プレスリリース
在日ドイツ商工会議所(所在地:東京都千代田区、代表:マークゥス・シュールマン)は、創立60周年を記念し、「サステナブルビジネスアワード」を創設しました。本アワードは、弊所会員企業の革新的で持続可能な取り組みを広く周知し、日独の経済関係のさらなる発展と、持続可能な社会へ向けたより高い目標の達成に貢献することを目的としています。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/331658/LL_img_331658_1.jpg
サステナブルビジネスアワード
■会員企業16社の応募の中から、受賞企業2社が決定
■カテゴリー1「サステナブルビジネスアワード」受賞企業:シーメンス・エナジー株式会社
■カテゴリー2「サステナブルコミュニティアワード」受賞企業:SAPジャパン株式会社
■「オーディエンス賞」受賞プロジェクト:シーメンス・エナジー株式会社「大規模PEM型水電解装置の開発と、熱エネルギーの脱炭素化技術開発を含む、カーボンニュートラルの実現に向けたフルバリューチェーンの構築実証」
審査委員会は、様々な分野の組織や個人5名から構成されました。各審査員は、4つの選考基準「地域社会への影響」「グローバルな拡張性」「革新的な強み」「包括性」に照らし合わせ、ひとつの選考基準につき最大5点まで採点しました。その結果、最も高いスコアを獲得した企業が受賞者として選出されました。
受賞した企業は次の二社です。
【カテゴリー1:サステナブルビジネスアワード】
受賞企業:
シーメンス・エナジー株式会社
プロジェクト名:
大規模PEM型水電解装置の開発と、熱エネルギーの脱炭素化技術開発を含む、カーボンニュートラルの実現に向けたフルバリューチェーンの構築実証
受賞内容:
シーメンス・エナジーは、山梨県、東京電力グループ、東レ等と再生可能エネルギーを用いて水を電気分解することによりグリーン水素を製造し、燃料として使用することで熱需要の脱炭素化を推進するプロジェクトに取り組んでいます。本プロジェクトは経済産業省・NEDOが主導するグリーンイノベーション基金事業に第一号案件として2021年に採択されたものです。シーメンス・エナジーはパートナーシップを締結した東レの炭化水素系電解質膜を実装した水電解装置の研究開発を進めており、日本に設置されるPEM型水電解装置としては初めてとなる、10MW規模のシステムを山梨県内のサントリー天然水 南アルプス白州工場等で実証することで、皆さまに脱炭素化した飲料水をお届けする一助になろうと考えています。
受賞コメント:
温室効果ガスの抑制は喫緊かつ大変困難な課題であり、次の世代にこの難題を押し付けたくないと考えます。再エネ電力を用いて水電解装置で製造するグリーン水素は、この課題を成し遂げるために必要不可欠なものです。日独コラボレーションによるこの実証は、まだその第一歩に過ぎません。今日と違う明日を作るために、コラボレーションの輪を広げて行きたいと思います。
審査背景:
カテゴリー1は、コアビジネスにおける、企業の持続可能なソリューションが対象となります。業界や製品に関する制限は設けられていないため、サステナブルな製品や製造ライン、サービスなど、様々な取り組みが含まれます。
水の電気分解技術は、再生可能エネルギーからエネルギーを貯蔵するための最も有望な代替技術の一つであり、日本の幅広い産業に適用することが可能です。特に、セメント、鉄鋼、運輸など電化が困難な分野では、このソリューションが鍵となります。審査委員会は、グリーン水素を製造するための持続可能なソリューションである水電解技術を適用し、審査員の大多数を納得させたシーメンス・エナジー株式会社を選定いたしました。
【カテゴリー2:サステナブルコミュニティアワード】
受賞企業:
SAPジャパン株式会社
プロジェクト名:
持続可能な社会の実現に向けた、日本の社会課題解決を支援するSAPジャパンの取り組み「ナショナルアジェンダ活動」
受賞内容:
SAPジャパンは、SAPジャパンの社員やパートナー企業や団体の皆さまと共に「ナショナルアジェンダ活動」を推進し、デザインシンキング手法などを活用し、多くの社会課題解決を支援するプロジェクトを実施しています。具体的には、生活困窮者への職業訓練や雇用機会提供をめざすソーシャルリクルーティングプラットフォームやデジタル女子活躍推進コンソーシアム、ウクライナ避難民の声を聴き、ニーズに対応する支援を展開するためのウクライナ避難民支援プラットフォーム、中小企業の生産性向上を支援する中小製造業向けのデジタルICT共通基盤などです。日本の全人口にインパクトを及ぼすことを最終的なゴールとしており、2019年から現時点までに約1,500万人にインパクトを及ぼしています。
受賞コメント:
「ナショナルアジェンダ活動」がサステナブルコミュニティアワードを受賞したことを光栄に思います。この活動はSAPジャパンの中期変革計画の一つとして位置付けられ現場が提案した活動を経営層がコミットすることで展開しています。一時的なボランティア活動として終わらせるのではなく、イノベーションによる新規事業創出と結びつけた持続可能モデルとして継続することを目指しています。
受賞背景:
カテゴリー2は、企業のコアビジネスとは関係なく、社会的・地域的なレベルで効果を発揮しているソリューションが対象となります。社内の高度なリモートワーク、リサイクルシステム、地域環境への貢献など、企業の排出削減や持続可能な社会への取り組みが含まれます。
SAPジャパン株式会社は、自社の社員だけでなく、外部のパートナーも巻き込み、「ナショナルアジェンダ活動」として、世界中で多くのソーシャル・プロジェクトを実施しています。この活動は、「地域社会への影響」「包括性」「グローバルな拡張性」という点において特に高いスコアを獲得し、審査員の大多数を納得させるものでした。このプロジェクトは、他の企業が模範とすべきものであり、パートナーやステークホルダーを巻き込むことができる拡張性を有しています。
また、シーメンス・エナジー株式会社のプロジェクト「大規模PEM型水電解装置の開発と、熱エネルギーの脱炭素化技術開発を含む、カーボンニュートラルの実現に向けたフルバリューチェーンの構築実証」は、2022年10月19日(水)に東京で開催された授賞式にて参加者からの投票により選ばれるオーディエンス賞も受賞いたしました。
サステナブルビジネスアワードの創設にあたり、駐日ドイツ商工特別代表 兼 在日ドイツ商工会議所 専務理事のマークゥス・シュールマンは、「経済は、社会や環境と密接に結びついています。自然保護、格差問題、国際貿易秩序の崩壊など様々な問題が指摘されるなか、各組織が個人と同様に持続可能な事業活動を行うことは未来にとって不可欠です。在日ドイツ商工会議所の会員企業が示す革新的で持続可能な取り組みが、日独の経済関係のさらなる発展と、持続可能な社会へ向けたより高い目標の達成に貢献することを期待しています」と述べました。
在日ドイツ商工会議所は1962年3月に東京で設立され、現在ではおよそ470社の会員企業を擁する日本最大の日独のネットワークです。日独間の貿易額は417億ユーロにのぼり、日本はドイツにとってアジアで2番目に重要な市場です。同様に、ドイツは、ヨーロッパのなかで最も重要な日本製品のターゲット市場です。
組織の設立以来、在日ドイツ商工会議所は日独間の経済関係の強化に努め、近年の日独エネルギーパートナーシップやドイツ農産品・食品の輸出促進、3Dプリンターなどの未来分野でのサポートなど、両国間の経済交流のための様々な取り組みを支援しています。
【サステナブルビジネスアワード概要】
<応募資格>
在日ドイツ商工会議所の会員
<応募対象>
(1) カテゴリー1:サステナブルビジネスアワード
サステナブルな製品、生産、ソリューション、サービス
(2) カテゴリー2:サステナブルコミュニティアワード
コミュニティー形成、従業員や自社内におけるイノベーション
<賞>
サステナビリティ賞(カテゴリー1および2)
審査委員会の厳正な審査により、各カテゴリー1社が選ばれます。
オーディエンス賞
オーディエンスからの投票により、上記受賞企業2社のうち1社のプロジェクトが選ばれます。
<審査委員会(敬称略)>
学術界代表
白波瀬 佐和子|国際連合大学 上級副学長、国際連合事務次長補
ニューメディア代表
谷口 たかひさ|環境活動家
産業界代表
マーク・ヴァン・インゲルゲム|ケルヒャージャパン株式会社 代表取締役社長
石田 博基|BASFジャパン株式会社 代表取締役社長
松本 千賀子|三井住友信託銀行 執行役員
<主催>
在日ドイツ商工会議所
<スポンサー>
ダイヤモンド・スポンサー:ルフトハンザ グループ
シルバー・スポンサー :BRITA Japan 株式会社、株式会社ハーフェレ ジャパン、ウィルクハーン・ジャパン株式会社
【組織概要】
組織名: 在日ドイツ商工会議所
代表者: マークゥス・シュールマン
所在地: 〒102-0075 東京都千代田区三番町2-4 三番町KSビル5F
設立年: 1962年
URL : https://japan.ahk.de/jp
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