オブジェクト指向技術・クラウドサービス関連技術・アジャイル開発技術・データセンター運用やこれをベースにしたクラウドサービス・エンドポイントを中心としたセキュリティなど、大阪ガスの基幹システム開発から運用までを一貫して提供しており、他にも製造・金融・公益など全国で幅広い実績を有しています。近年ではデータ分析、IoTおよびルールモデリングを重視したルールベース開発(BRMS)に注力する他、デザイン思考やアジャイル開発のノウハウを活かしたDX支援コンサルティング、行動観察を活用した新価値創造コンサルティングを提供しています。
・URL : https://www.ogis-ri.co.jp/
■株式会社RATHの概要
・会社名 : 株式会社RATH
・設立 : 2019年7月26日
・資本金 : 3,000万円
・代表者 : 代表取締役社長 原田 謙一
・所在地 : 東京都中央区銀座7丁目13番6号
・事業内容: Partner AI Platformの機能拡張やサービス品質向上に向けた研究開発、社会実装(=AI Agent事業)の推進、生成型AIを中心とする人工知能の研究、AIの活用を含んだビジネスデザインの支援・コ ンサルティング等
・URL : https://rath.co.jp/
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